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2008.05.14

にほんごであそぼ ビデオ

『にほんごであそぼ』は、4月に続いてやはり5月も、野村萬斎さんのコーナーは私が見た事のある物ばかりを放送しているようです。(公式サイトで放送予定をチェック出来るのがありがたい)
あぁ、やっぱり、そんなに頻繁に新作撮っているわけではなかったのですね〜。
という訳で、あれ程絶賛していたこの番組を、5月は殆ど見てません(^^;)。

かわりに隣市の図書館からビデオを借りてみました。
『にほんごであそぼ』のビデオは何本も発売されていますが、萬斎さんのコーナーを中心に編集したビデオは2本ありました。
では感想行ってみます♪

◆萬斎まんさい
にほんごであそぼ 萬斎まんさいこのビデオ、スゴイ!! 「狂言名場面集」的な側面ありますね。

まちがいの狂言〜ややこしや〜
これが、一番最初のヴァージョンなのですね。初めて見ました。これを最初に見たら、さぞ感激した事と思いますが、色々なヴァージョンを見た後だと、それ程インパクトは感じませんね。馴れとは恐ろしい〜。

靱猿(うつぼざる)
狂言の修行は「猿に始まり狐に終わる」と言われるそうですが、「猿」にあたるのがこの『靱猿』。私はまだ生で観た事がないのですが、上演回数も多く、代表的な演目の一つです。いきなりこれが収められているあたり、「狂言名場面集」と言いたくなった理由です。小猿、かわいい!!

猿聟(さるむこ)
猿つながり?
そして、萬斎さんの猿風のもみあげが笑える〜。

蝸牛(かぎゅう)
キャー。これ超嬉しい!!
なんと野村万作さん、ご出演です!!
これは狂言でで見てすごーく気に入ってしまったもので、「もう一回観たい」と思っていた所でした。
帰り道に友人と「『デザカマ』って何だろうね?」と話し、帰宅してから調べて「『出ざ釜』だったよ!!」と報告したっけ。

ビデオでは「でざかまうちわろう」という字幕が出ました。
子供向けだから平仮名なんでしょうけど、あれじゃやっぱり、「『でざかま』ってなんだ?」と思う人が多いのではないでしょうか。ま、音に馴れさせる事を主眼としているっぽいので、意味なんてどうでも良いのかも。

万作さんと萬斎さんのコンビで普通に「雨も風も吹かぬに出ざ釜打ち割ろう」とやった後には、チビッコと萬斎さんのコンビにチェンジし、萬斎さんはカタツムリ風のツノ(でもウサギの耳みたい)を付け殻を背負ってました。あんなおかしな格好の出来る萬斎さんが好き。


Asobo1これは見た事ありました。
しかし、着ている服によって雰囲気が全く違うものですね〜。↑の『蝸牛』もそうですけど、着物着てやっていると狂言に見えるのに、スーツ着て同じ事をやっていると、思い切りヘンな人になってしまうのです〜。どちらも好きなんですけどね
大の男が「ピカーッ! ゴロゴロゴロゴロ」って面白過ぎるよ!!(爆笑)
必死に萬斎さんの真似をするチビッコ君が時々萬斎さんの様子を窺う所も面白いです。くすっ。

大漁〜蟹山伏
『にほんごであそぼ』によく出てくる代表的な詩人の一人が金子みすゞ。
ここでは萬斎さんが彼女の詩を言いながら動きを付けています。
私は子供の頃から国語は割と好きだったのですが、詩にはあまり興味がありませんでした。詩の楽しみ方がわからなかったのです。っていうか、想像力が足りなかったのでしょう。小説は色々説明がありますが、詩は最小限の言葉しか並んでいませんから。
『にほんごであそぼ』は想像力を膨らます手助けをしてくれているように思います。この番組を子供の頃に見ていたら、詩も好きになっていたかもしれないなぁ。

呼声(よびごえ)
これも『蝸牛』同様で見て気に入り「また観たい」と思っていた物です。
このビデオでは、
「太郎冠者殿、宿にござるか 宿にござらばお目にかかろぞ」
「太郎冠者殿、留守でござる ご用ござらば仰せられい」
のやりとりを延々とやっているだけなのですが、ラストの
「冠者殿、冠者殿」「留守じゃ、留守じゃ」
「冠者冠者」「留守留守」
「冠者」「留守」「カジャ」「ルス」
「冠者」「留守でござる」
のリズミカルなくだりは大好きです。
最近私の頭ではしょっちゅうこの辺が回ってます(^^;)。

これも普通にやった後は、チビッコ&萬斎さんのやりとりにチェンジ。
お腹を空かした子供とお父さんとの掛け合いに直されています。
「ハラヘリハラヘリ」「我慢我慢」
Asobo2「メシメシ」「まだまだ」
「メシ」「まだ」「メシ」「まだ」
「メシ」「もちょっとお待ちゃれ」
とやってました。真似したくなっちゃう〜。

風の又三郎
ビデオに入っていたのは前に見た物とは違うヴァージョンでした。あっちの方が好き。

汚れつちまつた悲しみに…
前に見た物とほんのちょっとだけ違ってましたが、ほぼ同じ。

笑う角には福来る
ただひたすら笑ってます(^^;)。
最初子供が一人で笑っていると、福の神と思しき人(狂言の格好をして面を付けた萬斎さん)が登場して一緒に笑うというものです。
が、途中で福の神が洋装(いつものスーツに天使の羽根)になります。
洋装で狂言風に笑うとやっぱりヘンな人になってしまうよ〜。なぜか髭付けてるし。

ややこしや(全員バージョン)
このバージョンも初めて見ました。一体『ややこしや』は何パターンあるのでしょう??


◆萬斎満開
にほんごであそぼ 萬斎満開 (まんさいまんかい)こちらの方が後に発売されたもののようですが、子供達から若さを吸収しているのか、萬斎さんが若返っているような気が(笑)。表情も、こちらの方が柔らかく思えるのですが、気のせいでしょうか?
末廣がり
新年に放送されたものなのでしょうか? 「おめでとうございます」というテロップが出ています。いきなり萬斎さんのどアップでドキドキ(^^;)。

伊呂波
萬斎さんが、子供にいろは歌を教えているという物。「狂言のお稽古もこんな感じなんだろうなぁ。でも実の子の裕基くんにはもっと厳しいんだろうなぁ」などと想像する私でした(^^;)。

雀の子そこのけそこのけお馬が通る
これは以前見て、感想書いたので省略。

丼礑(どぶかっちり)
初めて聞いた言葉ですが、造語だそうです。
漢字で書くと難しそうですが、ただの擬音(^_^;)。
「どぶ」と「かっちり」で、石を投げた時の音を表してます。
水深が深いと前者のような音、浅いと後者のような音が出るのですね。

おれも眠らう
草野心平の……これは詩なのか?
蓮の上で寝るカエルに扮した萬斎さん、とっても気持ち良さそうなんですけど〜。私も隣で眠りたい〜。はい、カエルとしてで構わないんで(笑)。
カエル・ジャンプも見事でした♪

夏草や兵どもが夢の跡
兵(つわもの)っぽい動きをする萬斎さんが無茶苦茶カッコ良いです。↑のカエルと同一人物とは思えません。

閑さや岩にしみ入蝉の声
ここでの萬斎さんは面をつけっぱなしです。この面はちょっとコワイのですが、蝉の亡霊の役をする時に使われる面だそうです。子供はこれを見て怖がらないのだろうか……?

二人大名

共に狂言の有名な演目ですね。これらも「狂言ハイライト」って感じです。

鐘の音
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
同じセットを使っていますが、前者は昼間で後者は夕暮れ。
そして、前者の萬斎さんは太郎冠者風で、後者は山伏風です。
前者の萬斎さん、なんかカッコ良く見えます。髪型とか表情が私好みな感じ

鶏聟(にわとりむこ)
ひゃ〜、萬斎さんの頭が白髪に〜。そして赤いメッシュが〜。鶏頭ってヤツですね。笑っちゃう扮装ですが、角度によってはちょっとカッコ良く見えます。でも所詮ニワトリです。ここまでやってしまう萬斎さんには、お笑い芸人もビックリでは?

ややこしや
私の好きな鏡ヴァージョン。以前感想書いたので、省略。


という感じで、とても楽しいビデオでした。
2巻ですが1巻に収まりそうな、ちょっと短い物だったなぁ。

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