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2007.09.08

竜馬がゆく〜須磨まつり

歌舞伎座の秀山祭九月大歌舞伎を見て来ました。
左の写真、歌舞伎座の前に飾ってある絵なんですが、ガラスの中に入っているので、色々な物が写り込んでしまいました〜(泣)

Ryoma1◆『竜馬がゆく 立志篇』
今回のお目当てはコレ。
佐幕派な私ですが、もう最近は「幕末物だったら何でも興味津々」という感じになりつつあります。
冬に宝塚の『維新回天・竜馬伝!』を見たので、それと比較したいという思いもありました。女性のみの竜馬物と、男性のみの竜馬物、どちらが面白いのか!?

結論からいうと……

両方それぞれ面白かったです(^^;)。
どちらがより好きかも……選べません。
ただ、宝塚版は竜馬が亡くなる所までやるのですが、こちらは勝海舟に弟子入りする所で終わってしまいます。「立志篇」というサブタイトルが付いている所を見ると続きがあるのでしょうね。竜馬の人生は一公演で語るには波瀾万丈過ぎるような気もするので、この試みは良いと思いました。続きが楽しみ〜。

しかし、こういうのを見ると、「歌舞伎」の定義がわからなくなります。これって歌舞伎なのでしょうか? 時代劇のお芝居との違いはどこ?
原作は司馬遼太郎さんだし、言葉はほぼ時代劇と同じ(竜馬は土佐弁、勝海舟は江戸っ子口調)、音楽はテープでした。主演の市川染五郎さんは歌舞伎以外のお芝居でもよく目にするし……うーん、素人の私には、女性の役を歌舞伎役者が演じている事以外には、時代劇のお芝居との違いがわかりませんでした〜。まぁ、面白ければ、いいか。いいのかな?(混乱)

気になる新選組は……

出ませんでした(>_<)。
まぁ、立志篇ですから。
「今、京都へ行ったら、新選組に斬られてオシマイだ」なんてセリフはありましたけどね。

ヅラじゃなくて桂は出てきました。
二十歳の竜馬(脱藩前)が間者として長州に潜入し、桂と出会うというシーンがありましたが……そんなのアリでしょうか?
史実なのか、司馬さんの創作なのか、あるいは歌舞伎オリジナルなのか? 原作読んでいない私にはわかりません。
同行者の一人は『竜馬がゆく』を読んでいたのですが、「覚えてない」だそうです。えーん。
でも、後の薩長同盟の主役達が「こんな風に出会ってたとしたら」と想像すると、とっても楽しいです♪ あ、新選組ファンとしては、「そこの2人、くっつくなーっ!!」と思うべき所でしょうか(笑)。

あとは竜馬と勝の出会いのシーンが印象的でした。
斬りに行ったのに洗脳されて(?)、弟子入りしてしまうというあの有名なエピソードが楽しく描かれていました。
新選組ファンの私としては、「近藤勇が新選組の局長になる前に勝と出会っていたらどうなっていたんだろう?」なんて事をふと想像してしまいました。
松本良順と仲良くなった所から察すると案外頑固でも無さそうだし、「ひょっとしたら、竜馬のようになっていたのかも?」とか。いや、土佐人と徳川家の天領に住む人とじゃ違うか。いやいや、でも、「生まれのせいで辛い思いをした」という共通点があるし〜。

あ、大河ドラマの中では、近藤も相当早いタイミング(竜馬が勝に弟子入りした直後位)で勝と会ってるんですけど、史実では違いますよね? いや、なんとなく、そんな気がしただけで、全く自信ないんですけど。ご存知の方いらっしゃったら教えて頂けると幸いです。

もし、竜馬が勝と出会ってなければ、歴史の表舞台に出てくるのはもっと遅かっただろうから(あるいは出てこなかったかも?)、人との出会い、そしてそのタイミングって、すごく重要なんだろうと思いました。前から思っていた事なんですけど、改めて。

◆『熊谷陣屋』(くまがいじんや)一谷嫩軍記
これは歌舞伎らしい歌舞伎ですね〜。
『竜馬がゆく』の後のせいか、随分難しく感じました。これはイヤホンガイド無かったら、私には理解不能だったと思われます。っていうか、イヤホンガイドがあってもわからない部分がいくつかあり、眠気に襲われ、そのせいでますますわからなくなり……と悪循環に(^^;)。

とはいえ、興味の無い話だったわけではありません。
昨年、須磨寺に行った話をブログにアップしましたが、このお寺と無茶苦茶リンクしている話だったのです!!

「熊谷」というのは熊谷直実の事。熊谷直実といえば、平敦盛を討った人として有名ですが、この歌舞伎では熊谷がその戦の話をしているシーンから始まります。

須磨寺には義経が敦盛の首実検時に座った松というのがあったのですが、歌舞伎にもその首実検のシーンが出てきました。義経は何かに腰掛けていましたが、それが松だったのかは私の席からは見えませんでした〜。
あと、須磨寺には、敦盛の「青葉の笛」がありますが、歌舞伎にも出てきました。 須磨寺行った時のブログに「変な気分になった」と書きましたが(感じた事のない不思議な気分です)、その事を思い出しました。何か因縁があるんじゃないだろうか……? なんちゃって。

ラストはちょっと驚きの展開です。
とかいいつつ、「歌舞伎ではありがち」という気もします(^^;)。

◆『村松風二人汐汲』(むらのまつかぜににんしおくみ)
なんと、これも舞台は須磨です〜。なので、タイトルのように「須磨まつり」と思ってしまったのです。
いや、『熊谷陣屋』の中に「須磨」という言葉は全く出てこないのですけどね。私が勝手に須磨寺を連想しただけで。

こちらは在原行平を慕う海女の姉妹2人の踊りなのですが、この行平の一絃琴というのも須磨寺にありました。楽器好きなんで、食い入るように見たっけ。なんか、いちいち懐かしかったです。あの時から、この演目を見るようにレールが轢かれたような気がします。あくまで竜馬目当てで歌舞伎座行って偶然観れたので、なんか「導かれた感」が強いです。

玉三郎さんは品があり過ぎて、とても海女には見えませんでした。あと、すごーく綺麗な衣装の上に腰簑付けてたんです。それで海女感を出しているのでしょうが、ギャップすご過ぎて違和感ありました〜。途中で腰簑外してくれた時にはホッとしました(^^;)。

女形二人の踊りって、華やかですね。踊りでは眠くなる事の多い私ですが、今回は玉三郎さんのおかげか、全く退屈しませんでした♪

しかし、姉妹両方に手を付ける行平って何だよ!! 弟の在原業平はプレイボーイらしいですが、血は争えないのでしょうか?

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