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2009.01.23

釣り上げられたい

野村萬斎さんが載っているというPen (ペン) 2月1日号を立ち読みしてみました。
インタビューが載っている訳でもなく、写真と簡単なプロフィールと服の情報だけなので立ち読みじゃなくて立ち見か。
ISSEY MIYAKEとのタイアップというか、広告ページというか。モデルさんといった感じです。大きくてきれいな写真で、まるまる4頁。
どれも素敵でしたが、特に黒い服を着た写真が私好みでした
しかし、一昨年迄の私だったら、何とも思わなかったんだろうな〜。ちょっぴり怖いお顔だし。
『にほんごであそぼ』のキュートな萬斎さんを見たからこそ、このお顔も素敵と思えるみたいです>自分。とか言いつつ、買ってません、すみません

さて、今年最初の「生萬斎さん」を見て来ました。
新春名作狂言の会@新宿文化センターです。
東の野村家・西の茂山家が同時に見られる素敵な会。
今回初めて茂山千作さん(人間国宝)を見ました♪
それでは感想行ってみます。

ことば+α―狂言ことば京都ことば今日のことば (α‐ラジオブック)◆解説/茂山千三郎・野村萬斎
最初に千三郎さんがお一人で登場して『佐渡狐』の解説をし、
最後は萬斎さんがお一人で『釣針』の解説をし、
途中お2人でトーク&小舞をする、
という流れでした。

今迄私が見た萬斎さんは、椅子が無い限り立ってお話されていたのですが、今回は千三郎さんに合わせて正座でお話をし、千三郎さんが退場すると立ってお話されました。
お二人のトークは、
座って話すのと、立って話すのとでは視界が異なるとか、目線をどこにやるかという話題から始まりました。最初は演者の目線の話(ホールと能楽堂では変わって来るなど)、そして客の目線の話に至りました。

「見上げる方が笑いやすいのではないか」というお話には納得。落語の高座を例に挙げてました。

逆に悲しい時は下を向くから(狂言の「泣く型」でも下を向く)、悲劇を観る時は2階が良いのかもとか、「2階席のお客さんは悲劇が好きなのか」なんていう冗談も出ました。私が上の席が多いのは、悲劇が好きだからじゃなくてお金が無いからですよ〜。ま、それも悲劇といえば悲劇か(爆)。
あ、今回も安い席だったので端の方でしたが、前から10列目。しかも丁度良い所に通路があって視界良好。安い席の中ではかなりの良席だったと思います。能楽堂と違って柱も無いし、とーっても快適でした♪

両家の違いの話などもされて、例として『千鳥』に出てくる謡(『宇治の晒』)を舞いながら披露してくれました。単独で観ると記憶力の無い私は絶対気付かないと思うのですが、2人同時にやってくれると違いがわかりやすくて良かったです。よくつられないなぁ(特に旋律はつられそう〜)。

萬斎さんは、Pen誌の厳しい表情とは180度異なる穏やかな表情を見せてました。やっぱり私はこういうお顔の方が好きだなぁ
うっとり見とれてしまいました。

京都の狂言師◆佐渡狐(さどぎつね)/茂山千五郎・茂山千作・茂山千三郎
この日は寝不足でボーっとしてました。なので、「萬斎さんが出ていない時は眠くなっちゃうかも」と不安だったのですが、面白くて寝るどころじゃありませんでした(私の前に座っていた人は寝てましたけど)。

厳つい雰囲気だった千作さん扮する奏者(役人)が、賄賂を貰ったら愛嬌のあるおじちゃんに変わってしまいます。千五郎さん扮する佐渡の百姓を必死に助けようとする様は笑えました。「賄賂を貰う悪人」というより、「律儀に恩返しをしようとする人」に見えちゃうのが不思議。狂言ならではでしょうか。

これはいつの時代の話なのかなぁ?
百姓が差料(刀)を持っていました! それに驚いていたら、それを賭けの対象にしてしまうのでさらにビックリ(^^;)。

にほんごであそぼ 萬斎のややこしや~草枕~ [DVD]◆釣針(つりばり)/野村萬斎・野村万作・他
『にほんごであそぼ』で、「♪海老で鯛を釣ろうよ」とか「♪鯛焼きを釣ろうよ」と謡っているのは観た事ありますが、女性を釣る話だったとは
しかし、萬斎さんが客席に向かって釣り竿を振り回してると、「キャー、私を釣り上げて〜」とか思ってしまう(ばか)。
釣る時に飛び跳ねたりするのが、またカッコ良いんです。という訳で、これが今日のタイトルの元でした。
私、ミュージカル好きなせいか、こういう印象的な謡がある演目好きですね〜。
『呼声』『蝸牛』『二人大名』とか。
『千鳥』も、まだちゃんと観た事はありませんが、きっと好きだと思う♪
でも……
↑の解説で、ワークショップよろしく「釣ろよ釣ろよ」の部分を「リピートアフターミー」と復唱させられたのですが、これは口パクでお茶を濁しちゃいました。いくら好きでもちょーっと人前では恥ずかしくて歌えない……(ボン・ジョヴィのライブでは歌いまくるくせに)。

終演後は「面白かった〜」という声があちこちで聞こえました♪
ホント、面白かった。今年も萬斎さんにたくさん笑わせて頂きたいと思います

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