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2003.12.26

楽譜集購入

この冬はオペレッタやオペラ、宝塚を見に行き、須川展也さんのCDにハマり……とちょっと別の世界に遠征していた私ですが、春が来てロック&ポップス・ファンの血が騒ぎ出しました。だからというわけではありませんが、ポップスの名曲満載の楽譜集を購入して来ました。第9回のページに登場したあの楽譜集です。

新しい先生にやりたい曲を聞かれたという事は以前書きましたが、その時にやりたい曲の楽譜があったら持ってくるように言われていました。で、「ようし、あの楽譜集を買うぞ!!」と勇んで楽器店に行ったのが2ヶ月前の事でした。が、私が昨秋目を付けた楽譜集はなくなっていました。いくら探しても見あたりません。店員さんに尋ねようと思ったのですが、肝心のタイトルを忘れてしまいました。「どうしよう……これじゃ訊きようがない……」
そこで、「一度売り切れた楽譜集って、再入荷されるんですか?」と尋ねてみました。

店員「物によりますけど、何かおさがしですか?」
私「それがタイトルを忘れちゃって……。この辺に置いてあった事だけは確かなんですけど……」
店員「どんな感じの物ですか?」
私「えーと、サックス用の楽譜集なんですけど、同じシリーズでアルト用とテナー用が並んで置いてあって……」
等と曖昧な記憶を必死に掘り起こして説明しながら、最後に、
「『メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス』が入っていたんです」
と加えると、
「曲名がわかればコンピューターで検索出来ますよ」
と言ってもらえました。うーん、今時のお店ってスゴイ。
結局、その楽譜集のタイトルはわかったのですが、再入荷予定はないとの事で、取り寄せてもらう事になりました。

それから数日後、電話がありました。そして……
店員「あれはもう廃版で、3月に新しい改訂版が発売されるんです」
私「ええ~っ!? そ、そうなんですか」
店員「ただ、お客様の場合は『戦場のメリークリスマス』、あ、『メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス』が入っていた方が、やはりいいんですよね」
「ん? 『メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス』と言わずに、つい『戦場のメリークリスマス』と言ってしまうって事は、『戦メリ』を知ってるって事ですね」とほくそ笑み好感を持つ私(笑)。
私「はい、出来ればあれが入ってるのが欲しいんです」
店員「新しい物に収録される予定曲が今の時点ではわからないんですが、わかる迄しばらくお待ちいただく事は出来ますか?」
私「じゃあ、待ちます」
てなやりとりがあったのでした。

忘れかけた頃に再び連絡が入りました。
「改訂版の方には『メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス』は入りませんでした。でも前の版が別の支店に残っていて、そちらを取り寄せましたので、もしよろしければ、いらして下さい」との事。

……という感じで、2000円の楽譜集1冊買うのに、こんなに時間をかけ、店員さんにもご迷惑をかけてしまったのでした。それにしてもこの店員さん、とっても親切な方でした。お礼の意味を込めてここで宣伝しておきましょう。山野楽器さんて、素晴らしい。特にF店のMさん、ありがとう(笑)。
ちなみにその楽譜集のタイトルは『練習者のためのアルトサックス・ベスト100』という物です。こんなベタなタイトルを憶えていなかったとは(^^;;;;)。

その話を先生にしたところ、「じゃあ、次のレッスンではその楽譜集持って来て下さい」と言われました。『メリー・クリスマス…』をやらせてもらえるかはわからないけれど、この楽譜集には好きな曲が腐る程入っているので、どれか簡単な物でもやらせて頂けるといいな。

さて、私の調子ですが、最近高音の「レ」と「ミ」と「ファ」の音の出し方を教わったんですが、この指使いになかなか慣れませんでした。なので、前回練習場を借りた時は音階練習ばかりを繰り返しました。それこそ嫌いな筈の基礎練習なんですが、自分でも驚くような妙にきれいな音を珍しく出す事が出来たので、音階練習さえ楽しくなってしまったのです。単調な練習なのに飽きず、気付けば1時間経っていたという感じでした。

が、その後のレッスンではどういうわけか、嘘のようにひどい状態に陥ってしまいました。不快な程にきたない音しか出せなくなってしまったのです。楽しい筈のサックスなのに、吹いてて悲しくなりました。おまけに「レ」「ミ」「ファ」の指使いは相変わらずたどたどしい為、なかなか先に進めません。自分のあまりの覚えの悪さにうんざりしてきて、落ち込んでしまいました。そんなロウ・テンションと比例するかのように、そのうち、簡単な筈の中低音さえ、満足に吹けなくなって来ました。「力を抜いて」「口の中を丸くして」等と言われるんですが(基本中の基本)、ちっとも直りません。泥沼……。

そんなレッスンが2度ほど続きました。私の前にレッスンを受けているFさんの音色が妙にきれいに聞こえました。サックス歴は私よりも短いのに、私が出す音より数段美しい音を奏でているように聞こえました。「私って才能ないのかな」と溜息。上達が遅い事は自覚していたし、最近は「趣味なんだからそんな事気にせずのんびりやろう」と思っていたんですが、先々週はもうほとほと嫌気がさして、投げ出したくなってしまいました。すると先生が「リード変えてみましょうか」

実はなまじ自主練習の時にきれいな音が出たので、リードが悪いなんて思いもしませんでした。というか、良い音が出る筈のリードだと信じてさえいたんです。それ程古くもないので、取り替える必要性があるなんて考えもしませんでした。案の定(?)、取り替えてもダメです。「じゃ、他のを」と先生。「だから、あのリードは悪くないんだもん」と内心思いつつも、言われた通り、また別のリードにしてみると……あら、不思議。なんか良くなってしまいました。狐につままれた気分。

一見似たようなリードですが、物によって全く違うそうです。メーカーが同じで、同じ箱に入っている物でも違うとの事で、先生によると1箱(12枚入り)の中で気に入ったリードは1枚か2枚だったりするそうです。でも「そんなに急に消耗したとも思えないのになんで吹けなくなっちゃったんだろう?」という疑問が残るので、「今日は良くても、また次はダメなんじゃないの?」と不安を抱えていましたが、前回のレッスンもそのリードを使ってみたら、かなりまともに吹けてしまいました。それなりに吹けるとやっぱり楽しくてやめられません。リード1枚(5センチ程度の木の板です)でこんなに気分が浮き沈みするとは。しかし、リード以外でもサクソフォンって本当にちょっとした事で、音が変わってしまったりするんですよね~。私は初心者だけあって余計そうなのかも知れませんが、改めて奥の深い楽器だと思いました。という訳で、その日どんな音が出るかは、吹いてみないとわからないのあった(^^;;;;)。

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