レッスン存続危機
今さらですが『五体不満足』を読みました。
第四部が加筆された完全版の文庫本です。さすがベストセラー作品ですね。引き込まれ、一日で読み切ってしまいました。電車では夢中になり過ぎて危うく乗り越す所だったし、下車してからも二宮尊徳のようについつい歩き読みしてしまった程です。で、思った事は「人の親切はありがたく受けよう」という事です。「え、そんな感想?」と思われそうですが、それって案外難しい事じゃありませんか?
たとえば、自宅レッスンの件。先生がいいって言って下さってるし、お金も払ってるんだから、ありがたくレッスン受けてればいいのに、音楽と関係ない事が気になって仕方ありませんでした。「気はきかないくせに、気にしないでいい事を気にする」というのは私の悪いクセです。
今の先生にずっと教えて頂きたいのに、自らやめる道へとまっしぐらにつき進んでしまいました。結局Y社の教室に通う考えを言ってしまったんですが、話しながら、すごい後悔しはじめました(ばか)。楽しみにしていた"YESTERDAY ONCE MORE"に取り組む矢先だったのになぁ~。私も乙武さんのようなかわい気のある生徒でいたかった。……と、『五体不満足』とサックスのレッスンで自分の性格を見つめ直している今日この頃です(苦笑)。
話がこんなに進んでしまったのは、Y社の先生が良かったせいというのもあります。前回、無料体験レッスンの約束を取り付けた所までは書きましたが、ここの先生が感じの良い方だったんです。前述の先生と比べると厳しいんですが、いやな感じの厳しさではありません。以前、コワイ先生を前に竦んでしまった話を書いたので、厳しいレッスンが嫌いと思われているかもしれませんが、言い方次第なんです。厳しい口調でびしばし言われると逃げ出したくなってしまう私ですが、この先生の場合、注意の仕方が上手で、実に的確でした。言われた通りにやると効果抜群なので、「うんうん、もっと言って」という気分になりました。その日は『チム・チム・チェリー』を教えていただきまして、「ここはこう吹く」などと説明して下さった後に一緒に吹いて下さるんですが、その時に前の説明を吹きながら体全体を使って表現してくれるんです。文章ではうまく伝えられないんですが、そのボディー・ランゲージ(?)が実にわかりやすく、「この先生はもしかして、指揮者としても素晴らしいんではないだろうか?」と思ってしまった程です。指揮者の善し悪しなんて全くわからない私ですが、この先生を見ながら吹いてたらなんか上手く吹けそうな気分になるんです。
あと、印象的だったのはチューニング。まず私に吹かせ、次にテープの音を聴かせ、「どちらが高いかわかりますか?」と尋ねてきました。残念ながら私にはわかりませんでした(くやしい~)。ずれてる事はわかったんですが、それ程差がなかったので高低まではわからなかったのです。これはショックでしたけど、そうやってきっちりチューニングしてくれる事は嬉しかったです。今迄の先生は、私が「なんかズレてる気がするんですけど」と訴えても、あまり気にとめてくれませんでした。そんな事にこだわるより、まずはちゃんと音を出すことが先決だったのかも知れませんが、私はそれがやや不満でした。そのまま吹いてると音痴な気分になってしまうんです。やっぱり自分でビシッとチューニング出来るようになりたいんですが、こちらの先生のレッスンだったら、それが可能かも知れないと思いました。という具合で、この先生に習う事自体は全く問題ないというか、むしろ喜ばしい事かも知れないと感じました。
ただ、この日は体験レッスンという事で、プライベート・レッスンでしたが、「グループ・レッスンではどんなレッスンになるのか」、「きちんと練習出来るのか」など不安はあります。
| 固定リンク
最近のコメント