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2010.01.13

新春名作狂言の会 2010

今年最初の「生萬斎さん」を見て来ました。
去年同様、新春名作狂言の会です。新宿文化センターです。

狂言だけで三回目。それ以外の公演でも何回か訪れている場所なのに……迷いました(呆)。情けない。
友人などは、いまだに10年以上前に一緒に行ったウィーンの地図が頭に入っていて「あの時歩いた道なら、今でも迷わない自信がある」と豪語しているのに、どうして私はこうなのか……。

新宿で道を尋ねると警戒されます。
そういう私も新宿で声掛けられても、かなりの確率で聞こえないフリしちゃいます。
キャッチとか、呼び込みとか、怪しい人が多いので(^^;;;;)。
一人目は「すみません」では無視されそうでしたが、「新宿文化センターは……」まで言ったら止まってくれました。で、そこで教えてもらって、変な方向に進んでいた事に気付きました

靖国通りまで戻り、二人目に尋ねると、この方がとても親切で、
「ちょっとここからだとわかりにくいんですよね。私も近くまで行くんで一緒に行きましょう」と言ってくれました。うう、東京の人も捨てたもんじゃないなぁ(地元の方でした)。私、道を聞かれてもそんな事言ってあげた事ないんで、反省しました。いや、「同道されても迷惑なのでは?」なんて考えちゃうんです。でも、そんな事ないですよね。とっても助かりました。
「文化センターでは今日は何やるんですか?」
「狂言です」
なんて話から始まって、色々お話しました。
私も今度はちゃんと連れて行ってあげよう。
といっても、私が案内出来る所は無茶苦茶限られてますけどね(爆)。

前置きが長くなりました。
感想行ってみます。

Kyo1◆レクチャートーク/茂山千三郎、野村萬斎
最初に千三郎さんがお一人で登場して『縄綯』の解説をし、
途中二人のトークがあり、
最後は萬斎さんがお一人で『千切木』の解説をし……という去年と同じパターンの予定だったようですが、千三郎さんがお正月の話をしているうちにタイムリミットになってしまい(?)、『縄綯』の解説も萬斎さんに委ねられました。
去年は千三郎さん正座でのトークでしたが、今年は立ちトーク。

去年「『宇治の晒』を二人同時に謡い舞い、大蔵流・和泉流両家の違いを見せる」という趣向がありましたが、今年もやってくれました♪ 今年の謡のタイトルは忘れてしまいましたが、やはりかなり違っていて興味深かったです。
動き以前に、立ち方そのものも違うようです。大蔵流の方が足を開いて立つそうです。同じ大蔵流でも、茂山家よりも山本家の方が開くのだとか。萬斎さんが山本家の動きを大袈裟に真似して笑わせるという一幕も。

◆縄綯(なわない)/茂山千作、千五郎、千三郎
和泉流では役名が役者の名前になっていたそうです。なので、奥さんの悪口を言うシーンでは「万作の妻が……」なんて、実際の奥様が可哀想な事になってしまいます(^^;;)。
しかし、大蔵流では太郎という役名が付いているので「太郎の妻が……」との事で誰も傷付かないようになってます。
これ、以前萬斎さんのシテ(主役)で見ていますが、誰の妻と言っていたか思い出せない~。もしかしたら、今は和泉流でも「太郎」なのかも?

◆千切木(ちぎりき)/野村万作、萬斎、石田幸雄 ほか
先々月見た弓矢太郎にちょっと似てるかも。
嫌われ者の太郎くんが、いじめられて逆襲する話です。
が、逆襲といっても、本人はその気がなく、妻に「やり返して来なければ家には入れない」と脅され渋々というのが面白いです。しかも相手が留守でホッとして、留守と知った途端に「いたらこてんぱんにしてやるのに」みたいな強がりを言っちゃいます。キュートです。
この太郎くんは、弱いんだか強いんだかわからない。
仲間外れにされても、ちっともへこたれない所は強いけれども、奥さんには全く頭が上がらなかったり。ただ、これ、萬斎さんがやるからキュートだけれど、普通の人がやったら無茶苦茶哀れな人に見えてしまいそう……。
ま、奥様は恐いけれど、太郎くんの事を愛するが故の厳しさと思えば心温まる……かな。

休憩時間に隣に座っていたおばさま方が、『坂の上の雲』と『龍馬伝』の話をしていました。
香川照之さんの演技を絶賛し、「やっぱり血筋よ」とか。
でも二つの時期が近すぎて混乱するとか。「そうそう、子規と岩崎はダブるんだよ~」と私も心で相づち(笑)。
「血筋」で思い出したのか、「寺島しのぶもいいわね~」「一時色々あってキライだったんだけど、最近いい。芸は身を助くね」
色々って、恋愛話の事かな?
「倍賞美津子がどっちかに出てたでしょ、何の役だっけ?」「きれいな役ではなかったわよね、なんかおばあさんみたいな……」
『龍馬伝』という事はわかったようですが、結局何役かまでは思い出せなかったようです。
「岩崎弥太郎のおかあさんです」と教えてあげたかったけれど、口を挟めない私でした(^^;;;;)。

パスネットのチャージ分を往きで使い切ってしまったのですが、なんとお財布を忘れていました。
パスネットを持ってなかったら、往きで気づいて何とかしたのに、夜遅くに気づいて呆然。
無事帰宅出来たのは奇跡です(大袈裟)。

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コメント

新宿文化センターには、私も、毎年行っているのに、いつも、迷いそうになります。最初の頃は、何度も迷って、30分ほどうろうろしました。絶対にわかりにくいと思います。
私は、萬斎さんのためでなかったら、行かないです(笑)。

投稿: Arabesqu | 2010.01.14 22:03

Arabesquさん、はじめまして。
萬斎さん、お好きなのですね。ようこそ♪

やはり新宿文化センター迷いましたか。
前述の地元の方も、「わかりにくいって言う人多いです」っておっしゃってました。
「バスで行くと良いですよ」と教えていただいたのですが、あの距離でバスに乗るのもなぁ。
しかし、次行って迷わない自信……全くありません

今月は、萬斎さんのイベントの感想、あと3回位載せる事になりそうです(私にしてはとても多い)。
もしよろしければ、またお付き合い下さい。

投稿: YAGI節 | 2010.01.15 23:48

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