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2008.05.13

MANSAI◎解体新書

先月発売された野村萬斎さんの新刊本を近所の図書館のホームページで検索した所「購入予定」となってました。やった!! 貸出予約も受け付けていたので、一番乗りで予約してみた所、もう入りました。嬉し〜。早いね〜。なんて良い図書館なんだ〜。グッジョブ〜

MANSAI◎解体新書一日で読んじゃいました。

この本、二部構成になってました。
第一部のテーマは「日本演劇のアイデンティティをさぐる」。
狂言サイボーグ』『萬斎でござる』を続けて読んだばかりのせいか、その変貌ぶりにびっくりです。前述の二冊では、「狂言師としての自分」のアイデンティティをさぐっていた感が強いのですが、「日本演劇」と来たよ。
思わず『新選組!』の石坂浩二さん扮する佐久間象山のセリフを思い出しました。
「最初の十年は自分のこと、次の十年は家族のこと、次の十年では国のことを考えろ」みたいな事を言っていたっけ。
「さすが、昔の人は違うなぁ、偉いなぁ」なんて思ってましたが、現代人も偉かった。二十代の萬斎さんは自分の事を考え、四十代になった今は日本の事を考えてるのですね〜。すごいなぁ。なんか、話が大きくなりすぎて、付いて行けないかも〜

萬斎さんは現在、世田谷パブリックシアターの芸術監督をなさっているのですが、まさに「お役人さん」の文章でした。あれ、「お役人」という表現からは良いイメージを持たない方もいらっしゃるかな? えーと、「真面目にきっちりお仕事に取り組まれている」という良い意味ですよ。「地域の為、国の為」と理想に燃え、強い責任感を持っている感じ。
もっとも、ミーハーな私は演者としての萬斎さんに興味があるので、芸術監督としてのお話はそれ程興味深く読めるわけではないのですけどね(^^;)。

第二部のテーマは「MANSAI◎解体新書」解体
芸術監督としてプロデュースされている公演「MANSAI◎解体新書」の過去12回分の公演のダイジェスト集みたいな感じです。トークショウみたいな回もあれば、パフォーマンス重視の回もあるようです。後者は「活字だけではよくわからない…」という感じですが、それでも興味深い話は色々ありました。
つい「『鞍馬天狗』で共演した緒形直人さんをゲストに迎えてくれないかなぁ」と考えてしまった私ですが、公演の趣旨には全くそぐわないか。「『鞍馬天狗』の裏話が聞きたい」というまたしてもミーハーな発想でした、失礼しました。あぁ、私ってばどんだけ『鞍馬天狗』が好きなんだ

そうそう、図書館行ったついでに『わが魂は輝く水なり』の脚本も読んで来ました。
もっとも、ど〜も好きな話ではないので、萬斎さんもとい実盛のシーン以外は飛ばし読み。
以前「義仲や巴のイメージが自分のイメージと違っていて馴染めなかった」というような事を書きましたが、イメージ違っても好感が持てればOKなのですが、結局私はこのお芝居の中の巴が嫌いなのですね(>_<)。
実盛の事が好きなのに、実盛に去られると五郎を身代わりにしようとしたり、それが叶わぬと殺してしまったり、揚げ句は六郎まで誘惑って……あんまりじゃないでしょうか。それでいて、表面上は男っぽく振る舞っている。可哀想な人だとは思いつつも、好きになれません…。
そして、私の中のイメージの巴は、そんな人ではなかったのです。
…って、もしや、私、実盛を誘惑してる巴に嫉妬してる?(^^;;;;)

↑ネタバレありの為、隠しました。反転すると読めます。
あぁ、嫌いな事考えるの嫌いな筈なのに、考えちゃった〜。これも萬斎さんの魔力です

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