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2003.12.26

調整会とリハーサル

発表会が迫って来たので楽器を調整に出そうと思いました。しかし、その矢先にテレビが壊れてしまいました。ただでさえお金が無いのに思わぬ出費。痛い、痛すぎる……。「もう調整に出すお金なんてないよ~」と途方に暮れていた所、銀座の山野楽器でサクソフォンフェアというのをやっている事を知りました。その一環でヤマハの調整会というのがありました。無料で楽器を調整してくれるというのです。おお、これは天からの恵みだぁ。
でもそもそも調整会って、なんなんでしょう? 山野楽器で買ったお客さんへのサービスという事だったら私はアウト。一応、「そちらで買った物じゃないんですけど、見て頂けるんですか?」と問い合わせてみたところ、どこで買った物でも見てくれるというのです。「ウマい話には裏がある?」と若干の不安を抱えつつ、しかし「天下の山野楽器様はあこぎな事をしたりはしないだろう」と信頼し、予約して行ってみました。

行ってみると、すごーく温和な優しそうな感じの方が椅子に座って待っていました。まるで面接を受けるような感じで、机を挟んで私も座ります。彼は楽器を解体すると、黄色く光るライトのようなものを管の中にいれて、色々チェックしはじめました。さながら楽器のお医者さんのような感じ。「こんな風に外れるんですねぇ」と私は興味津々でした。「バラバラにしちゃいましたけど、ちゃんと元通りになりますから安心して下さいね」と調整の方。そりゃ、戻らなかったら困っちゃうよね(^^;)。途中バーナーみたいな物(火)を使ったりして、なんだか面白かったです。

結局40分近くかけてじっくり調整してくれました。タンポなどの交換の必要はないようでした。もうホント「ありがとうございます」って感じ。「これで無料だなんて」と恐縮してしまいました。「今度楽器を買い替える時は山野楽器さんで買おう」って思ってしまうような……あ、それが作戦ですか?(笑)
とりあえず、今回はリードだけ買って帰りました。バンドーレンのV16を1箱。

翌日、自主練習をしました。吹いてみると、なんとオクターブキーを押しても音の高さが変わりません。
「やだぁ、無料調整で喜んでいたけれど、変な事されちゃったみたい。どうしよう……」と青くなりました。おろおろしながらネックを眺めると……きちんとはまっていませんでした(おい!)。きちんと差し込んだら、ちゃんと高音も出ました。あー、びっくりした(^^;)。
結局、楽器の微妙な音痴も治っていて、かなり吹きやすくなっていました。ありがとう、山野楽器さん。一瞬でも疑ってゴメンね。

次に発表会で使う為のリードを選ぶ事にしました。
で、新しいV16を1枚1枚全部試してみました。青箱よりは個体差がないような印象です。結構どれも吹きやすく感じられました。桁違いに鳴る、というか「こんなに鳴っていいの?」と鳴り過ぎてうるさい位の物が1枚、「やや吹きにくいかな」というのが3枚程で、残りはどれも使えそうな感じでした。迷いつつも吟味を重ね、「これ!」という1枚を選びました。

そして、迎えたリハーサル。
ここで私は大失態を演じてしまうのです。リハーサル会場は初めて行く場所で、迷いまくって遅刻してしまったのです。駅から5分の筈なのに、30分位さまよっていたかな。そういえば、以前のこの日記にも道に迷った話を書いたっけ。あの時は、一度行った場所に行くのに迷ってたんだよなぁ。どうして私はこんなに方向音痴なのでしょう、とほほ。あの時も楽器の重さを愚痴ったような文章を書きましたが、今回もホント楽器が重くて重くて。道に迷うと楽器の重さって倍に感じられるんですよ。おまけに今回は途中でにわか雨まで降って来ました。傘さしながら道に迷いながら楽器運ぶのはツライですよ~。その上、傘は折り畳みの超小型の物だったので、楽器ケースはびしょびしょ。入り口まで迎えに出て来て下さった先生には「泣きそうな顔してる」と言われてしまいました。ハイ、本当に泣きそうでした。

リハーサル会場には先生の他に、私のバックの演奏をして下さる方と他の教室の先生もいました。もう冷や汗もの。先生は「私の場所の教え方が悪くて」とフォローして下さいます。「いえ、私が方向音痴なもので」と謝りまくり。気まずかったぁ。時間が無かったので、もう音出しもせず、いきなりスタンバイしました。歩きまくったので、汗びっしょり。息も上がっています。こんなんでちゃんと吹けるのだろうか?
ピアノの前奏が始まりました。マル・ウォルドロン・ヴァージョンそのままの素敵な前奏です。「おおっ!!」と感動しつつも、そんな余韻に浸る間もなく、吹き始めました。緊張して足が震えてきちゃいました。マズい。
果たして……アドリブ部分で、やろうと思っていた事が全く出来ませんでした。ああ。

そしてセカンド・トライ。
「あ、間違えて先の部分吹いちゃった」と思ったら、バックの方々もそれにつられて(合わせて?)数小節先をやりだすではありませんか。「うわーん、どうしよう!!」と思いつつ、戻ったりしたらやっぱり合わなくなって、滅茶苦茶。「もう一度最初からやりましょうか」とドラマーさん。「す、すみません……」
気を取り直して、もう一度やったのですが、今度もやっぱりアドリブ部分で計画していた事が全く出来ず。傍目から見れば、多分間違ったとは思われないだろうけれど(だってアドリブだもん)、もう自分としては大ショック。そして、リハーサルは終了したのでした。こんなんで、当日大丈夫なんだろうか? 不安です…。とりあえず、明日はたっぷり練習する事にします、カラオケ・ボックスで…。

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