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2008.02.24

東西狂言の会

東の野村家・西の茂山家、両家の狂言が一度で見られる「東西狂言の会」というのを見て来ました。
その開催を知った時には既にチケット売り切れていたのですが、幸いオークションで一枚だけ安く出ていて、半額でゲット出来ました♪
では感想行ってみます。

tozai◆奈須与市語(なすのよいちのかたり)/野村萬斎
これが今日のお目当てでしたが、普通の狂言とはちょっと違うんですね。
「語り」を大辞林で調べると「狂言で、普通のせりふとは違う独白形式の改まった口調で、事件や由緒を物語ること。また、その部分」となってました。
そう、改まった口調というか文語調というか……つまり難しいのです。

奈須与市(那須与一)が屋島の戦いで義経に扇の的を射るように命じられ見事成功させ、敵も味方も拍手喝采というあの超有名な話なので、全体の流れというか内容はわかるのですが、部分的に言っている事がよくわからない(ばか)。

とはいえ、萬斎さんがあまりにカッコ良く、ただただ見とれ聞き惚れる私でした(^_^;)。
席はかなり後ろの方だったのですが、狭い会場だったので、萬斎さんの声が響く響く。歌舞伎の義経は白塗りでどちらかというと静のイメージがありますが、萬斎さんの義経は迫力満点。一人三役を演じていましたが、義経のパートで一番痺れてしまった私でした。
基本的には座ったままだったのですが、着物の裾や袖の捌き方とか、いちいちカッコ良かった。

そういえば、3つやったんですが、解説の方(石田幸雄さん)は「狂言2本(曲)」とおっしゃって、これはカウントしてませんでした。「語り」という事で別格なのかしらん? 笑いの要素皆無だったし。でもとても重要な演目みたいですね。

◆磁石/茂山千之丞・茂山あきら・丸石やすし
これはわかりやすくて面白かったです〜。
あきらさんは高目の声がきれいでした。
解説の方が、「狂言には悪い人がたくさん出てくるけれど、憎めない」とおっしゃってましたが、悪がちゃんと負けちゃう所が良いですね。で、最後は「あの悪人、ちょっと可哀想」みたいに思えちゃう(笑)。

解説といえば、東西の違いについて触れていたのが興味深かったです。
昔は西の人は東の狂言師の事を「気取ってる」と言い、東の人は西の狂言師の事を「ふざけすぎ」と言い、それぞれ相容れなかったけれど、今はそういう風潮がなくなってきたのだそうです。なるほど〜。それって、狂言に限った事では無さそうですね。
東にも西にもそれぞれの良さがあって、その両方が楽しめるこの会は素晴らしいという結論になってました♪

◆鍋八撥(なべやっぱち)/野村万作・野村万之助・深田博治
これもわかりやすかった〜。
万作さんは初めて見たのですが、素晴らしいですね!! 萬斎さんがお目当てでしたが、今日は万作さんが一番気に入ってしまったかも。人間国宝に向かってこんな表現は失礼かもしれないのですが、とにかくキュート!! あのかわいさは他の演目でも見られるのか? 是非また見てみたいです〜。
最初はお声がちょっと嗄れていて、「アレ?」なんて思ったのですが、ほんっと楽しくって大笑いしちゃいました〜。
これも「ズルした悪い人」の事が最後はちょっと可哀想に思えちゃうお話でした。

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