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2005.06.15

オペレッタ狸御殿

1人でお芝居を見に行く事や、おとなし目のコンサートに行く事は全く苦になりませんが、1人で映画を見に行く事がちょっと苦手です。しかし、興味の無さそうな人を無理矢理誘うのはさらに苦手なので、見たい映画があっても見に行くのをやめてしまう事が多かったりします(特に邦画に付き合ってくれそうな人が周りにいない)。
そんな私が『スウィング・ガールズ』以来、久しぶりに1人で映画館に行きました。『オペレッタ狸御殿』を見に。
公開されたばかりなのに、某映画館では今週で終了です。
しかも、1日1回しか上映してません。よっぽど、お客さん入っていないのかな? つまらないのかな? ハズすかな? 「迂闊に人を誘っちゃいけないかも」と思いました。

オペレッタ狸御殿 オリジナル・サウンドトラック監督は鈴木清順氏。
食わず嫌いで申し訳ないのですが、私には合わないタイプの監督だと勝手に思っていました。私は多分ミーハーで保守的。カルトとか異色作とか冒険作などにはあまり興味がありません。ついでに言うと、子供っぽいのに頭でっかちな所があって、「なんで? どうして?」とすぐ聞きたくなっちゃうタイプ。「ナンセンス」なんて好きじゃないし、映画もテレビも脚本第一。感性が鋭い方でもないので、雰囲気勝負ではスッキリしないんです。

が、例外があります。
それは音楽。

音楽が良ければストーリーはある程度妥協しちゃう。脚本は二の次にしちゃう。
私はミュージカルが大好きなんです。ミュージカルには陳腐なストーリーも多いんですが、それでも曲が良くて、私好みの歌声を聴かせてくれれば、満足しちゃえるんです。

『オペレッタ狸御殿』の出演者をチェックしました。

主役、チャン・ツィーさん。
歌声はわからないけれど、興味はある。大スターだし、見たい気にさせられる女優さんです。顔も好き。
共演、オダギリジョーさん。
これはもう魅かれまくり。私には今、「特別好きな俳優さん」というのがいません。強いて挙げれば、内野聖陽さんかこのオダギリジョーさんになるのかも。『新選組!』はほんっとに良かったですから。でも、歌大丈夫なのかな? 興味津々。
そして、薬師丸ひろ子さん。彼女の声は好きな部類ですね。昔はよく彼女の歌、口ずさんでいたなぁ。うん、久々に聴いてみたいかも。
由紀さおりさんのキャスティングも魅力ですね。彼女の場合は別にちゃんとお金払ってコンサート見に行ってもいいくらいで。っていうか、「一度生で聴いてみたい」と思いつつ、何年も経ってるんですけど(^^;)。

という事で、行っちゃいました。
前置き長くてすみません。
感想は……

へんてこりんな映画〜。

否定的な意味ではありません。
「面白かった」に近い意味です。でも、なんか違う。あぁ、言葉に出来ないよぉ。
無理矢理言い換えれば、

妙ちきりんな映画〜。

言い換えになってないか。
いやー、参りました。こんな映画初めて観たんだもん。

舞台みたいな映画でした。
といっても、『オペラ座の怪人』を連想されちゃうと困る。
リアリティが全くありません。「今時舞台だって、もうちょっとリアリティを追求するでしょう」という程のリアリティの無さ。宝塚とか歌舞伎とかそんな感じかな。プラス夢の世界という感じ。それも、とびきり派手な夢。ひたすら明るい夢。

鈴木清順監督、好きになりました。

なぜなら、こういう映画を作ってくれたから。
彼の別の作品は気に入らないかもしれない。多分気に入らないでしょう。
でも、この一作だけでもいい。こんな映画作っちゃう清順監督が好き。

しかし、どうしてこういう映画を作らせてもらえるんだろう?
「世界の鈴木清順監督だから」ですか?
皆、こんな出来上がりになる事をわかった上で出資しているんでしょうか?
これ、きっとお金かかってますよね? セットはそうでも無さそうだけれど、衣装とか。こういう映画にお金かけていいのかなぁ? 興行成績は悪そうだけれど、大丈夫でしょうか? 赤字になりませんか? 映画のしくみ、全然わかってなくてすみません。
しかも、内容が全く伝わらない感想ですみません。でも、特に内容というのは無いような映画です(ダジャレを狙った訳じゃなくて、ホントに)。

お目当ての音楽は、そこそこ。

チャン・ツィーさんの歌声は初めてだと思っていたけれど、よく考えると聴いた事ありました。シャンプーのCMに出てましたよね。あの声でした。きれいです。

オダギリジョーさんの声は、甘かった。役者さんらしい歌声です。なんか役者さんって雰囲気のある歌い方をする人が多いけれど、彼もそんな感じ。ちょっと鹿賀丈史さんを連想しました。鹿賀さんって、ミュージカルで歌う時とポップスを歌う時では全く雰囲気が違うんですけど、ソロ・アルバムを聴いたらすっごい甘い歌声だったんです。
オダギリさんは特別上手いとは思わないけれど、悪くない。ずっと聴いていたい感じです。実際、今聴きながらこの文章入力してます。『オペレッタ狸御殿』の公式サイトで聴けるようになっているんで、流しっぱなしにしてます。同じ部分の繰り返しなんですけど、私は飽きない(^^;)。

薬師丸ひろ子さんの歌声は期待通り。
でも彼女が脇役って、なんか寂しいなぁ。もちろん、チャン・ツィーより良い役をさせられる筈はありませんが。時代は変わったんだなぁ。もう40歳らしい。そうかぁ…。

由紀さおりさんは歌以外でインパクトがありました。特に平幹二郎さんとの会話時の2人の妙な動き。あれはなんなんだ!? もう、おかしくて、おかしくて。なんかツボに入っちゃいました。

さて、「音楽が良ければストーリーはある程度妥協しちゃう」なんて前述しましたが、この映画の音楽がストーリーを補う程素晴らしいものであったかと聞かれると、実は答えに窮します。いや、悪くはないのですが、「音楽で成り立っている」と言えるような感じとはまた違うのです。うーん、本当に言葉では表し難い映画です。

だって、へんてこりんな映画なんですから。

一人で見て良かったと思いました。多分、誘ったら「悪い事しちゃったなぁ」と感じた事でしょう。この映画を見て、「ああ、面白かった!!」という感想を持てる人は限られていると思います。私もそういう感想は持たなかった。でも、見て良かったと思います。この感覚がうまく表現出来ないのがもどかしいのですが。「好き・キライ」「面白い・つまらない」だけでは表せない。かといって、一部のフランス映画を見た後の「何だったんだ?」という感想とも違って……。あぁ、もどかしい。

そうそう、山本太郎さん(『新選組!』では原田左之助役)が出てました。
試衛館に出入りしていた人、2人出ていたというわけ♪

追記(一日経っての感想):
「好き・キライ」「面白い・つまらない」だけでは表せない。
なんて↑では言ってますが、やっぱり好きです。
そして、「面白かった」と言っちゃいたい。
昨日は初めての感覚で混乱していたのですが、思い返してみると「面白かったなぁ」って思っちゃう。あのカエルの声がもう一回聞きたいなぁ。ケロケロリーン。

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