風を継ぐ者

先月、「６月から７月にかけては楽しみなイベントが目白押し」と書きましたが、今週はピークでした。なんと３日連続の観劇。こんな事は初めてです。
「少しは我慢しろ」と思われるかも知れませんが、どれもとても大事な演目だったんです～。

前回、「２つ願いが叶った」という話をアップしましたが、もう１つの叶った願いとは「キャラメルボックスの『風を継ぐ者』を見たい」という願いでした。
『エリザベート』の11年には及びませんが、こちらも４年越しとかなり長期にわたった願いです。
『エリザベート』はチケット争奪戦に敗れても、「これからも何度も再演があるだろう」と思えましたが、『風を継ぐ者』は全く予測が出来なかったので、見る機会が巡ってきて本当に嬉しい。今回なんと８年ぶりだそうです。

　

え、何でそんなに『風を継ぐ者』が見たかったのかって？
新選組を描いたお芝居だからです。
が、それだけではなくて、渡辺多恵子さんが『風光る』を描くきっかけとなった作品だからです。

『風光る』、新選組関連の漫画の中で、一番好きです。
小説やドラマも含んだ、今迄目にした全ての創作物の中でもベスト10には入ります。
あ、ランキングしてみようっと。

突然ですが、「新選組関連の創作物・好きな物ベスト10」～っ!!（ゲームは除く）

　1.大河ドラマ『新選組！』
　2.『鞍馬天狗』
　　（脇役ですが、緒形直人さんの近藤勇が超良い!!……もっと良いのは野村萬斎さんの天狗ですけど）
　3.木内昇さんの『幕末の青嵐』
　4.司馬遼太郎さんの『新選組血風録』
　5.風光る
　6.和月伸宏さんの『るろうに剣心』（斎藤一の出て来るシーン）
　7.木内昇さんの『地虫鳴く』
　8.福田定良さんの『新選組の哲学』
　9.新春ワイド時代劇　『壬生義士伝』
　10.ドラマ『新選組血風録』（栗塚旭さん主演）

つまり、私にとっては天下の『燃えよ剣』より『風光る』なのです(爆)。
最近、ネタにはしてませんが、『風光る』の為に数ヶ月に一度マンガ喫茶に行ってますから。あーっ、すみません、買うべきですよね

と例の如く、前置きが長くなりましたが、観劇の感想は……

面白かったーっ!!

やっぱり、好きな物同士はリンクするんですね。
『風光る』が好きな人は『風を継ぐ者』も好きになる確率が極めて高いと思われます。
『新選組！』が好きな人は、『黄金の日日』（三谷幸喜さんがお好きな大河ドラマ）も好きになる確率が極めて高いのと同じ♪

『風を継ぐ者』の脚本を書いた成井豊さんが幕末に興味を持ったきっかけは長州だそうです。けれども、後に新選組の事も好きになったらしい。
新選組好きから始まって高杉晋作も好きになってしまった私と入口は逆だけれど似ていて、そういう所からもシンパシィを感じたかな。
あ、この舞台に高杉は出て来ませんが、長州人と新選組隊士との絡みがあります。

『竜馬がゆく』と『燃えよ剣』を同時期に書いていたという司馬遼太郎さんの事を、不思議に思った事もありますが、今はなんだか幕末に頑張っていた人々って、皆愛しく思えてしまうのです（一部例外もいますが）。
うーん、これ以上書いてたら、ネタバレになりそうなので、この位にしておきます(^^;)。

ストーリーと関係ない事を書くと……
テンポがありました。
狂言を見た直後だから、そう思うのか……？　いや、普通のお芝居と比べてもとーっても早口だったんではないかと思います。でも、活気に満ちてる感じで、心地良かったなぁ。早口だけれど、セリフを疎かにしているという感じではなかったし、間延びせず、集中して見られました。休憩無かったので、もしかしたら時間的には短かったのかも知れませんが、密度は濃く感じました。ギュッと詰め込まれている感じでした。

残念だったのは、上演前の注意が映像になってしまっていた事。
キャラメルボックスのお芝居を見るのは６年ぶりでしたが、前回は役者さんがTUBEの曲の替え歌で、携帯電話の電源を切るように促していました。それがとっても面白くて、お芝居の内容よりも鮮明に覚えている位です(^^;)。今回の映像も芝居仕立てになっていて面白かったんですが、あの生の楽しさも忘れられません。公演によって、違うのかな？

「三日連続観劇」といっても、チケット代は３日で１万円行きませんでした。
初日3000円、二日目3500円、そしてこの日は3000円でした。
キャラメルボックスにはハーフプライスチケットというシステムがあって、当日チケットが余っていれば、一部のお店で半額で売り出してくれるのです。
１回で１万円する公演も珍しくない昨今、嬉しい３日間でした。
……今、昔のチケットの半券を見つけたのですが、６年前のハーフプライスチケットは2400円でした