チョコレート・アンダーグラウンド
翻訳者の非翻訳な日常というブログで紹介されていた本・『チョコレート・アンダーグラウンド』を読みました。
チョコレート好きにとっては、引き込まれずにはいられない世界が展開されています。先が気になって一気に読んじゃったよ。
ボウイ・ファンとしては「『1984年』の子供版」という印象を持ちました。どちらも、とんでもない政党が実権を持ってしまう話です。
『1984年』が絶望的なのに対し、『チョコレート・アンダーグラウンド』は希望的かつ、チョコレートだけあって甘美(?)です。心に残るのは圧倒的に『1984年』ですが、あれは悪夢だからなぁ。
頭の中で勝手に映像を作りながら読んだのですが、イギリスの子供達の話のせいか、フランキーで連想してしまったのが『ハリー・ポッター』のマルフォイ少年。「あぁ、きっとあんな風に嫌味な少年なんだろうな」なんて想像してみたり。
そしてハントリーはなぜか日本人の神木隆之介くん。表紙の絵もそれっぽいし、「父の声に耳を澄ます」というのが、父に思いを馳せる牛若丸(大河ドラマ『義経』より)とダブりました。お母さんのキャロルが稲森いずみさんだったりして(笑)。
主題とは逸れているのですが、私はそのマルフォイもどきのフランキーを許すシーンが気に入りました。お父さんの「わからないだろう、ハントリー? ほかの人がどんな目にあってきたかなんて? 人をかんたんに判断しちゃいけない。その人の立場になったら自分がどうするかなんて、わからないだろう?」というセリフも好きです。そして、許す事と忘れる事は違うというのも印象的でした。清盛・渡哲也さんに合いそうなセリフかも。
←これを読んだからというわけではありませんが、今日食べたチョコレート、ロッテのシングルカカオ2005。
利き酒ならぬ「利きチョコ」を提唱する意欲作です。これ、以前はビターばかりのパッケージじゃありませんでした? 今年はミルクチョコも入っています。
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コメント
>YAGI節さん
トラックバックありがとうございました。『チョコレート・アンダーグラウンド』、気に入っていただけてうれしいです。(^_^) ひとつひとつの場面が心に残る、とってもいい物語ですよね。子どもの本なんて思わず、ぜひ、多くのおとなたちにも手に取ってほしい1冊です。装丁も、なかの印刷も凝っていて、作る側がこの本をとっても愛しているのが伝わってくるのもうれしいです。
『1984年』の子ども版というのは言い得て妙ですね!
投稿: rossoneeri | 2005.03.20 19:57
あ、すみません。ハンドルを間違ってしまった。(^^;) 自分のハンドルをスペルミスするなんて、あたしってば大馬鹿。
投稿: rossoneri | 2005.03.20 20:00
コメント、ありがとうございます。
『1984年』読まれてましたか。さすがrossoneriさん!!
知的なイメージのあるrossoneriさんですが、こんなかわいらしい本(シリアスでもありますが)も読むって、ちょっと意外でした♪
でも、ホント、子どもだけに読ませてちゃ勿体ない本ですよね。
投稿: YAGI節 | 2005.03.20 20:16