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2006.01.28

ベガーズ・オペラ(感想)

それでは予告通り感想(等)をアップしてみます。

Beggなんでも、世界初のミュージカルだとか。
『三文オペラ』の原作が『ベガーズ・オペラ』だそうです。
『三文オペラ』って、スティングがブロードウェイでやった事ありますよね。なんか「スティングの声量が無い」とかいう批評を読んじゃった気がしますが、すごく興味ありました。スティングは主役だったから、内野さんの役って事? わぁ、内野さんがスティング役か(違)。

ストーリーは古典だけあって、今見るとありがちというか……特別面白いという印象は持ちませんでした。役者と演出が頼りの作品という感じです。たとえばテレビドラマなら台本次第である程度は面白い作品になるような気がするのですが、『ベガーズ・オペラ』は役者が良くなければダメな作品だと思いました。
が!! その役者(含バンド)と演出(舞台装置、衣装などもひっくるめて)がとても良かったです。

嬉しい誤算はバンド。
ご覧になった方のブログなどをチェックしても、なぜか触れてる方はほとんどいらっしゃらないのですが、これが無茶苦茶私好みでした。
まずサックス!!
ジャズやロックのサックスしか聴いた事のない方は、音がちょっと違うのでひょっとしたらサックスだとは気付かないかも知れないんですが、クラシック調のサックスで、実にまろやかな音色でした。うーん、今の私はヴォーカルよりサックスの方が好きみたい。サックスとヴォーカルが重なるシーンではサックスの方に耳を澄ませてしまいました。あれを聴けただけでかなり幸せです♪ すみません、サックスに過剰反応するタチなもので。

そして、なんと、ハープシコード!!
「本当にハープシコード?」と思い、一応帰宅してから調べてみたら、公式サイトに「ハープシコードやハープといった珍しい楽器もありますので楽しみにしていてください」と記載されていました。ハープは聴き取れませんでしたが(恥)、ハープシコードは目立ちまくりでした。ハープシコードが聴けるミュージカルって他にあるんでしょうか? これもかなり嬉しかったです。古いミュージカルならではなんですかねぇ。
あ、このミュージカル、1727年に出来たそうです。ちなみに、その頃はまだサックスは誕生してません。サックスってかなり新しい楽器です。ハープシコードとサックスの共演って斬新な気がします(よくあったらごめんなさい)。

不機嫌なジーン DVD-BOX役者の力量が問われる演出のような気がしましたが、皆さん実に巧み。特に主演の内野さんはさすがでした。女好きの女たらしの役なので、可愛気の無い人が演ったら総スカンでしょう。「女の敵!!」って感じ。でも、「この人なら憎めない」って思わされちゃいました。内野さんは色々な役をやっていて、「雰囲気が毎回違って凄いなぁ」と感じてきましたが、今回は『不機嫌なジーン』の南原教授と似たキャラでした。途中で遺伝子がどうとか言ってた気もする。南原教授は大好きだったので、今回も楽しめちゃいました。
賛否両論ある「客いじり」も私は今回は面白いと感じました。客に媚びているようで、あまり好きではなかったのですが、内野さんにはかまって欲しいと思っちゃったからなぁ(爆)。

Beg2あとは、私の贔屓の島田歌穂さんが相変わらず美声。全体的にはコメディ・タッチの作品でしたが、彼女の歌には涙しそうでした。自分が愛されていないと薄々わかっていながらも好きな相手の為に尽くしてしまうという悲劇の女性……というと、エポニーヌ(@『レ・ミゼラブル』)っぽいですが、ライバルを毒殺しようというコワイ一面も持った役でした。ワルい事を口にする時に妙に歌い方が可愛いくなったのが、ちょっとだけ違和感。小悪魔という役柄ではないと思うのですが……悪役にしたくなかったという事なのかなぁ?

そしてカーテンコールが楽しかった。
客も巻き込んで手を繋いで踊るラストは微笑ましいやら羨ましいやら。
もう一度見に行く気は今の所ありませんが、ステージサイドシートか、SSの最前列に座れるなら、また行きたい。そして、内野さんに手を取ってもらって踊りたい〜。「好き」って言ってもらいたい〜。←最前列の女の子達に「好き、好き」と言いまくるのです。
リピーター続出の原因がよーくわかりました。

WOWOWで放送あるそうです。くぅ、またWOWOWかぁ(我が家では見られない)。

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