萬斎さんと共演
また大層なタイトル付けてしまいました。
いきなりネタばらしをすると、映画『のぼうの城』のエキストラに参加して来たというだけの事です(^_^;)。
募集はHPで見つけました。
"のぼう様"を慕い集まる農民役との事。
"のぼう様"を演じるのは野村萬斎さんなので、興味津々です。
山梨なので、最初は「ちょーっと遠いかな」と思いました。
が、HPに記載されていたこんな言葉にやられました。
「夏の避暑地として人気の八ヶ岳高原エリアに所在する時代劇オープンセット施設『風林火山館』で撮影があるそうです。(略)宿泊前提の小旅行感覚での参加なども楽しいかもしれませんネ」
風林火山館といえば、大河ドラマ『風林火山』を撮影した所。
行ってみたいとずーっと思ってたんです。
しかし、例の如く「そのうちに」と思っているうちに閉館。既に一般公開はしていません。現在は撮影にしか使われていないんです。風林火山館に入る機会はもう二度と巡ってこないかも!?
時代劇の映画の撮影現場を見るのも面白そうだなぁ。
昔劇団に入っていてそういう事が好きな友人を誘ってみた所、乗り気になってくれたので、2人で参加する事にしました。
という事で前泊した事は先日のブログに書いた通りです。いやぁ、ホントに良いホテルで、「これも萬斎さんのおかげ」と感謝してしまいました(なんか違う)。
風林火山館前に着くと、まずは小グループで助監督さんから説明を受けました。
「皆さん、原作は読んでますか?」と聞かれると、なんと、その場にいた人全員が「はい」と答えるではありませんか。私も読んだフリをしようかと思いましたが、友人にバラされてしまいました、ううう。
読書が嫌いなワケではありません。結末がわかっていると映画はつまらないですよね。無茶苦茶読みたいけれど、映画をより楽しむ為に、あえて読むのを我慢しているんです。が、「映画に参加するからには読んでて当然」という空気でした。
「所詮エキストラなんだからいいじゃん」と思いつつも、ちょっと怯んだ私でした。遊び半分で来た私が間違ってました。皆、違ったんですか? すみません……
しかし、準備が大変でした~。
農民の扮装をするんですが、メイクをするのに相当な時間がかかりました。
メイクといっても農民役なのでひたすら汚されます。顔はもちろんですが、手や足まで念入りに黒くするんです。手は指の間までしっかり塗られました。「エキストラなのに、ここまでやるのか」とビックリ。100人程のエキストラの準備が整うには相当な時間がかかりました。
私を担当してくれたのは「役者なんだけれどメイクを手伝っている」とおっしゃる方。そんな方に足を塗らせるのは申し訳ない気分でした。その人が将来売れっ子になって、「うわっ、私の足を塗ってくれた人だ」なんて事になったらどうしよう。
萬斎さんのファンである事を話したら、「今日は萬斎さん、来ますよ。ラッキーですね」と言われました。前日は来なかったそうです。
「"のぼう様"を慕い集まる農民役」だから、萬斎さんを見られない事なんて想像していなかったのですが、一日違っていたら見られなかったんですね。あぁ、この日(13日)にして良かった。
自分の準備が整ってからはエキストラ専用のテントの下でひたすら待ち。
エキストラの中には、かつて風林火山館のガイドをやっていたという方がいらして、風林火山館の説明などを始める一幕も。
来年にはこの施設自体もなくなってしまうので、撮影に使われるのは『のぼうの城』が最後かも、といったような事をおっしゃってました。
待ち時間の間に、何人かの役者さんを見ました。
頭に手拭いを巻き、水色のサンダルを履き、浴衣を着た男性が通った時、「なんだか萬斎さんに似てるなぁ」と思いました。私は目が悪いので、友人に「あの人誰?」と聞いた所、友人は「知らない」との返事。側にいた方は「誰かのバーターじゃない?」なんて言います。うぅ、私はそんな人と萬斎さんを見間違えてしまったのか。「誰でも萬斎さんに見えちゃうんだなぁ」と反省。
朝の7時ちょっと過ぎには着いたのですが、私たちの出番は昼食後からになりました。途中で雨が降ったせいもあるのかな。1時間位降っていたのかも。一時はどうなるかと思いましたが、その後は嘘みたいに晴れました。
ようやくテントから出て風林火山館の門をくぐります。その先はカメラ持ち込み禁止でした。残念~。
門の先には、頭に手拭い巻いた水色サンダルの男性がいました。なんと萬斎さんでした。
バーターとか、失礼な事言ったの誰だよ。
友人に「あの水色サンダルの人、萬斎さんだったんじゃん!!」と言うと、「さっきは遠かったから~」との事でした。と、一瞬見とれていましたが、萬斎さんはエキストラが来たと同時位に消えてしまいました。えーっ!?
「まさか、萬斎さんの出番終わっちゃったわけじゃないよね、ね、ね?」と私。
「手拭い巻いてたって事は、これからカツラを被るんじゃない?」と友人。
ほっとする私でした。
しかし、私達が出演するシーンで出てきたのは有名どころでは成宮寛貴さんと山口智充さんとMさんとNさん(伏せる必要があるかわかりませんが、公式サイトには名前が出てなかったので一応伏せてみます)だけ。
MさんとNさんは私達と同じような農民の格好で親近感が沸きました(笑)。
しかし、萬斎さんはいないし、同じシーンの繰り返しだし、段々飽きてきてしまいました。同じシーンを色々な角度から撮ります。眠くなってきてしまいました。
自分が映らないシーンでは半径10メートル位の所をウロウロ出来たので、動いてみたら建物の影に水色サンダルを見つけてしまいました。マジックで「野村様」と書いてありました。「さっきまで萬斎さんが履いてたあのサンダルだーっ!!」と一気にテンションの上がる私(ばか)。カメラがない事が残念でたまりませんでした。萬斎さん自身を撮るなんて大それた事(?)はあまり考えないけれど、サンダルくらいなら……って、サンダル撮ってどうする>自分。
「このサンダルがあるという事は、近くにいるに違いない」と思いましたが、その後ちゃんと萬斎さんのシーンがありました♪
浴衣姿ではなく、お殿様の格好をした萬斎さんを無事見る事が出来たのでした。きゃーっ
のぼう様ルックは写真でも見た事がなく、初めて見ましたが、とても素敵でした。
「カットがかかるとスキップして去って行く」という超かわいい萬斎さんを見る事も出来ました。
もう、あのスキップが脳裏に焼きついて離れないのですが。
のぼう様の役をやると、スキップしたい気分になるのか?
萬斎さんをかなーり近くで見る事が出来て、とっても幸せな一日でした。
農民なんかではなくて、もうちょっとまともな格好でお会いしたかったですけどね(涙)。
農民メイク、落とすのもとーっても大変でした。
撮影終了後、佐藤浩市さんが、エキストラにも「お疲れ様」と声をかけてくれました。
「良い人だぁ」とエキストラ達の間での好感度は大アップ。
一見恐いイメージなので、ギャップがイイですね。そういえば佐藤さんのそんなCM、ありましたね~。
記念にもらった水筒。
右の写真はクリックすると大きくなります。
蛙の絵と「北条家にも関白にもつかず、今までと同じに皆暮らすことはできぬのかな」というセリフが書いてあります。
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コメント
うわっ!
八ヶ岳に行かれてたのはそういう理由でしたか!
スゴイ!YAGI節さん、
ホント、万斎さんと共演ですよね!スゴ~イ!
写真はYAGI節さんご本人ですよね?
本格的ですねー!
「のぼうの城」っていう映画、公開されたら、、
もし行けたら行きます!(もしッて、、(^_^;))
投稿: あさぎ | 2010.09.15 15:26
やっぱりそうでしたかーお疲れさまでした(笑)。
実はこちらの知り合いもお一人参加してまして…やはり農民役なので知らずにご一緒だったかも知れません。
のぼう様は先日ニュースでちょっと流れた恰好でしょうか。
小袖に陣羽織(というかちゃんちゃんこみたいなw)に袴だったかな?
スキップはもし将来DVDが出るならメイキング映像に入れてて欲しいですねぇ~。
いやはや、羨ましい限りです。
投稿: RICC | 2010.09.15 17:17
おぉーーーっ、エキストラでも映画出演ですか!
しかも萬斎さんと共演、良かったですね♪♪♪
読んでて私も、エキストラ出演を体験してみたくなりました☆
あと、リゾートホテルに泊まるだけ(笑)の旅行もいいかなーとか…
投稿: Natsumi | 2010.09.16 00:13
あさぎさん
そういう理由でした(^^;)。
写真は私です。
もう誰だかわかんないような状態になっているので、ぼかしを入れる必要もなかったかも。
ホント本格的で、写真ではわからないかも知れませんが、脚絆まで付けてるんですよ。
貴重品と熱中症予防の為の水は麻袋に入れて、腰にぶら下げてました。
原作はかなり評判になったようなので、映画も面白いんじゃないかな?
天狗様とはまた違った魅力の萬斎さんが見られると思うのでぜひご覧下さい(^^)/。
RICCさん
おー、お知り合いの方って同じ日だったのでしょうか?
萬斎さんの小猿(!)を見た事があるという方がいらっしゃいましたが、もしやその方とか?
のぼう様の恰好、RICCさんの掲示板に貼ってあったリンク先の動画の物と同じでした。
ちょっと変わった色合いですよね。
でも陽光の下で見ると、とても爽やかな感じでキレイでした。
Natsumiさん
はい、映画出演してきましたーっ。
って、実は3本目の映画出演(?)です。
デビュー作は主演でした……高校の文化祭ですけど(爆)。
『のぼうの城』、山梨の前は北海道でロケがあって、そちらでもエキストラ募集していたんですよ。
>リゾートホテルに泊まるだけ(笑)の旅行もいいかなーとか…
普段は「観光しなくちゃ損」という勢いで予定詰め込んでいるんですが、ゆっくりするのも良いですね~。またやりたいです。
投稿: YAGI節 | 2010.09.17 01:25
すごーい!
わくわくしながら読ませていただきました(o^-^o)
数日前、地元の新聞に苫小牧ロケの模様が載っていまして、
地元民がエキストラとして参加したことを読み、
「私もやってみたいなあ。」なんて思っていたところだったんですよ(笑)
貴重な体験をされたYAGI節さんがうらやましいですっ。
投稿: まきこ | 2010.09.17 11:28
まきこさん
わくわくしながらお読み頂けたなんて嬉しいです♪
地元新聞に苫小牧ロケの事が載ったのですね。良いな~。
萬斎さんのエピソード、何か載ってましたか?
北海道は涼しいというイメージがありますが、苫小牧ロケでは熱中症になるエキストラも出たとか。
そのせいか、山梨ロケではあらかじめ携帯用の水のボトルは下さるは、事あるごとに冷たい麦茶を運んできて下さるはと、かなり気を遣っていたようです。
私が参加した日は日陰は涼しくて快適だったんですけど、日なたはやっぱり暑かったです。
投稿: YAGI節 | 2010.09.18 15:05
連投失礼します~。
>萬斎さんのエピソード、何か載ってましたか?
実は、萬斎さんのインタビューがカラー写真付きで載っていたんです・・・。
「YAGI節さんに送ろうかな。」と思ったのですが、紙面の半分にも満たない小さい記事だったので、「これだけの物を送るのに、住所や本名をお聞きするのもなあ・・・」と迷っているうちに、一昨日(16日)、家人が古新聞の回収に出してしまいました(汗)
今度何か掲載された時は、ご連絡しますね!
「地元紙に載った記事」と思っていた物が、全国紙や他の地方紙にも掲載されていることがありますが・・・あれって、どこかが各所に配信しているのですよね?
投稿: まきこ | 2010.09.18 16:40
え~!凄いっ。
エキストラって、俳優さんとの絡みがあるって事を
イメージした事がなかったけど、考えてみたら身近で
会えるんですもんね!
私の知り合いが、東京の大学に通っていた時に、
バイトのつもりで、沢山エキストラに応募して出ていたって
言ってましたが、逆にお金出してでも出てみたい(笑)
特に衣装を着けてもらうって貴重な体験ですよね(^^)
リゾートホテルも羨ましい~
投稿: Mini子 | 2010.09.18 21:43
すっすごーい!!野村萬斎さんと共演されたのですね♪
萬斎さんも羨ましいですが、佐藤浩市さんもいらしたのですね!
いいな♪いいな♪
映画公開されたら絶対観に行きます♪YAGI節さん探しちゃおう(^^)
それにしても好きな人は一瞬ちらっと見ただけでもわかるものなんですね~!
水色のサンダル写真に撮りたくなった気持ちわかるような気がします(^^)
投稿: dandara | 2010.09.19 11:19
まきこさん
きゃー。お気遣い、ありがとうございます。感激です~。
また映画の公開(来年ですけど)が近づいたら、何かあるかも知れませんね(希望的観測)。
その時は、どうぞよろしくお願い致します。
Mini子さん
会えるというか……勝手に見つめてただけですけどね(笑)。
>バイトのつもりで、沢山エキストラに応募して出ていたって
実は私も高校時代、エキストラのバイトしてたんですよ。
応募というか、学校の近くにエキストラ専門のプロダクションがあって、そこに登録してました。
若い子が必要になると連絡が来るというシステムで、現場に行ってみないと何の撮影かはわかりませんでした。
1・2年の時は部活があったので、3年になってから登録し、受験があったので結局数回しかやれてませんが(爆)。
当時はそのプロダクション、時代劇はやってなかったと思うんですが、『龍馬伝』のクレジットに名前が出てて、ちょっとビックリ。
dandaraさん
懐かしの『熱中夜話』の時よりずっと人数が多く、しかも一瞬だと思うので、探すのは至難の業だと思います~。
万が一映ったとしても、私の顔をご存知のdandaraさんがご覧になっても、あのメイクではわからないかも。友人も「YAGI節とは思えない」って言ってました。
なので、私を探す事は諦めて(笑)、普通に映画をお楽しみ下さい(^^)/。
噂によると苫小牧の合戦ロケは凄かったらしいし、キャストも豪華だし、話も面白そうだし、(萬斎さんは素敵だし)、時代劇好きは楽しめそうですよ。
佐藤浩市さんも素敵だったんですが、佐藤さんのシーンは常に萬斎さんが一緒だったので、つい萬斎さんの方ばかりを見てしまいましたぁ
投稿: YAGI節 | 2010.09.19 19:47