キャバレー
キャバレーに行ってきました。
といっても、お酒飲みに行ったわけではなくて、
ブロードウェイミュージカル『キャバレー』を見てきました。
実はこれ、名前は知っていましたがストーリーを全く知りませんでした。しかも来日公演という事でチケットが結構高いので、はじめ友人に誘われた時は躊躇しました。でもミュージカル・ファンとしてはチェックしておきたい作品の1つではあったし、サックスが出てくるようなイメージがあったので行く事に。昔の角川映画『キャバレー』はサックス奏者が主役だったらしいしね(タイトルが同じというだけで中身は全く違うみたい)。
見終わっての感想は、
「行って良かった。誘ってくれてありがとう!!」
って感じです。
もともとはすごく古い作品ですが、98年にサム・メンデスとロブ・マーシャルの共同の新演出でトニー賞4部門を獲得したそうです。
サム・メンデスといえば、『アメリカン・ビューティー』。
ロブ・マーシャルといえば、『CHICAGO』。
確かにこの2作品を足して2で割ったような雰囲気ありました。
さて、この先はネタバレも含むので、見る予定のある方は読まない方が良いと思います。
前半は猥雑なショーを見せられてややうんざり。
下品でも滅茶苦茶凄い動きとか、すごーく美しい踊りなどがあれば良いんですが、特に目を奪われるようなテクニックは素人目にはわからず、飽きちゃいました。男性の方が楽しめるのかな?
しかし中盤から後半にかけては思いきり引き込まれました。
特にラスト・シーンは凄かった。寒くなりました。戦慄を覚えるって感じ?
いや、私、ほんっとに何も知らなかったんですよ。舞台がベルリンである事すら、今日まで知らなかった。ナチスの恐さを連想させて、唐突に終わるのです。それぞれの登場人物がどうなったかはよくわからない。想像しなければ恐くないけれど、「あの人はガス室に入れられるのかもしれない」とか、ついつい恐い想像をしてしまうのです。しばらく呆然としちゃいました。
あと、心を打たれたのはキャバレーのスター・サリーの熱唱。
刺激に満ちた毎日を送っていた彼女が、好きな人が出来てキャバレー勤めを辞め、「これからは誰よりも退屈な生活を送るの」と言い、喜びに満ちた歌をサックスに合わせて歌うという伏線があります。(そう、予想通りサックスは活躍しました♪)
その後別れを決意して彼との子供を堕ろしてキャバレーに復帰すると、友人の娼婦について唄うのです。
「アル中、ヤク中で死んじゃったけど、その死に顔はまるで女王のようだった。私も彼女のように死ぬ」と。そして、マイクを勢いよく倒すのです。
「人生は短い。人生はキャバレー。家に閉じこもってなんかいない」というような歌だったと思うのですが、本当は彼と別れたくなかったはず(戦争さえなければねぇ)。
「もう決めた、振り向かない」という決意表明の歌のようで、それが正しい事とも、本当に望んでいる事ともあまり思えないのだけれど、その毅然とした態度、迫力に圧倒されました。私もサリーを見習って、過去の事で悩む癖を直したい。
この日は初日だったようで、芸能人も来ていたようです。
私は賀集利樹さんを見ました。
もうホントに手を伸ばせば届く程、すぐ近くにいたのです。エスカレーターに乗ろうとしている所だったから歩みも遅くて、かなりじっくり見れました。マネージャーらしき人と2人でいました。私はといえば、「隙あらば」と思い、ずっと鞄の中のカメラを触ってました(^^;)。でも、誰も騒いでいないのですよ。写メールする人もいない。皆、大人だなぁ。「誰かが撮ったら、私も撮っちゃえ」なんて様子を窺っていたんですけどね〜(爆)。一人で撮る勇気は無く、結局我慢しました。ホント近すぎて、逆に撮りにくいのですよ。あの距離で無断で撮ったら、すごく失礼なヤツになっちゃう。風景撮るフリ出来る距離じゃありませんでした。
しかし、意外と普通でした。確かにルックスは良いのですが、「友達にあんな人がいてもおかしくなさそう」という感じ。いや、「親しみやすくて良い」という意味ですよ。
それと、この日、初めて新しい丸ビルに行きました(いやぁ、やっぱり新しいだけあってキレイですね〜)。ちょっと早めの夕飯を頂いたのです。さすがに高級店が多く、私達が入ったお店はハンバーガーなのに、1000円以上。
でも、ボリューム満点でおいしかったです。ただし、オニオンリングは期待しすぎたせいか、今一。
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