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2008.10.07

狂言師 野村萬斎 初舞台から襲名まで

先日八王子に行きまして、オペラを見、新選組縁の地を巡った事を書きました。それだけでも、充実した一日ですが、実はそれだけではなく……
図書館(生涯学習センター)に寄って、野村萬斎さんのDVDを借りてきました〜

ウチから八王子は近いっちゃ近いけど、遠いっちゃ遠いという微妙な距離。
しかし多摩地区では、今年の4月から7つの市による図書館相互利用のシステムが出来まして、私も八王子の図書館のカードを作れるようになりました。
もともと、2市のカードを持っていた私ですが、今年になって新たに2枚作りまして、現在4枚所有中……って、こんなに作ってる人、いるのかな
八王子のカードは今借りてるDVDを返したら当分使わないと思います……

で、この4枚のカードを駆使して、萬斎さんの資料を借りまくっているわけです。
たとえば、

A市…狂言サイボーグRASHOMON唐相撲萬斎でござるMANSAI◎解体新書
B市…狂言師 野村萬斎〜エイスケそしてニューヨーク課外授業 ようこそ先輩
C市…蒼天の夢〜松陰と晋作・新世紀への挑戦萬斎まんさい萬斎満開

本は大体どこの図書館も似たようなラインナップなのですが、視聴覚資料が結構異なっているので、複数まわる事になってしまいました。
それも、インターネットで蔵書確認が出来るからやれる事です。
「うわっ、こんな物が置いてあるなら、機会があれば寄ってみたい」って思っちゃうわけです。何があるかわからない状態ではなかなか行く気にはなれません。
「●TAYAに行けばいいじゃん」と思われそうですが、レンタルビデオショップに無さそうな物に限って図書館にあるのです(^^;)。既に売ってない物もありますしね〜

今回八王子で借りたのは『万作・萬斎 狂言の世界』。

以前ここでちらりと触れたDVDボックスは4作品がセットになった物ですが、こちらはそれより1本少なく、『狂言師 野村萬斎 初舞台から襲名まで』と『狂言師 野村萬斎 〜エイスケそしてニューヨーク〜』『野村万作 最後の〈狐〉に挑む』の3本が1枚のDVDになっています(1枚に収まっちゃうなんて、さすがDVD)。
うう、『野村万作 最後の〈狐〉に挑む』は結構大変な思いをして見たのに、こんなお手軽に見られたなんて〜

という訳で、収録されている3本のうちで未見なのは『狂言師 野村萬斎 初舞台から襲名まで』だけでしたが……

面白かったです!!
長髪の萬斎さんの断髪から始まるという構成も素晴らしい♪
ロンドン留学中のお姿、部分的には見た事ありましたが、ラフな服装(短パンとか!!)で動いている「長髪萬斎さん」を見たのは初めてです。髪を結ってお着物着てると違和感無いのですが、「リュック背負って地下鉄乗ってる長髪君」って、なんかすっごい不思議な感じがします。「うわっ、髪かき上げてるよ」とちょっと笑ってしまったり(失礼)。
ちなみに、ここ数週間、私のPCの壁紙はロンドンの風景なのですが、そのPCでこのDVDを見たので、見終わった後も「あぁ、ここを萬斎さんが……」などと余韻に浸ってしまいました。ウェストエンドまで歩いて15分の所で暮らしていたそうで、『レ・ミゼラブル』や『クレイジー・フォー・ユー』の看板の映像も映りました。私はウェストエンドで『レ・ミゼラブル』を見て感動したのですが、萬斎さんも見たのかなぁ? 留学中に100本位お芝居見たとの事でしたから、見てそうですよね。ちなみに私『クレイジー・フォー・ユー』も無茶苦茶好きっ!!

ワークショップは、先日見た『ようこそ先輩』と同じような事やってましたが、『蚊相撲』の蚊の動きを西洋風にしてみるというのはロンドンのワークショップならではですね♪ 笑えた〜。
西洋の演劇は感情移入をするけれど、狂言の型では違うとの事。ここで言葉でうまく表現する事は出来ませんが、実演を見て「なるほど!!」と思わされました。

未見の物で前述のDVD-BOXに入っている物は残すは『小さな狂言師誕生〜野村萬斎・親子三代の初舞台〜』のみとなりました。これの単独のビデオが某図書館にあったのですが、「ご子息に厳しい萬斎さん」を見るのがコワイので、それは先延ばしになりそうです。

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コメント

あの留学中のスタイルは一歩間違えるとバックパッカーに見えます(笑)。
"生涯一狂言師"ならばあの長髪の一年間は本当に貴重な日々ですよね。
私も、あのワークショップで見せた"西洋演劇術による、悶え苦しむ蚊"には爆笑しました!あれは日本の古典から見たら「説明しすぎ」なんですが、一つのパフォーマンスとしてやたら面白かったです(笑)。

>「ご子息に厳しい萬斎さん」

確かに、凄まじい気迫で一喝する例のシーンは出て来ますが(あ、畳み掛けるように怒るところも・苦笑)他にもフツーのパパ達とさほど変わらない接し方をしているシーンも沢山出て来ます。ケント版『ハムレット』を観ている裕基クンが「パパが負けちゃうのやだー!」とダダをこねる傑作場面もございますので、怖がらずに(笑)ぜひご覧になってみて下さい。

投稿: RICC | 2008.10.08 22:04

RICCさん

>"生涯一狂言師"ならばあの長髪の一年間は本当に貴重な日々ですよね。

ホントですよね。
「髪型をずーっと変えない人」というのは男性なら意外とたくさんいると思うのですが、「変えない」のと「変えられない」では随分違いますからね〜。

「悶え苦しむ蚊」には、笑いながらもなんだか考えさせられました。
狂言では、「蚊だから感情移入をしない」というわけではなく、人間が泣いたり笑ったりするシーンさえも「型」通りな訳ですよね?
でも、萬斎さんの演じる狂言の登場人物って生き生きと見えるんだよなぁ。
それが「型」の威力だと言われればそれ迄なんですが……なんか不思議。
しかし「型」って、「見てる人にわかりやすく大袈裟に伝える」という側面もあって、それは西洋風の感情たっぷりのわかりやすい大袈裟な演技と通じる部分もある気がするのですけどね〜。
似てるような違うような、違うような似てるような

萬斎さんの「フツーのパパ姿」は、見たいような見たくないような(笑)。
でも、「『パパが負けちゃうのやだー!』とダダをこねる裕基クン」という記述を見て、なんだかすごーくホッとしました

投稿: YAGI節 | 2008.10.09 21:27

萬斎さん、長髪だったことがあるんですね。何だか想像しにくいなあ。

投稿: 桃源児 | 2008.10.10 00:08

桃源児さん
萬斎さん、学生時代はロックバンドを組んでいて、長髪に憧れていたそうですよ♪
でも、日本で狂言やる時は長髪にはしづらいので、留学期間中だけ自由な頭にしていたようです。みうらじゅん……いえ、一時期のオダギリジョーさんのような髪型でした。

投稿: YAGI節 | 2008.10.10 18:26

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