はじめての文楽
一昨年、京都のギオンコーナーで茶道・琴・華道・雅楽・狂言・京舞・文楽のダイジェストのような物を観ました。お目当ては京舞だったのですが、実際観てみたら文楽に一番心魅かれました。
今でこそ、狂言(というか、萬斎さん)に夢中な私ですが、この時は狂言より文楽の方が面白いと思ったんですよね〜。
今でこそ、狂言(というか、萬斎さん)に夢中な私ですが、この時は狂言より文楽の方が面白いと思ったんですよね〜。
それ以来、「一度ちゃんと文楽を観てみたい」と思ってはいたのですが、東京では文楽はそれ程頻繁に上演されているわけではありません(大阪では頻繁にやってるのかな?)。しかも、内容をちゃんと理解出来る自信がなかったので、「知っている話の時に」なんて思っていたら、なかなかタイミングが合わず、気づいたら2年が経ってしまったのでした。
しかし、ついに、格好のチャンスが巡ってきました。
『一谷嫩軍記』(いちのたにふたばぐんき)をやるというではありませんか!! これなら、歌舞伎で観た事あるので、あらすじはわかります。付いていけそうな気がします。
悲劇で、あんまり好きな話ではないんですけど、これを逃したら次はいつ観られるかわからないので行ってみる事にしました。
……実はチケットを買った後に「12月に『源平布引滝』をやる」と知り、「なんだよ〜、そっちの方が観たかったよ」とちょっと地団駄踏みたくなったのですけどね(爆)。
なんと、この日人身事故があり京王線が止まってしまったそうです。
開演後に来る人が続出で、友人も1時間も遅れて来ました〜
まずは解説がありました。
印象に残ったのは人形遣いの話。
一体の人形を3人で操りますが、一人前の人形遣いになるには30年もかかるそうです!!
まずは足の部分を担当するそうですがこれが15年、その後左手の部分を担当するそうですがここでも15年、その後ようやく大事な右手や首の担当になれるのだそうです。
そして、いよいよ開演。
楽しみにしていた私ですが、「眠くなるのではないか」という不安もありました。
歌舞伎では、「(踊りと)義太夫物で眠くなる」なんて事を当ブログにも度々書いちゃってる私ですが、義太夫物というのは元は文楽なのです。
歌舞伎版『一谷嫩軍記』でも眠気と格闘しました
つまらないワケではないんです〜。
気持ち良くて、眠りに誘われるのです〜(多分)。
ギオンコーナーでは人形の動きに見とれてましたが、時間が短かったから楽しかっただけかもしれない。果たして長丁場ではどうなるのか、心配でした。
その為、今回は睡眠たっぷり取って、臨んでみました。
結果は……
やっぱり最後の方ではちょっと眠くなっちゃいました(爆)。
でも、前半は感動しまくりでした。
ギオンコーナーでも思いましたが、改めて、いや、もっと思いました。
「文楽ってスゴイ!!」と。
人形の動きがほんっと滑らかなんですよね〜。
リアルです。っていうか、女性の人形はその辺にいる人間の女性(含自分)より、よっぽど女性らしい動きをしてました。
そして、人形だから表情は変わらない筈なのに、感情があるように見えるのです。悲しい場面ではホント悲しんでいるように見える!!
でも、特に感動したのは主役の熊谷直実の動きでしょうか。
キセルを動かしたり、扇を動かしたり、実に巧みです。
そして歌舞伎役者のように見得(のようなもの?)を決めるのです。
素晴らしかったです。
ちなみに、熊谷の人形を担当されていたのが桐竹勘十郎さんだったのですが、次回の『MANSAI◎解体新書』(野村萬斎さんのトーク&パフォーマンスショー)のゲストだというではありませんか!! これは見に行かなくっちゃだぁ♪(チケット取れればの話ですが)
さて、お堅い『一谷嫩軍記』が終わった後は、『紅葉狩』。
そして、これが、抜群に面白かったーっ!!
これも歌舞伎(や能)でお馴染みの演目ですが、私は未見なので、「今度こそ寝ちゃうかも……」とやや不安な思いで臨みました。
が、まず豊竹咲甫大夫(とよたけさきほだゆう)さんが出て来たのでニヤリ。
『にほんごであそぼ』でお馴染みのあの方です♪
ファンというわけではなかったのですが、未知の世界でようやく知ってる人に会えたような、何ともいえない気分になって、妙に嬉しかったです。
だからと贔屓するワケではないのですが、良いお声でした。中には途中で声がかすれちゃう方もいらっしゃいましたが、咲甫大夫さんはお若いせいかそんな事は全くなく(他は年配の方が多かった)、安心して聴いていられました。
で、何が面白かったかって……
あ、ここからネタバレあります。
大したネタバレでもないし、これは有名なお話みたいなので、大丈夫な気もしますが……
ダメな方はここで読むのを止めて下さいね。
いいですか? いきますよ。
何が面白かったかって、立ち回りです。
美しいお姫様が実は鬼女だったという設定で、いきなり恐ろしいビジュアルに変わるんですが、この鬼女の動きがスゴイんです!! これはどんなスゴイ役者さんも真似出来ませんね。人形ならではのアクロバティックな動きです。ワクワクしました〜。鏡獅子みたいに髪をぶんぶん振り回す動きもありました。人形の立ち回りなのに、迫力ありましたよ。
鬼女の攻撃は多彩だし。紅葉を投げてみたり、口から煙を吐いてみたり。いや〜、楽しかったです♪ もう、ラストは思いっきり笑顔で拍手を送りました!!
文楽が、こんなに楽しいものだとは思わなかったぁ
しかし、ついに、格好のチャンスが巡ってきました。
『一谷嫩軍記』(いちのたにふたばぐんき)をやるというではありませんか!! これなら、歌舞伎で観た事あるので、あらすじはわかります。付いていけそうな気がします。
悲劇で、あんまり好きな話ではないんですけど、これを逃したら次はいつ観られるかわからないので行ってみる事にしました。
……実はチケットを買った後に「12月に『源平布引滝』をやる」と知り、「なんだよ〜、そっちの方が観たかったよ」とちょっと地団駄踏みたくなったのですけどね(爆)。
なんと、この日人身事故があり京王線が止まってしまったそうです。
開演後に来る人が続出で、友人も1時間も遅れて来ました〜
まずは解説がありました。
印象に残ったのは人形遣いの話。
一体の人形を3人で操りますが、一人前の人形遣いになるには30年もかかるそうです!!
まずは足の部分を担当するそうですがこれが15年、その後左手の部分を担当するそうですがここでも15年、その後ようやく大事な右手や首の担当になれるのだそうです。
そして、いよいよ開演。
楽しみにしていた私ですが、「眠くなるのではないか」という不安もありました。
歌舞伎では、「(踊りと)義太夫物で眠くなる」なんて事を当ブログにも度々書いちゃってる私ですが、義太夫物というのは元は文楽なのです。
歌舞伎版『一谷嫩軍記』でも眠気と格闘しました
つまらないワケではないんです〜。
気持ち良くて、眠りに誘われるのです〜(多分)。
ギオンコーナーでは人形の動きに見とれてましたが、時間が短かったから楽しかっただけかもしれない。果たして長丁場ではどうなるのか、心配でした。
その為、今回は睡眠たっぷり取って、臨んでみました。
結果は……
やっぱり最後の方ではちょっと眠くなっちゃいました(爆)。
でも、前半は感動しまくりでした。
ギオンコーナーでも思いましたが、改めて、いや、もっと思いました。
「文楽ってスゴイ!!」と。
人形の動きがほんっと滑らかなんですよね〜。
リアルです。っていうか、女性の人形はその辺にいる人間の女性(含自分)より、よっぽど女性らしい動きをしてました。
そして、人形だから表情は変わらない筈なのに、感情があるように見えるのです。悲しい場面ではホント悲しんでいるように見える!!
でも、特に感動したのは主役の熊谷直実の動きでしょうか。
キセルを動かしたり、扇を動かしたり、実に巧みです。
そして歌舞伎役者のように見得(のようなもの?)を決めるのです。
素晴らしかったです。
ちなみに、熊谷の人形を担当されていたのが桐竹勘十郎さんだったのですが、次回の『MANSAI◎解体新書』(野村萬斎さんのトーク&パフォーマンスショー)のゲストだというではありませんか!! これは見に行かなくっちゃだぁ♪(チケット取れればの話ですが)
さて、お堅い『一谷嫩軍記』が終わった後は、『紅葉狩』。
そして、これが、抜群に面白かったーっ!!
これも歌舞伎(や能)でお馴染みの演目ですが、私は未見なので、「今度こそ寝ちゃうかも……」とやや不安な思いで臨みました。
が、まず豊竹咲甫大夫(とよたけさきほだゆう)さんが出て来たのでニヤリ。
『にほんごであそぼ』でお馴染みのあの方です♪
ファンというわけではなかったのですが、未知の世界でようやく知ってる人に会えたような、何ともいえない気分になって、妙に嬉しかったです。
だからと贔屓するワケではないのですが、良いお声でした。中には途中で声がかすれちゃう方もいらっしゃいましたが、咲甫大夫さんはお若いせいかそんな事は全くなく(他は年配の方が多かった)、安心して聴いていられました。
で、何が面白かったかって……
あ、ここからネタバレあります。
大したネタバレでもないし、これは有名なお話みたいなので、大丈夫な気もしますが……
ダメな方はここで読むのを止めて下さいね。
いいですか? いきますよ。
何が面白かったかって、立ち回りです。
美しいお姫様が実は鬼女だったという設定で、いきなり恐ろしいビジュアルに変わるんですが、この鬼女の動きがスゴイんです!! これはどんなスゴイ役者さんも真似出来ませんね。人形ならではのアクロバティックな動きです。ワクワクしました〜。鏡獅子みたいに髪をぶんぶん振り回す動きもありました。人形の立ち回りなのに、迫力ありましたよ。
鬼女の攻撃は多彩だし。紅葉を投げてみたり、口から煙を吐いてみたり。いや〜、楽しかったです♪ もう、ラストは思いっきり笑顔で拍手を送りました!!
文楽が、こんなに楽しいものだとは思わなかったぁ
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