衝撃(？)の長回し

今クール、一番好きだったドラマ『ＣＨＡＮＧＥ』が終わりました。
「私が好きなドラマは、天下の木村拓哉さんが出演していても視聴率が悪いのか」とグレそうでしたが(嘘)、最終回は27.4%というかなりの高視聴率だったようですね。
以前話題にした時に、「最終回を見た後にも『素晴らしいドラマだった!!』と思える作品になるといいなぁ」なんて書きました。素晴らしいドラマだったかはよくわかりませんが、面白いドラマではありました♪
石黒賢さんの事を「彼が最後までこのポジションでいる事を願ってやみません」なんて書きましたが、それも叶い、ホッとしました。後味爽やか

で、タイトルにした「長回し」ですけど、
なんと、22分だっていうではありませんか。げげげっ。
その間、延々と木村拓哉さんが喋るワケです。
「総理が自分の言葉で演説」という設定だから、「台詞」とは少し違って、ちょっと位噛んでも、むしろその方が自然な位で、完璧に話す必要は無かったと思います。実際、途中でワザとかミスか、言い直すシーンがあったりしました。ひょっとしたら、カンペがあったかもしれない。それでも、あの長回しはスゴイと思わされました。
途中で泣かれた時は、「総理が国民の前で泣くなよ〜」と思いましたが、ワンショットだから目薬とか使っていないんでしょうし、途中からは泣いた事が嘘のようにケロッと喋っていたりするのを見てまた感心。「涙は女の武器」という言葉がありますが、思わず「涙はキムタクの武器」と思ってしまった私でした。出したり引っ込めたり自由自在？　お見事でした。

「官邸連絡会議のお茶出しの撤廃」というとても小さな変革さえ大変、というのは面白かったなぁ（水筒で納得させられるかどうかは別にして）。
実際のお茶出しがどうなのかは知りませんが、「ほんの小さな事でも変えるのがとても大変」という事例は世の中に（特にお役所では）たくさんありそうですね。

しかし、このドラマで忘れられないのは、八話の寺尾聰さん。
無茶苦茶素敵な笑顔を見せてくれました。
「あんな笑顔をされたら誰だってイチコロになっちゃうよ〜」というような笑顔。「女たらし」ならぬ「人たらし」の笑顔です。
よく「性格が顔に出る」なんて言いますが、「あんな笑顔が出来る寺尾さんて、実際どんなに素敵な人なんだろう」と思わされます。
しかし、その直後に牙を剥くのですから恐ろしい。寺尾さんの悪役って、今回初めて見たのですが、笑顔が天使だっただけに、そのインパクトは絶大でした。
あそこで、いい人になってしまったらご都合主義的過ぎて、話は絶対につまらなくなるので、「ここで善人になっちゃったらダメだよ」と思っていたにも関わらず、実際攻撃を仕掛けて来た時はすごいショックでした。展開的には思い通りなのに、精神的には大ダメージ(^^;)。なんか、トラウマになりそうです(嘘)。人の顔に騙されちゃダメだーっ!!
……でも、選挙の時とかって、よくわからなくて、人の良さそうな顔した人に投票する事もある私(爆)

『阿弥陀堂だより』（寺尾さん主演）が大好きな母にこの話をしたら、「寺尾聰の悪役なんて見たくない」と言っていました。その気持ち、とってもよくわかる。

寺尾さん以外にも、阿部寛さんや 河合耆三郎もとい大倉孝二さんなど、脇役陣が良い味を出して楽しませてくれました♪

ところで……
どうでも良い事ですが、「長回し」で有名な映画として『ビギナーズ』を挙げる人が多いんだそうです。デヴィッド・ボウイ・ファンなので、これは映画館で観ていますが、長回しの事なんて全く覚えていない事に衝撃を受けてます

ボウイといえば……
福田靖さん（脚本）＋木村拓哉さんの作品が"HERO(ES)"、"CHANGE(S)"と立て続けにボウイの曲名から「S」を取ったタイトルが付いているというのは単なる偶然でしょうか？
その法則から行くと、あと考えられるのは"DAY"なのですが（笑）。