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2008.04.21

雅楽への誘い

「YAGI節が好きそうな、こんな物があったよ」
と友人が教えてくれました。
学習院生涯学習センターという所で開催された一回限りの講座「雅楽への誘い」という物です。
行ってみました♪
結構年配の方が多かったです。「生涯学習センター」だからなのか、雅楽だからなのかは謎です。

図説 雅楽入門事典教室には篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)、笙、鼓が置いてあって、近くで見る事が出来ました。
私のお目当ては龍笛。習ってみたくて、一時教室を探した事もあったっけ。土方歳三の龍笛が発見される前の事です。
土方の龍笛はガラス越しでしか見られなかったけれど、今回は触りこそしませんが触れる程近くで見る事が出来ました。うーん、吹いてみたい〜。
鼓は美しいですね。芸術品みたい。いや、鼓に限らず楽器ってどれも美しいと思いますが。自分が大金持ちだったら、楽器コレクションとかしたい。和物洋物色々集めたい〜。

色々興味深い話を聞く事が出来ましたが、面白かったのは日本の伝統文化の話。
雅楽の中には中国から伝わった物(唐楽)や朝鮮半島から伝わった物(高麗楽)などが含まれているのですが、中国や朝鮮半島ではこれらの音楽が当時のままでは残っていないそうなんです。文化が政変によって形を変えてしまう事が多いのだとか。
日本でも「幕府に気を使う」なんて事はあるけれど、他のアジア諸国に比べると政府の介入がずっと少ないのかも知れません。

そして日本では、新しい芸能が生まれても、それ以前の物がなくなるわけではなく、それぞれが生き残って行く、なんて話をされてました。
たとえば新たに能楽が生まれても、雅楽は雅楽でそのまま生き続ける。能楽の要素を取り入れた歌舞伎が新しく生まれても、能楽は能楽、歌舞伎は歌舞伎でそれぞれ生き続けているんですよね。
雅楽も能楽も歌舞伎も楽しめる事って、当たり前のように思っていたけれど、もしかしてスゴイ事なのかな。

あと、雅楽の「稽古もどき」をやりましたよ(笑)。
お稽古は、まず譜面を見ながら歌う事から始めるそうです。
という事で、篳篥の譜面を渡されました。
オタマジャクシではありません。「チラロルロタ……」など意味不明のカタカナが並んでいます。譜面というより暗号だ〜。
それを師匠が歌い、弟子はただひたすら真似をするのだそうです。最初は意味もわからずひたすら真似。
私達も何が何だかわからぬままに「チラロルロタ……」と歌いました。
西洋音楽だったら、音階の勉強から始めるのが普通だと思いますが、日本の音楽は口うつしからなのですね〜。
サックスでもピアノでもレッスンでは音階について習いましたが、小さい頃一瞬習った民謡は、やっぱり音階なんて習わなかったっけ。
篳篥は、歌えるようになってから楽器の練習に入るのだそうです。「歌えなければ吹けない」という事らしい。そういえば自分も、サクソフォン日記に「歌えない曲は吹けません」なんて書いた事あったような。

という感じで、雅楽好きというよりは音楽好きにとって、楽しい講座でした。
しかし、最後に舞の話になったんですが、そこではいきなり眠くなった私。どうも舞には音楽ほど興味は持てないらしいです(^^;)。フィギュア・スケートとかバレエでは眠くならないんだけど、日本の舞の面白さは、まだよくわかりません〜。

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