幕末会津藩主・松平容保
新選組の話あんまり出て来ませんが、一応これも新選組のカテゴリに入れてみます……って、最近そんなのが多いですね(^^;)。

いつも利用している図書館のホームページで「松平容保」で検索してヒットした一番発行日の新しい物がこれだったのです。「近年の新しい発見等があるかもしれないから、史実本は新しい物が良いだろう」と思ったんです。2006年に発行された物です。
これ、引用が多かったです。
大事な所が引用。しかも古文、下手すると漢文……わ、わからない。現代語訳が欲しいよ〜(ばか)。
たとえば、こんな感じ。
「孝明天皇も、この違勅調印には怒ったようだ。その怒りが八月八日に下された水戸藩への勅書に表れている。その勅書は次のようなものであった。(約1ページの漢文)」
……へぇ、ここに表れているんですか。……さっぱり、わかりませんが(涙)。
「手紙を書いたり(略)、あらゆる手段を講じて容保に京都守護職を引き受けさせようとした。その手紙の一部分を見てみよう。(8行の古文)これはもう、泣き落としというより脅迫と言っていいだろう」
はぁ、そうなんですか? 全然わかんないけど(爆)。
「新選組の捜査、捕縛の方法は、『維新史談』によると、次のようなものであったという。(3行の漢字とカタカナの混じった文章)」
……こ、これ私が解読しなきゃいけないの?(溜息)
という感じで、まともに全部理解しようと思うと、すごーく骨の折れる作業になってしまうので、わかる所だけ読みました(^^;)。
この本を読んで容保の印象が大きく変わったという事はありませんでした。大体イメージ通り。
しかし、晩年のやつれた写真はショッキングでした。若く凛々しかった頃の写真が有名ですが、あんな風になってしまうなんて……。心労で老けてしまったような話は文章では読んだ事がありましたが、写真で見るとインパクトが違いますね。
孝明天皇との信頼関係についてはある程度知っていたつもりですが、100通を越える御宸翰(天皇の親筆の手紙)を受け取っていたというのには驚きました。
驚いたといえば、容保が徳川慶喜の弟を養子に貰ったというのにもびっくり。それから桑名藩主の定敬が弟である事は知ってましたが、他の兄弟も皆藩主というのにもびっくり(尾張藩・浜田藩・高須藩、そして一橋家を継いでる人が1人)。
この本では徳川慶喜がけちょんけちょんにけなされてます。
私、慶喜の事もどう判断していいか、よくわからないんですよね〜。この本を読んでると、全ての元凶のようだし、全部を鵜呑みにしたら大っ嫌いになりそうですが、そこまで酷い人だったのか……? でも、もともと慶喜が好きってわけではないので、あまり調べようという気も今の所ありません。とはいえ興味が無いわけでもないので、いつの日か関連本を手に取るかも知れませんが。
こういう本を読むと、どうしても「容保が京都守護職を断れてさえいたら会津の悲劇は無かったのに……」と思ってしまうのですが、そうしたら新選組も無かったのかな?
一時期島津久光を京都守護職にしようという動きもあったそうですが、そうしたら新選組は「薩摩藩お預かり」になったのか? いや、薩摩だったら「新選組」という名にはなり得ないのですが。そして、島津が京都守護職だったら、倒幕は果たして……?
歴史って、ちょっとした事で大きく変わりそうで面白いです、っていうかコワイ。 いや、でもやっぱり遅かれ早かれ、幕府は滅ぶ運命だったかなぁ? そして会津はそれを防ごうと最後まで頑張るのかもしれない……。
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コメント
帯金充利著「幕末会津藩主松平容保」は私も持ってます。まあ、ぶっちゃけて言えば正月の特番に合わせたような便乗した本でしたね。
幕末政治の考察はかなり雑でして、ありえない時期に倒幕運動が書かれてますし公武合体態勢や一会桑勢力についてほとんど無知と言う感じがしました。
徳川慶喜については悪口しか書かれてませんが幕末の重要な政治家である徳川慶喜を「こいつはダメ」という先入観でしか見てないですから政治考察などいい加減ですね。
とまあ、著者も専門の歴史研究家でないから仕方ないかもしれませんがこれなら他の本でも間に合う感じです。
幕末の会津藩の行動を知る最適な本は家近良樹著「幕末政治と倒幕運動」がお薦めですね。
ちなみに慶喜の弟が松平容保の養子であることに驚かれたようですが、現在の徳川慶喜家の当主である徳川慶朝氏は慶喜と容保の孫との間に生まれた人物ですよ
投稿: 毅 | 2007.02.14 20:25
毅さん
この作者、「それ程幕末好きだったわけではないのかな」という印象は確かに受けました。が、「そういう人をも虜にしてしまう容保公ってさすが」とか思っちゃった私は単純でした(^^;)。
お薦めの「幕末政治と倒幕運動」、早速読んでみたくなって、図書館に予約を入れちゃったのですが、先に予約した本の用意が思いの外早く出来ていて、ちょっと焦ってます。早まったか(汗)。
徳川慶朝氏の話、ビックリしました!!(知らない事多すぎ)
面白い情報ありがとうございました♪
投稿: YAGI節 | 2007.02.15 00:00
私もいつもいつも、会津が京都守護職を断れてたら・・・と
思ってしまいます。
京都守護職をやってなければ、幕府は倒れてもあんなに長州から
怨まれることも無かっただろうに・・・と思う。
私も正月の白虎隊の松平容保にちょっと違和感を感じ
松平容保の本を読み返しました(まだ感想書けてませんが・笑)
やっぱりあのドラマの容保はいくらドラマにしても
ちょっと、違いすぎましたね。
完全にフィクション的な時代劇とかなら全く違っても
いいんですけどね・・・
投稿: もも | 2007.02.16 01:57
ももさん
おーっ、ももさんも容保本、読みたくなっちゃったのですね。
やっぱり気になりますよね。
なんか東山紀之さんの容保は、「絶対似合う!!」とはじめに期待し過ぎちゃったみたいです。私の中の東山さんて「優男」というイメージだったんですが、年を重ねいつの間にか強いイメージも併せ持つようになっていたんですね。そこもちょっと想像と違ってました。
上のコメントで、予約していた本の用意が出来ていた旨書きましたが、それって、源さん本です♪ 電車の中で読むだけなので、読み終わるのに時間がかかりそうですが、面白くって電車に乗るのがすっかり楽しみになりました(笑)。
投稿: YAGI節 | 2007.02.18 00:20