波多江史朗さん
「須川さんのコンサート、一度は絶対行くぞ」と堅く心に決めた事は前々回書きましたが、あいにく現在金欠病な私。そのくせ「クラシックのサックスの生演奏が聴きたい~っ!!」という欲求は高まっている今日この頃。そんな折り、無料でその希望が叶ってしまうイベントを見つけました。某高校の吹奏楽部の定期演奏会に波多江史朗さんがゲスト出演するというのです。須川さんの事さえ知らなかった無知な私ですから、波多江さんの事も知らなかったんですが、プロのサクソフォニストの演奏をタダで聴けるというので、勇んで行ってしまいました。ちょっと遠かったんですが、「タダ」って聞くとすごいフットワーク軽くなるんです。CDショップのインストア・イベントとか無茶苦茶好きだし(^^;;;;)。
という感じで、波多江さん目当てに行ったのですが、高校生の演奏も無茶苦茶興味深かったです。1年生でソロ・パートを任されていた男の子がいたんですが、彼は高校に入って初めてサックスに触ったという事だったのにきれいな音を出してました。才能もあるとは思いますが、毎日練習していれば上達も早そうですよね。で、あれだけ上手く吹ければ練習も楽しくって仕方ないだろうなぁ。好循環ですね。「く~っ、私ももっと練習したい!!」と、先々週の大スランプも忘れて、闘争心が沸いてきちゃいました(笑)。サックス吹きまくれるような場所に引っ越せたらいいのに(そこまでいうか?)。
しかし、皆さん本当に一生懸命だし、楽しそうだし、仲良さそうだし、「3年生はこれで最後」なんていって卒業セレモニーっぽい事は始めちゃうし、感極まって泣き出しちゃう子はいるしと、なんかすごくいい雰囲気で見てて羨ましくなっちゃいました。「ああっ、私も高校生に戻って吹奏楽部に入ってあの中に混じって毎日サックス吹きたいっ!! なんで私は吹奏楽部に入らなかったんだろう、ばかばかばかっ!!」……と一瞬思っちゃった程です。もっとも、思い返してみると、私の出身高校には吹奏楽部はなかったんでした。学生の頃は合奏なんて全然好きじゃなかったし、「大勢で力を合わせて何かをやる」という事も苦手だったっけ。それに、バドミントン部に入っていましたが、それはそれで本当に良い思い出だった事を忘れちゃいけません>自分(^^;;;;)。というワケで、冷静に考えれば、もう一度高校生に戻っても所詮運動部に入りそうな気がしてきましたが、でも吹奏楽部も捨てがたい。体が2つあればいいのに。って、高校生に戻る事さえ無理なのに、さらに無理な事を想像するとは(爆)。
さて、お目当ての波多江さんは、2曲ソロで吹いていました。『アルトサックスのためのバラード』と『FRISSONS』という曲。どちらも私は初めて聞く曲ですし、特に後者は日本初演との事で一般の人には馴染みのない曲だと思います。そのせいか、私の隣りに座っていた人は見事にその2曲で寝ていました(>_<)。でもとても素晴らしかったです。何ていうんでしょう、テクニックも凄いのかも知れないんですが、やっぱり音がきれいなんですよね。ただ出す何でもない音がもうきれい。メロディー吹かなくてもきれい。音階練習聞かせてもらってもうっとりするんじゃないだろうかという印象です。私もまずは音をきれいに出せるようになりたいとつくづく感じました。「同じサックスでもこうまで音が違うか」という感じですから。でもどうすればきれいな音が出せるのやら……。
とにかく何かヒントをつかめないかと思い、食い入るように観察してしまいました。そういえば、やたらマウスピースをぬぐったりいじったりしていたけれど、癖なのかなぁ、いやきっと意味があるのでしょう……?
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