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2004.01.18

渡辺貞夫さん

2004年最初の自主練習をしました。

一番乗ってしまったのは、前回書いた『イージー・ジャズ・コンセプション スタディー・ガイド』での練習。スナイデロさんのお手本をヘッドホンで聴きながら合わせて吹くのです。「吹きたいように吹く」というのは別の曲で練習しているので、この教本で練習する時はもうとにかくひたすら真似に徹しています。といっても、なかなか同じようには出来ないのですが(そりゃ当然か)。
今日練習した曲では、同じ四分音符なのにテヌートが付いている物と、マルカートが付いている物両方出て来るので、そういった事を出来るだけ意識しながら吹いてみました。

今迄の自主練習は伴奏無しでやってきたので(カラオケ・ボックスを除く)、ヘッドホンでとはいえ、伴奏を聴きながらの練習は、新鮮で楽しかったです。気分だけは精一杯スウィングして、その気になって練習しちゃいました。気分はすっかりジャズ・プレイヤー(笑)。
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閑話休題、
昨年の12月13日、渡辺貞夫さんの「A Ballad Night」というコンサートに行って来ました(あぁ、早いものでもう一月も経ってしまった…)。

私が最初に知ったジャズ・プレイヤーといえば、マイルス・デイビスでもチャーリー・パーカーでもありません。渡辺貞夫さんでした。小学生の頃、資生堂のCMで流れた『カリフォルニア・シャワー』を聴いて、「なんてカッコいい曲なんだろう!!」と憧れたのが最初です。それ以来、「ジャズ=渡辺貞夫さん」というイメージが頭にこびりついてしまいました。あれから○年……。ようやく、あのナベサダさんの演奏を生で聴ける日が訪れたのです(感動)。
協賛は資生堂。この両者の関係はずっと続いているのですね~。会場には資生堂のポスターが貼ってありました。いくつか質問が書いてあって、どの程度音楽を愛しているかをチェックするような物でした。ちなみに私は「音楽を聴く時間がテレビを見る時間より長いか」という質問に対する答えが「ノー」だったので、「音楽好き度」は満点にはなりませんでした。ちょっと無念。

舞台に登場した渡辺貞夫さんを見ての第一印象は「年とっちゃたなぁ」という物でした。パリッとしたスーツを着ていらっしゃるのですが、歩き方とか佇まいがなんとなくお年寄りのようなのです……。しかし、サックスを吹き出した途端にそんなイメージは吹っ飛びました。若々しいのですよ!! 音に弱々しさなんて微塵も感じられません。調べてみると渡辺さんは1933年生まれだそうです。え、70歳越えていらっしゃるの? それであの演奏? 信じられない。すごい、さすがだ。さすがは「世界のナベサダ」だぁ!!(ソニー・ロリンズもすごいですね)

音はとてもキレイでした。オーチャードホールというのも良かったです(いい具合に鳴るんですよね~)。常日頃絶賛している須川さんのような繊細な音色ではないのですが、余裕があるというのかな、聴いていてなんだか安心感がありました。子供の頃から親しんでいた(繰り返し聞き込んだというのとは違いますが)から、安らぐ感じがしたのかな? サックスを習うまでは、私にとって渡辺さんの音色こそがアルト・サックスの音色だったのです。
その音色、『カリフォルニア・シャワー』の頃より今回の方が数段美しく響いて聞こえました。生だからか、奏法が変わったのか、曲のせいか……理由はわかりませんが、とにかく、CDで聴くよりも美しかったです。

ただ……出来れば私に衝撃を与えたあの名曲『カリフォルニア・シャワー』も生で聴いてみたかったなぁ。『カリフォルニア・シャワー』のみならず、私が知っているオリジナル曲をやってくれなかったのが残念でした。最近の渡辺さんの曲は全く追いかけていなかったので、反省……。
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前半はブラジル人のバック・ミュージシャンと共に、後半はストリングス(バイオリン+ビオラ+チェロだったかな。それぞれの本数も暗記した筈なのに既に忘れてしまいました)を交えて、心温まる佳曲の数々を披露してくれました。あの雰囲気に、『カリフォルニア・シャワー』は合わないか。
でも『マイ・ディア・ライフ』位は吹いてくれても良かったんじゃぁ……(ぼそっ)。
↑の写真は会場で配られていたお土産

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