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2010.08.15

すらすら読める風姿花伝

読売新聞の『空想書店』、8月の店主は野村萬斎さんです♪
萬斎さんがおススメの本を5冊紹介していました。

そのうちの1冊、『のぼうの城』は映画を楽しみにしているのでネタバレしたくない。映画を観終えるまで読むのはガマンします。

『サド侯爵夫人』は3ヶ月程前に仕事の関係で目にしました。
私には今一面白味がわかりませんでしたが、そうか、萬斎さんはお好きなのか……。
舞台化に興味を持っているような事が書かれてましたが、男性はあまり出て来ません。萬斎さんがやるとしたら、まさかサド侯爵役!? ひ~

『山月記・李陵他九篇』は、教科書に載っていた『山月記』があまりに面白く、他の作品も読んでみたくなってすぐに『李陵』も読んだようなおぼろげな記憶があります。

というわけで、残る2冊『風姿花伝』『堕落論』を読んでみようと思い図書館に行ってみました。

すらすら読める風姿花伝まずは、『風姿花伝』。
うーむ……国語の教科書に一節が載っていたような気がしないでもありませんが、まったく憶えていません……。

萬斎さんは竹本幹夫さんの訳を勧められていたのですが、探してみると、なんと林望さんの本が出ているではありませんかーっ!!
あ、私、林望さん好きなんです。
イギリス・シリーズが好きだったんですけど、もともとは国文学がご専門だったという事を一昨年知りました(遅)。萬斎さん目当てで行った能の公演の解説をやっていらっしゃって、思わぬ所で生で観る事が出来てびっくりしたのですが、またしてもお世話になるとは!!

林望さんの本のタイトルは『すらすら読める風姿花伝』。
怠け者の心を惹き付けるタイトルです。
タイトルに偽りなし。ホントすらすら読めました。さすがリンボウ先生!!
世阿弥がすごく身近に感じられました。
なんだか昔の人という感じがしない。古い感じがしない! 現代にも通じるような事をおっしゃっていたのですね~。

印象的だったのは、

「能の位上がらねば、直面は見られぬものなり

という一文。
林先生は

「よほど能役者としての芸位が上らなくては、直面ものは見られたものではない

と訳されてます。
私、直面もの(面をつけない物)が苦手なんです。
もともと難しくて苦手な能ですが、面を見るのは楽しいと思っているんです。つまり「面見たさに能を見ているような所があるのに、その面が無いってどういう事よ」みたいな感じになってしまう。飽きてしまう。
が、わかる人が見ても、よほど上手な人の直面でないと見ちゃいられないんですね~。
ちょっとホッとしました。
もっとも、能の上手い下手なんて全くわからない私ですけど(号泣)。

という感じで、すらすら読めてしまったんですが、こんなに簡単に読めてしまったのはカットされている部分も多いからみたい……。
マジメな方は、別のヴァージョンをしっかり読んだ方が良いのかも。
この本は「風姿花伝なんて、難しそう」と臆す私のような人におススメです。

あ、もちろん、『にほんごであそぼ』でおなじみの「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」という語も出て来ます♪

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コメント

三島の本は好きで遥か昔結構読んだのですが、記憶が薄れております。過去に読んだ本の感想を残してないため、年には勝てず殆ど内容は忘れている状態です。確か能の新作を書いておりますよね。
風姿花伝に述べている内容は能楽のみではなく、いろいろな分野にも通じることが多いですね。
直面はシテでも生きている人物やワキが演じますが、確かに面をつけるより難しいと思います。直面自体が面と同じ役目を果たすわけですから。本当に上手な方でないとアーっ残念と思ってしまいます。ワキの森常好さんのお父上の人間国宝であられた森茂好さんの朗々として透き通るような美声が大好きでした。森家は芸も良いですが声の質が魅力的だと思います。

投稿: 早々 | 2010.08.16 22:11

早々さん
三島由紀夫、お好きでしたか。
実は愛しの(笑)デヴィッド・ボウイが三島好きらしいので、「私も勉強しとかなきゃ~」と思うんですが、あんまり読めてないです(^^;)。
ちなみに当ブログでは2年前、ネタにした事があるのでよろしければどうぞ。そちらにも書きましたが、劇団四季のサイトには浅利慶太さんの三島の思い出などが記載されていて興味深かったです。

で、三島の能といえば、『綾の鼓』読みました。
まるっきり現代劇でしたが、もとは能って事なんですよね。
その辺の謎というか違いを確認したくて、実はこれ見たいと前から思ってたんです。
11月に上演があるんで(名前の挙がった森常好さん出演)、とても心魅かれるんですが、狂言に万作さんが出るのに萬斎さんが出ません。萬斎さんが出るなら一も二もなく行くのに。う~迷う……(爆)

そして、『風姿花伝』はやはりお読みになってましたか。さすがです!!

投稿: YAGI節 | 2010.08.17 00:37

一昨日、遊行寺薪能を見てまいりました。本当に直面は難しいですね。宝生でしたのですが一番目能の鶴亀で「能の位上がらねば、直面は見られぬものなり」を、ほんとに見てしまいもうがっかりしてしまいました。謡いの声は出ず、しかも直面も表情や子役であっても鶴亀になった仕舞は今一、YAGI節の苦手という気持が良くわかった一番でした。船弁慶のワキは良かったのですが。
鹿鳴館、見てはいないのですが、三島の華麗な美文をどう表現したのかと山川捨松は見てみたかったですね。

投稿: 早々 | 2010.08.21 22:14

上記のコメントで呼称が呼捨になってしまい申し訳ありません。

投稿: 早々 | 2010.08.21 22:17

早々さん
あらっ、今一なものに当たってしまったのですか。
暑い中出掛けて、そんな事になってしまうとホント残念ですよね、お疲れ様でした……。
でも船弁慶は良かったのですね。
そういえば、早々さんが初めて能ネタでコメント下さったのは、船弁慶について書いた時でしたね♪

『鹿鳴館』、田村正和さん主演のドラマ(正月特番だったかな?)も面白かったです。
さすがにテレビドラマではあの美しい科白をそのままというわけにはいかなかったようですが、四季版の方はそのままでした。
捨松は一瞬しか出ませんでした~(^_^;)

投稿: YAGI節 | 2010.08.23 00:14

がっかりさせてしまい申し訳ありません。薪能と言う性質上やはり面を着ける能を出し物として希望される事が多いのですが今回藤沢市政70周年と第25回の記念となり主催者より祝言能の希望がありました。当流では5年前に『乱』をやっておりますので『難波』『高砂』『岩船』などありますが後世に伝える意味も込めて二番共子方の出演する物を選んだ次第です。これに懲りずに又いらしてください。これからも宜しくお願いいたします。

投稿: 演者 | 2010.09.24 19:41

演者さま
演目を決めるのも、いろいろ大変なのですね。
遊行寺薪能をご覧になった早々さんが、こちらの書き込みに気づいて下さるかわからないのですが、機会がありましたらお伝えしておきます。
コメント頂き恐縮です。どうもありがとうございました。

投稿: YAGI節 | 2010.09.24 22:03

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