第49回野村狂言座

先月は見たいイベント殆ど無かったのに、今月は目白押し。嬉しい悲鳴です。

これは見たことの無い演目３つで、しかも萬斎さんはそのうち２つにご出演……という心魅かれるラインナップだったのでチケット買っちゃいました。第49回野村狂言座です。
それでは感想行ってみます。

　

◆音曲聟（おんぎょくむこ）／野村遼太・野村万作・月崎晴夫・深田博治
「婿入りの作法を知らないので、婿入り経験豊富なあなたに教えて欲しい」
なーんて失礼な事を言ったせいか(？)、嘘の作法を教えられてしまうオムコさん。そんな彼が繰り広げる喜劇です。
オムコさんの動きにビックリしつつも、恥をかかさないように合わせてくれる万作さん扮する舅がステキでした

「嘘の作法」というのは、仰々しい言動や謡などなんですが、能楽では「よくわからないうちに突然謡が始まった」なんて事がよくあるので、オムコさんの言動がそんなに場違いな事なのかが現代人にはピンと来ません（私だけ？）。万作さんが大袈裟に驚いてくれるから、「おかしな事なのね」とわかり、面白くなるという感じかな。

◆悪坊（あくぼう）／野村萬斎・野村万之介・高野和憲
『悪太郎』の原型となっていると考えられている曲だそうです。
先日見た歌舞伎の悪太郎は、「狂言の悪太郎よりも、乱暴者だなぁ」と思いました。狂言の悪太郎はあんなに薙刀振り回していなかったような気がするんです。しかし、こちらの悪坊はかなり振り回してます。
歌舞伎の『悪太郎』は狂言の『悪太郎』と『悪坊』の良い所取りなのかも。
萬斎さんの悪太郎＆悪坊、市川亀治郎さんの悪太郎、どちらもそれぞれ魅力的で甲乙付け難い～。

◆勧進聖（かんじんひじり）／石田幸雄・野村万之介・野村萬斎ほか
能『白髭』の替間を今回は本狂言として上演したのだそうです。
途中までは「能系はやっぱり難しい～」なんて思ったのですが、最後に萬斎さんが鮒役で出て来たので大喜びな私。しかも頭に鮒の模型を付けて。幼稚園のお遊戯で鮒役をやる子供は頭に鮒の絵を付けそうですが、あれを連想してしまっておかしくておかしくて（スミマセン）。
しかも、舞がいかにも鮒がピチピチはねている様を連想させるものだったりして（こちらは勿論幼稚園のお遊戯のような表現ではありませんが）、なんかとっても楽しかった～♪

　

宝生能楽堂近くの東京ドームシティでは2/14までイルミネーションが見られます。
一年中きれいにライトアップされてますが、今の時期はウィンターイルミネーションとやらで、特にキレイです♪