« 新選組の足跡(台東区・文京区) | トップページ | 鞍馬天狗リターンズ »

2008.03.31

RASHOMON

きゃー、Amazonに売ってないようなDVDが地元の図書館にあった〜♪

raという事で、伝統の現在スペシャル『RASHOMON』を借りて観てみました。
野村萬斎さん演出の舞台です。
萬斎さん自身も出演されており、他に人間国宝の茂山千作さん・野村万作さん、茂山千五郎さん・逸平さんなど東西狂言のスターが多数出ています。2001年、映画『陰陽師』公開中の頃にシアター・コクーンで上演された物らしいです。

「狂言の型を用いた」との事で、馬で走るシーンや、泣くシーンなどNHKの『能・狂言入門』や『にほんごであそぼ』で馴染みになった(笑)「型」そのまんまで出てくる物も確かにありました。プロローグも、観ている時はピンと来なかったけれど、今思えば能楽の仕舞(ダイジェスト?)っぽかった気がします。
でも、全体的には狂言という感じは、あまりしなかったなぁ。

羅生門・鼻・芋粥・偸盗 (岩波文庫)原作は芥川龍之介の『羅生門』『偸盗(ちゅうとう)』『薮の中』。
この三つの小説がミックスされてました。
私は『羅生門』しか読んでいなかったせいもあり、最初意味がさっぱりわかりませんでした(爆)。
DVDを観た後に青空文庫で『偸盗』と『薮の中』を読んで、「なるほど、そういう事だったのか!!」とスッキリしましたが、読んでいない人が理解するのはとても難しいんじゃないかな〜。

『偸盗』は好きな話ではないのですが、先の展開が読めそうで読めない面白い話ですね。萬斎さんのトークショウがDVDに収録されていたのですが、そこで「『偸盗』やりたい」というのが『RASHOMON』誕生のきっかけだとおっしゃっていました。ミックスしないで『偸盗』だけにしていたら、もっとわかりやすかったと思うんですけどねぇ。まぁ、「わかりやすい」というのが良い事とは限らないか。
そうそう、『偸盗』の小説の中では犬の鳴き声が「びょう」となってました!! 狂言と同じだぁ(驚)。

ストーリーはわかりにくかったけれど、スタイルとしてはとても興味深かったです。
狂言の女役は歌舞伎と違って化粧などはせず、素顔で演じる事が多いですが、ここでは能面を付けていて、何とも言えない雰囲気がありました。
あとは、どうしても萬斎さんの動きに目が行くのですが(^^;)、ファム・ファタールに振り回される役でした。魔性の女の虜になり、「にゃおーん」と猫のように懐き、彼女の為に犬のように忠実に働いてました。萬斎さん自身が「魔性の人」っぽいイメージがあるので、翻弄される役というのはちょっと意外でしたが、何でもやれちゃうのが萬斎さんなのでしょうね。しかし、「にゃおーん」はしばらく頭にこびりついて忘れられそうにありません。天狗様が「にゃおーん」だなんて(^^;;;;;;;)。

|

« 新選組の足跡(台東区・文京区) | トップページ | 鞍馬天狗リターンズ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: RASHOMON:

« 新選組の足跡(台東区・文京区) | トップページ | 鞍馬天狗リターンズ »