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2009.01.15

土方歳三 新選組を組織した男

今年最初に読んだ新選組本は、『土方歳三 新選組を組織した男』となりました。
Akiさんの所で知りました。数ヶ月前に発売された新しい本です。

土方歳三 新選組を組織した男これ、マニアックな部分もありますが、史実本にしては無茶苦茶読みやすい!!
歌舞伎や狂言が好きとか言ってるくせに古語が苦手な私にとって、史実本読む時に頭が痛いのは古典文献の引用。
数行だったら読みますが、だらだら引用されると飛ばしてしまう事もあります(恥)。
しかし、この本では引用は全てとーってもわかりやすい意訳になってるのです。
たとえば、鳥羽伏見の戦い後の江戸で永倉新八が殺傷事件を起こした時の事は、

永倉は『軽い身体ではありません。自重してください』と、歳三から叱責されたという。

なんて記されてます。
土方が永倉にこんな敬語を使うとはあまり想像出来ないので思わず笑っちゃったのですが、わかりやすい事この上ないです。
もっとも「古い資料読むの大好き」という方にとっては物足りないかな。

谷口四郎兵衛日記に載っている斎藤さんのあの名言は、こんな感じに訳されてます。

ひとたび会津に来て、今まさに落城しようとするのを見ると、志を捨て去るのは『誠の義』ではないと思います。(略)このような事態になってはやむをえません。私は後顧を思わず、隊名とともにここに死のうと思います

「ですます調」になると、斎藤さんが、一気に素直な好青年って感じになる〜(笑)。
浅田次郎さんの描く斎藤一とは180度違いますよ。
あぁ、相川さん(この本の作者です)の訳で、『谷口四郎兵衛日記』を全部読んでみたい〜。

印象的だったのは、愛知県法蔵寺の近藤勇の墓所の話。
龍源寺前が高校時代の通学路だった私としては、「近藤さんの墓所といえば龍源寺」と思いたいのですが、「宝蔵寺には首があるの? 負けた……」なんて、ワケのわからない敗北感を抱いた事もありました(ばか)。
「そもそも、なんで愛知に?」という疑問を持った事も。
この本を読んで「あそこに首があるわけでは無さそう」という事がわかって、ちょっと安心しました。
でも、首はホントどこにいっちゃったのかな〜?

あと、この本には、会津新選組の戦いの事も詳しく書かれていて、勢至堂だとか三代だとか福良だとか、今迄あまり意識していなかった地名がばんばん出て来ます。
今確認してみたら、手持ちの『新選組大全史』の年表にも箇条書きっぽく載ってはいたんですが、文章で読むと……なんか行ってみたくてたまらなくなっちゃっうんですけど!!
でも、どこも車が無いと無理そうなんですよね〜。福良はバス通ってるけど、一日2本とかみたい(調べた)。
あ〜、車が欲しい〜。っていうか、免許が欲しい〜。
とか言いつつ、車に酔う私であった

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コメント

この本読んでみたいんですよね〜。
史実の本はもういいかなって気もしてたんですけど、
マニアックって所に惹かれました(笑)

投稿: Mini子 | 2009.01.15 21:23

面白そうな本ですね。
愛知県の法蔵寺、行ったことがあります。
確かに、どうしてここに?と思いました。
近藤局長の首、霊山に葬られたかもしれないという話を本で読んだことがあります。

投稿: 桃源児 | 2009.01.16 00:37

コメント書こうと思ったら、桃源児さんのコメントが目に入って来ました!
近藤さんの首、霊山に葬られたかも?っていうのは本当ーーーー!?

霊山って、あの坂本龍馬や桂小五郎や高杉晋作やその他、倒幕派のお墓がい〜〜っぱい有る所ですよね!?

あそこに近藤さんの首が〜〜〜〜〜〜〜〜???

いや〜 それって、本当だとしたら、近藤さん、可哀そう、、な気がする。
壬生寺とか?あ、金戒光明寺の方がいいかな?移して差し上げたい、、

あ、、何か、桃源児さんへのコメントになってしまった感じ、、ゴメン(苦笑)
YAGI節さん、許して!

投稿: あさぎ | 2009.01.16 14:55

この本面白そうですね〜♪
やはり気になったのが法蔵寺のお墓。
去年初めて行って来ましたが何となくここに局長はいないんじゃないかって気がしました。
敷石に土方さんの名前が刻まれているので何か新選組と関係はありそうな気もするのですが愛知という場所が場所だけに謎ですよねー。
局長の場合、御首もそうですが首から下も龍源寺なのか板橋なのか謎ですもんねぇ。

投稿: dandara | 2009.01.16 15:27

Mini子さん

>史実の本はもういいかなって気もしてたんですけど

あらっ、そうだったんですか。
まぁ、面白い新事実というのは、そうそう出て来ないですしね〜。
「そんな事は、別にどうでもいいですぅ」てな事を、たくさん書いてある史実本もありますし……。

>マニアックって所に惹かれました(笑)

あ、すみません、マニアック度だったら、もっと上行く本はたくさんあると思います〜。

桃源児さん・あさぎさん
私もネットで調べてみたのですが、小島資料館にそういう資料があるような記述を見つけました。
ただ、「霊山」が霊山護国神社のあるあの「霊山」を意味しているのかどうかはわからないみたいな記述もありました。
場所は確定出来ないみたいですね〜。

dandaraさん

>何となくここに局長はいないんじゃないかって気がしました。

おー、実際に見て、そうお感じになったのですね♪
やっぱり、実際見てみたいって気はあるなぁ……。

>首から下も龍源寺なのか板橋なのか謎ですもんねぇ。

ですよねぇ。
まぁ、板橋には無いと思っているのですが、龍源寺も微妙ですよね〜。

投稿: YAGI節 | 2009.01.16 23:18

おおーっ!ご覧になったのですねー。
読みやすいし、新ネタ満載で面白かったですよね。

>「ですます調」になると、斎藤さんが、一気に素直な好青年って感じ
あははは、確かに(笑)。
ハジメちゃんはニヒルな感じが魅力だと思っていたのに
語尾が変わるだけで、イメージがガラッと変わってしまいますよね。
勇さんの首級は誓願寺に拒否られたから末寺の法蔵寺に葬られたという説を
信じていたのに、根本から覆されてしばし呆然としてしまったのでした…。
霊山は勤王志士の拠点なので、あそこにはない気が…(汗)。

投稿: Aki_1031 | 2009.01.17 22:33

Akiさん
面白い本のご紹介ありがとうございました。

>語尾が変わるだけで、イメージがガラッと変わってしまいますよね。

ね〜!!
ま、私は斎藤さんは好青年だと思ってるんですけどね(少数派?)。
熱中夜話に出て来た復元顔のような感じで、義に篤い事を言っていたと思ってます。

>誓願寺に拒否られた

おお、そんな事があったのですね〜。

>霊山は勤王志士の拠点なので、あそこにはない気が…

あそこだったら、イジメって感じ(^^;)。
私もあの「霊山」ではなく、「霊験あらかたなる山」位に考えました。
でも、東山地区である可能性は高いのかな〜?

投稿: YAGI節 | 2009.01.18 15:49

その本見たことあります。今日は私の誕生日です。
ただ、ちょと高いですがその本は読みたいですね。
近藤先生の胴体は会津のところにあると思います。
近藤先生の首は、霊山だと嫌ですね。もしそこだったとしてもすぐに龍源寺にすぐ移した方が良いですよ!

投稿: 勇春 | 2009.04.19 16:43

勇春さん
15分程遅れてしまいましたが……
お誕生日おめでとうございます

>ただ、ちょと高いですがその本は読みたいですね。

ちょっとお高いので、図書館で借りました。
あ、お高くなくても、ほとんど図書館な私ですけど(爆)。

会津で山本耕史さん、何かを感じたらしいですからね。
何か埋まっていそうな気はします。ただ、胴体はどうでしょう?
あれ、ダジャレみたいになっちゃった

投稿: YAGI節 | 2009.04.20 00:14

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