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2007.09.24

初秋の会津(二日目)

続きです。一日目の模様はここここにあります。

この日の朝は、同行の母より2時間程早く宿を出発。別ルートで会津入りしていたMさんとお会いしました。待ち合わせ場所は奴郎ヶ前(やろうがまえ)のバス停。多摩郡在住の方と、こんな所で待ち合わせするのも不思議な感じがします。そして、向かうは天寧寺。

◆近藤勇の墓
一昨年、一人旅だった故に臆して行けなかったこの場所に、今回ようやく訪れる事が出来ました。

ここ、バス停からはそれ程遠くありませんが、ヒト気のない山道を通ります。一人ではあんまり行きたくない感じなのです。

あちこちのサイトを見て、「高い所にある」というのは知っていて、思い切り覚悟していたのですが、登った感想は「あれ、こんなもん? 意外と楽勝」という感じでした。しかし、ガイドブックなどの「バス停から徒歩5分」なんていう記載しか見ていなかったら「こんな筈では…」と辛く感じたと思います。今回は心構えが出来ていて、Mさんが一緒だったので楽に感じたのでしょう。あ、東山温泉に浸かって元気になったせいもあるかな?
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近藤勇についての案内板に板橋の顕彰碑(墓碑)の事も記載されていて、その碑が永倉新八・斎藤一・松本良順によって作られた旨が記載されていました。
「斎藤さんが参加していた説」は一応知ってはいたものの、ネットで見かけただけで信憑性がわからなかったのですが、ああいう所に書いてあると、「信じていいんだよね、信じちゃうからね」という気になってきます。「斎藤一」の名を見かけただけで妙に嬉しい私でした(^_^;)。

◆会津藩主松平家墓所
一昨年、入口まで行っておきながら引き返した松平家墓所にも今回ついに足を踏み入れる事が出来ました。
こちらもガイドブックなどには「バス停から徒歩10分」なんて書いてあるので軽く行けそうに思いがちですが、「意外と大変」という情報を入手していたので、気を引き締めてかかりました。そして、Mさんのおかげで殆ど迷う事もなく行けたので、思った程は疲れませんでした。ここは、近藤さんのお墓より人が多かったとはいえ、一人で行くには寂しい場所なので、Mさんがいてホント良かったです。朝早くからお付き合い頂いて、ありがとうございました!!

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(左)入口です。ここを登って行きます。
(右)お墓を撮るのって苦手なので、遠くから雰囲気だけを撮ろうとしたのに、思いの外大きく撮れてました(爆)

この後、Mさんと別れて、母と合流……の筈が、早めに宿を出たという母とバッタリ遭遇。Mさんに母を見られる事になっちゃいました。なんか、照れ臭かった〜(^^;)。

◆会津武家屋敷
一昨年、目の前を通りつつも素通りした(そんなのばっか)武家屋敷にも、今回寄れました。
あの時、「大河ドラマ新選組ロケ地」なんていう看板が出ていて後ろ髪を引かれた話をアップしましたが、今もまだそういう看板出てました〜(感無量)。

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ここには、会津藩家老・西郷頼母のお屋敷などが復元されています。
入り口にいきなり、柔道の像があって「?」となったのですが、なんと、『姿三四郎』のモデルになった人が西郷頼母の養子なんだそうです。驚いた〜。
実は私、かつて柔道の古賀稔彦選手が大好きで、彼が「平成の三四郎」なんて呼ばれていたから、夏目漱石の『三四郎』を読んじゃいました。「三四郎違い」でした(大ばか)。ショックのあまり、その後改めて『姿三四郎』を読む気力は無くなってしまったのですが。姿三四郎は西郷四郎という人だったんですね〜。

ここには面白い物がいくつかありました。
たとえば山川大蔵の展示♪
写真や、彼の編集した「京都守護職始末」の原稿がありました。
写真はインターネットでは見た事ありましたが、飾ってある物を意識して見たのは初めてです。一昨年はまだ彼の事を知らなかったので(爆)、会津のどこかで目にしていたとしても気付かなかったと思います。それが、今では大好きな人になっています(^^;)。

そして、その妹・山川捨松(大山巖夫人)の展示。
兄・健次郎に宛てた手紙は英文でした。留学経験があるとはいえ、「わざわざ兄宛ての手紙に英語を使わなくても……」と思ったのですが、今ウィキペディアで調べたら、帰国子女の為、日本語を書くのが苦手だったそうです。
写真も初めて見ました。イメージとはちょっと違ったけれど、感慨深かったです。

あとは、帰宅後母が夢に見たという、西郷一族自決の場が印象的でした。
足手まといになることを避ける為に、女子供達が自刃するという、ドラマでも有名なあの場面が人形で再現されているのですよ〜。はぁ(溜息)。なんて悲しい話なんでしょう。嫌だーっ(泣)。

……と、動転したせいではないと思いますが、佐々木只三郎のお墓をチェックするの忘れました。会津武家屋敷の敷地内のはずですよね。しまった〜(>_<)。まぁ、時間も無かったから仕方ない。

あ、そうそう「兼定」の刀がありました。「和泉守」とは書いてなかったのですが、「和泉守兼定」の事で良いのかな? 土方の物ではもちろんなく(^_^;)、会津藩士が使った物でした。

その後は喜多方へ。

◆喜多方
喜多方といえばラーメン。
本当は『土方歳三とオレ』で、山本耕史さんが訪れていた某ラーメン屋さんに行きたかったのですが、時間が無かったので駅の近くの『源来軒』というお店に入りました。喜多方ラーメン発祥の店という事で、ガイドブックなどには必ず載っている有名店です。そういう本を片手に入って来る人たくさんいました(^^;)。店内にはサイン色紙だらけ。
行列が出来ていたらやめようと思っていたのですが、幸いすぐ入れました。回転速い〜。行列こそ無かったけれど、訪れる人数はかなりのものなんじゃないかな。
で、味は……

よくわかりません(またか)。
麺は太めの縮れ麺……って、喜多方ラーメンはほとんどそうらしいですけどね。この麺は好きです。ただ……考えてみれば、私……醤油派じゃなくて、塩派だった(爆)。なので、おいしかったけれど、感動する程ではありませんでした。醤油好きだったら美味しく頂けると思います(^^;)。

と、喜多方ラーメンにさほど愛着があるわけでもないのに喜多方に行った理由は……

Ma7b(左の写真、クリックすると大きくなります)
母に「どうせなら30分位乗りたい」と言われ、「それなら喜多方行くのが良いかな」という事になりました。私はそのままUターンして帰っても良かったんですが、ちょうどお昼時だったので「それならラーメンを」という流れになりました。

SLばんえつ号というのに乗ったのですが、SLに喜ぶのは勿論私だけではなく、カメラ小僧やカメラおじさまが行く先々でカメラを構えていました。踏切の近くや田んぼの真ん中などに三脚がズラッと並んでいたりするわけです。注目の列車に乗れて、ちょっと良い気分でした。まぁ、乗ってると、「SLに乗ってるんだ」という実感はあまり無いのですけどね。実際乗ってるのは連結された展望車だし(^^;)。とはいえ、時折汽笛を鳴らしたり、蒸気の煙が見えるのには嬉しくなりました♪

◆会津新選組&七日町フェスタ
あぁ、この後はもうグダグダで思い出したくない(爆)。
本当は斎藤一忌に行く予定でした。私の手持ちの資料には斎藤一忌は13:30〜となっていました。しかし、喜多方から会津若松に戻って来るのが13:31。会津若松から斎藤一忌の行われる阿弥陀寺のある七日町駅までは一駅なので、電車だとあっという間なんですが、本数が少ないので歩く事にしました。「開始時刻には間に合わないけれど、20分遅れぐらいに着くかな」と思いました。しかし、どういうわけか、開始時刻が13:00になってたんです〜。というわけで20分遅れのつもりが50分遅刻ですよ(号泣)。奉納されたという無外流居合道の演武だけでも見たかったのですが、間に合いませんでした、トホホ。

まぁ、無外流居合道と、斎藤さんが遣っていたといわれる無外流剣術は違うという説もあるそうです。無外流居合は現代居合の流儀なんだとか。「じゃ、見なくてもいいか」と無理に自分に言い聞かせてみる……ホントは見たかったですっ!!(^^;)

お焼香の列が出来てまして、私もやろうか随分迷ったんですがやめました。
自分の先祖のお墓詣りもきちんとやっていないような私が、斎藤さんのお焼香するというのもなんだか後ろめたいような気がして。別に親戚でもないし……。いや、でも、せっかく行ったんだから、やれば良かった?

Ma8多くの人がお焼香の為に並んでいるのを見るのは「斎藤さん、人気あるんだなぁ」という事が感じられて、なんだか嬉しかったです。七日町では斎藤さん、英雄ですねっ!!

という感じで、「終わりよければ全てよし」とはいかなかったほろ苦い会津の旅は終わりました。なんか今回は斎藤さんを偲ぶ旅の筈が、容保公を偲ぶ旅になったような気がします。

帰りはちょっとだけラクをして、鬼怒川温泉から追加料金を払って特急を利用しました。
にもかかわらず行きより疲れた感じです。やはり、「行きはよいよい、帰りはこわい」かな。

以上、長文にお付き合い頂きまして、ありがとうございました!!

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コメント

「近藤さ〜〜〜ん!」合掌。させて頂きました。

隣の写真、、、あ〜 私もココを一人で行く勇気は無いですね〜(苦笑)
でも、でも、確実に土方さんが居た所、なんですよね〜

YAGI節さん、念願だった近藤さんのお墓参り、出来てよかったですね。

そっか〜 会津にもSL有ったんですよね〜
なんか、いいですよね〜 SLって。私も函館から五稜郭まで乗ったこと有るんですけど、もう一度乗ってみたいです。

で、斉藤さんのお墓でお焼香、、、
フフフフ、、やってくれば良かったのに〜〜
あ、でも又今度行く時に取っておく、ってのもいいかも?ですね。

会津旅行記、とっても楽しく読ませて頂きました。
有難うございました。

投稿: あさぎ | 2007.09.28 10:33

あさぎさん

>でも、でも、確実に土方さんが居た所、なんですよね〜

ね〜。
思わず「もっと上だ」というあのセリフを反芻しました。

函館-五稜郭間ってSL通っているんですか!
いいなぁ。それ、乗ってみたいっ!!

楽しんでいただけて嬉しいです〜。
ありがとうございました♪

投稿: YAGI節 | 2007.09.28 20:54

YAGI節さん、こんばんは。Mです(笑)

会津でお会いしてから、もう一週間経つんですね。
わたしがいてよかったそうで、何よりです。
確かに天寧寺と会津藩主松平家墓所は一人では行きづらいですよね。
わたしは一人でどこでも行ってしまう方ですが、あれだけ足場が悪いと(特に会津藩主松平家墓所)冬場は一人では行けそうにないです。

東山温泉は行ってよかったです。
行くかどうか迷っていたところにYAGI節さんが背中を押してくれたんです。
おかげで不動滝の足湯につかりつつ、土方さんを偲ぶことができました。
今度は多摩郡でお会いしましょう〜

投稿: M | 2007.09.30 00:27

Mさん、こんにちは。
最近は「誰でもいいから殺したかった」なんて恐ろしい事を言う犯罪者もいるので、ついつい警戒モードになってしまいます(^^;)。

東山温泉、「もしかして、無理に行かせちゃったかなぁ?」と後でちょっと反省したのですが、楽しまれたようでホント良かったです。
一昨年、院内までは行っておきながら「時間がないから」と諦めた東山温泉でしたが、今回思いのほか近い事を知ったので、「あそこまで行ったら寄った方が」と思ってしまいました(^^;)。

なんか、旅日記を仕上げたら、「旅行、ホントに終わっちゃったんだなぁ」という実感が湧いて来て、寂しいです。

次は高幡不動かな?
また、楽しいイベントが色々あると良いですね♪

投稿: YAGI節 | 2007.09.30 16:28

次々スミマセン(汗)

天寧寺〜松平家廟所〜武家屋敷。
これでもかぁ!ってくらい浸れますよね(笑)
特に容保様の墓所は感動でした。
「殿に会えた!」というのはもちろんですが、
森林浴効果みたいなのがあったのかな、帰りはシャキシャキ元気になってたような。

阿弥陀寺がにぎわってる〜〜〜〜(羨)
斎藤さん、人気なんですね・・・遅れちゃたのはザンネンでしたね。
私も何となくお線香上げるのは遠慮してしまいました。
というか、墓前で緊張していたことを思い出しました(苦笑)

旅レポ、とっても楽しかったです。
ありがとうございました☆

おまけ:実は近いウチに会津再訪かも!なのです。
YAG節さんのレポ読んでますます盛り上がってきましたよ〜☆

投稿: ネムソ〜 | 2007.10.10 12:50

みたびネムソ〜さん
次々ありがとうございます!!

>これでもかぁ!ってくらい浸れますよね(笑)

ですね!!
なんか、ハイキングな感じもしますが(笑)。
あ、私も蚊に刺されました!!
ジーンズ+厚い靴下+スニーカーだったのに、足首の辺りを見事に。
恐るべし、松平家墓所の蚊。

阿弥陀寺、すごい人がたくさんいました〜。
写真から想像されるより、多分ずっと多いと思います。

旅レポ、楽しんで頂けたようでとっても嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございます〜。

でっ、会津再訪かもですかっ!!!!
わぁ、いいなぁ〜〜〜(って、行ったばかりなのに)。
楽しんでいらして下さい。

投稿: YAGI節 | 2007.10.10 21:05

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