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2009.05.02

六道輪廻

野村萬斎さん出演&演出の舞台六道輪廻を見て来ました。

Rokudoajpg_2「六道輪廻(ろくどうりんね)」は仏教語。
原作者の大谷暢順さんは本願寺の法主だそうです。プロフィールには、東大を卒業後、ソルボンヌ高等学院卒業とあります。変わった経歴の持ち主ですね~。

そして、この舞台もちょっと変わった舞台を目指していた……のかな?

まだ、舞台のタイトルも知らなかった頃、「萬斎さんが狂言オペラを手がけるらしい」という噂を目にしました。
「狂言オペラ?? 想像もつかないけど、面白そうな企画~♪」と、とーっても楽しみにしていたのですが、その後「狂言オペラ」という宣伝文句は目にしなくなりました。方向性が変わったのでしょうか?
それでも「古典と現代劇を交えた斬新な舞台」「見たことのないような演劇スタイル」なんていう制作発表時の新聞記事を見てワクワクしてました。

が……
萬斎さんの舞台を見た事のない方にとっては、とっても斬新だと思いますが、萬斎ファンにとっては、それ程斬新ではないかも?

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萬斎さんの、ビジュアル系バンドのようなメイク(「安全地帯」時代の玉置浩二さんや、「jealkb」をやっている時の田村淳さんを連想)もツンツンヘアも衣裳も、『にほんごであそぼ』や『国盗人』を見た後では割とフツーに見れてしまいました。慣れって恐ろしい

麻実れいさんが出てましたが、歌を聴かせてくれるわけでもなく、「狂言オペラ」の片鱗はありませんでした。音楽はありましたが、音楽劇というよりはストレートプレイに近かったかな~。

六道輪廻チケット代に原作本代も含まれていたようで、会場で貰えました。
公演前に序文とあとがきだけ読んだので、餓鬼が水を飲んで苦しむ理由がわかりましたが、これを読んでいない人はわかったかなぁ?
「あとがき」は萬斎さんが書いてました

帰りは図書館に寄って、予約していた『週刊文春』を読んできました。
『一刀斎夢録』目当てで、文春は毎号読んでいるのですが、4月23日号には萬斎さんのロングインタビューが載っているというのでとても楽しみにしてました。
文春、一時はコンビニで立ち読みしたりもしていたのですが、ついつい忘れて次の号が出ちゃったりするので、現在はまた図書館で読みようになってます。図書館ではなかなか最新号が読めない(大抵他の誰かが読んでる)ので数週間遅れ状態です

興味深かったのは、最近は普段の生活での動きも「型みたい」と言われているという話や「狂言以外での失敗は恐くない」とか「最近また狂言以外の仕事もしたい気分になっている」的な発言。『鞍馬天狗』以前はしばらくテレビからは遠ざかっていましたが、「また度々見られるようになるのかな」とちょっと期待してしまいました。
かつての大河ドラマ『花の乱』で萬屋錦之助さんや京マチ子さんと共演した事がとても勉強になったとの事でした。
これはもう『龍馬伝』に出てもらうしかないですね。大河だったら、また萬斎さんを刺激するようなスゴイ役者さんが出ますよね……?

そういえば、「萬斎さんに『新選組!』の徳川慶喜役のオファーがあったけど、スケジュールの都合で断った」という話をネットで目にしました。ホントかデマか、全くわからないのに、「萬斎さんが慶喜役をやったら、果たして私は萬斎ファンになっただろうか?」と考えてしまいました。
いや、今井朋彦さんは割と好きになっちゃいましたけどね。
ただ、慶喜というより、某消臭グッズのお殿様が好きなのかもしれないし(爆)、新選組ファンにとって、慶喜というのは何とも言い難い存在だからなぁ

新選組といえば、
話前後しますが、『一刀斎夢録』、今日読んだ所は切なかった~。
この小説は、浅田次郎さんにしては珍しく(?)、泣かせ所がないと思いましたが、ここはちょっと泣きそうになりました。肩を撃たれた近藤勇の、何ともいえない話が載ってます。

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