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2010.07.18

フォースタス博士の悲劇

先日見に行った舞台『ファウストの悲劇』。
これの原作、『フォースタス博士の悲劇』を図書館から借りてきました。

ネットで予約して、受け取りに行ったんですが、実物を見てビックリ。英語のリーダーの教科書かと思った(^^;)。
写真でおわかりの通り、英文です。下に注釈が載っているとはいえ、こんなの読むのは辛い……。と思ったら、巻末に日本語の全訳が載ってました。ホッ。

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右写真はクリックすると大きくなります。

で、私、何を勘違いしていたのか、原作は小説だと思ってました。戯曲だったのですね。
そういえば、クリストファー・マーロウは、「イギリスを代表する劇作家」って、チラシにも書いてあったよ~(ばか)

劇を見てわからない部分が原作を読めばわかるのかと思ったのですが、あれがほぼ全て。
ト書きはビックリする程簡単で、あまり説明されてませんでした。だから演出家は好きなように腕をふるえるのですね。自由度が高いという感じ? 好き勝手な事をやっていたのかと思いきや、原作と異なる事は何一つやっていなかった。

普通に読むと、劇中劇という感じはしない作品でしたが、劇中劇スタイルになっていてもおかしくない。世界観は変わっているような気もするのですが、セリフを改ざんしているわけでは全くない! むしろ忠実過ぎてビックリ!(翻訳劇なので、訳者が違えば一字一句同じとはいきませんが) 
「原作に忠実」という縛りの中で、あそこまで無茶苦茶(褒めてます)な事が出来るなんてすごーく不思議です。やっぱり蜷川さんがスゴイって事なのかなぁ。今さらそんな事を書くのもナンですが。

ただ、地獄の恐さは原作からの方が伝わって来たかも。
舞台ではメフィストがあんまり面白いんで、地獄の恐さが今一想像出来なかったんですが(メフィストが楽しそうにすら見えた)、原作を読むと、すごーく恐い感じがします。
ファウストは最後、ばらばらに引き裂かれてしまったのですね。舞台でそんな事がわかる表現あったっけ……? 私が聞きのがしただけでしょうか?
あと天使と悪魔が交互に言い合うシーンの中に地獄の恐ろしさを語る部分が原作にはありました。これも、舞台の記憶がないのですが、やっぱり聞きのがしてしまったのか、カットされたのか……? うーん、記憶力の無さが恨めしい(^^;;;;)。

「ファウストって、結局そんなにヒドイ目には合ってないんじゃん? だったら悪魔に魂売り渡しちゃっても良いかも」なんて思いかけてましたが、「ヒドイ目に合ったんだ」と認識を改めました(^^;)。地獄はやっぱりコワイ所なのです(これまた今更)。

Caところで、マーロウはカンタベリー出身なのですが、私、カンタベリーに行った事があります。
今、当時のアルバムを見てみたところ、カンタベリー大聖堂の写真などと一緒に、右のような写真があって、「学校の門」というコメントが書いてありました。
アルバムには学校名を記録していなかったのですが、今調べた所、大聖堂の裏にはキングズ・スクールという学校があるので、その学校の写真なのではないかと思われます。
マーロウはキングス・スクールの卒業生。つまり、私、マーロウの母校を訪れていたって事!?
そして、あまりにも前の事なので忘れまくっているのですが、なぜかカンタベリーには不気味で恐いイメージがあります。大聖堂のある町だし、とても美しかったのに、恐いというイメージは妙ですが、もしや、この時マーロウについて何か聞かされていたのかもしれません。大聖堂と悪魔って、なんだか象徴的な恐い取り合わせだし。

あれから○年の月日を経て、日本で、狂言師が主演のマーロウ劇を見るなんて、感慨深いです。

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コメント

言えないくらい昔ですが(泣笑)、私もカンタベリー行きました。ロンドン市内やウィンザーとかよりずっと好きでしたねぇ。大聖堂の重みが全然違うと言うか…。裏庭なんか、僧侶や騎士の幽霊が出て来そうだった(笑)。
お芝居のラストは"バラバラ"じゃなくてああいう風(笑)にしたところがキモの一つでしょうね。
ストレートプレイと相性が悪いと普段嘆かれてるYAGI節さんも楽しまれたようで良かったです♪

投稿: RICC | 2010.07.19 21:48

RICCさん
おー、RICCさんもカンタベリー行かれたのですね♪
幽霊が出てきそうでしたか。
情けない事にほとんど記憶がないのですが、曇っていたせいもあって、写真はどれも暗~い雰囲気で、確かに何かいてもおかしくない感じがします(^^;)。

蜷川版のファウストも「見えないけれど、実は八つ裂きにされていたのです」という設定だったのかなぁ……なんて思ったりもしたんですが、引き裂かれてませんか。
そこは原作に忠実ではなかったのですね。

萬斎さんは現代劇は悲劇がお好きなのかもしれませんが、またこういう楽しい作品にも出て欲しいと思いました。
や、なんか、これを「楽しい作品」と呼ぶのはヘンな気もしますが……楽しかったです~。

投稿: YAGI節 | 2010.07.20 02:03

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