新春浅草歌舞伎2012(第1部)
『今夜はヒストリー』、今日は信長スペシャルでした。
そしてやっぱり信長役は斎藤一……もとい新宮乙矢さんでした。固定なんですね。
これだけ信長役やれば、心はもう信長?
斎藤さんより信長なんだろうな。
斎藤役をやった人で「今迄やった役の中で斎藤役が一番好き」なんていう人、いるかな? いえ、別にいいんですけどね。
本題です。
一昨日、浅草歌舞伎(第1部)に行ってきました♪
仲見世にはまだお正月らしさは残ってました。
会場の浅草公会堂の前には色々な人の手形があるのですが、その中に野村万作さんの物もありました。思わずテンション上がったのですが、冷静に考えると今迄気付かなかったのはおかしい。
私は今迄何回浅草公会堂に行っているんだろう? 前にも写真撮ったような気がしてきました(爆)。
でも、ブログに載せるのは多分初めてですよね
さて、昨年のポスターには4人しか映っておらず、「寂しい」と記載しましたが、今回最初に見た写真(WEBだったかしらん?)にはなんと片岡愛之助さんと市川亀治郎さんの2人しか映っておらず衝撃を受けました。
前回不在だった勘太郎さん、獅童さんに加えて、七之助さんも出ないよ!!
「浅草、大丈夫か?」とものすごーーーく不安になったのでした(幸い市川男女蔵さんは帰ってきてくれました)。
が、ちゃんと代わり(?)を見つけてきてくれるものですね。
最新のチラシには9人が並んでる~♪
そして、ただ頭数揃えただけじゃなく(^_^;)、春猿さんとか壱太郎さんなど、私が見たいと思っている人を配してくれてるじゃないですか。
という事で、今年はちょっと新鮮な浅草歌舞伎です。
◆お年玉〈年始挨拶〉
愛之助さんの日を狙ってみました。
1階席後方の人から質問を受け付けてましたが、愛之助さんってば、マイクを持って質問者の所へ寄って行ってしまいました。1階の皆さんは大喜びですが、それやられると3階からは全く見えないよ~(泣)。
しかし……愛之助さん、またワイドショーのネタになっている……。
獅童さんや海老蔵さんとは違うと思っていたけれど、追いつきそうな勢いですね
◆南総里見八犬伝
昔の薬師丸ひろ子さん&真田広之さんの映画では静姫&犬江親兵衛、
2006年の滝沢秀明さんのドラマでは犬塚信乃が主人公となっていた『南総里見八犬伝』。
今回は亀治郎さんの名前が一番上に書かれてました。
もっとも、亀治郎さんは庄屋蟇六と犬山道節の二役で、どちらも主人公とは言い難いかも。
という感じで、誰が主人公だかよくわからないこの作品。原作はあまりにも長いし、どこをピックアップするかによって主人公も変わってくるという感じなのでしょうか。
ちなみにウィキペディアで調べたら、前半の主役は信乃、後半の主役は親兵衛となってました。
って事は、テレビ版は前半重視で映画版は後半重視って事なのかな。
もっとも映画版は、かなり異色っぽいんですけどね。「静姫って誰だよ」みたいな。
それにしても、亀治郎さん、何やっても目立つな~。
お顔自体は地味なのに(失礼)、華がある。
庄屋蟇六なんておじいちゃんですよ。それなのに、出てくるとパッと華やぐ。どうしても目が行ってしまう。私は亀治郎さんのファンというわけではないのですが、毎回「楽しませてもらってる」というイメージが強いです。『風林火山』の信玄役以降、一般的な知名度もアップして、舞台に引っ張り出される回数が激増したような気がしますが、何やっても違和感がない。亀治郎さんのハズレ役というのを見た事がない気がします。女性役が抜群だと思っていたけれど、そんな事も忘れてしまいそう。っていうか、あの人が赤姫やってた事が今は信じられない(笑)。
ラストに八犬士が勢揃いするシーンは「いかにも歌舞伎」という感じの華やかで見応えあるシーン……の筈でしたが、顔ぶれがやはりちょーっと寂しかった。
ここにはやはり、獅童さんとか、勘太郎さんとか、七之助さんにいて欲しかったかなぁ。
彼らがいたらどんなに華やかに思えただろう……って、きっと10年前だったら、「物足りない。こういうシーンは、もっと大物に立っていて欲しい」って思ったんでしょうけど。
こんな風に感じるのは、彼らがビッグになった証拠ですね。
◆廓文章 吉田屋
片岡仁左衛門さんの事がかなーり好きな私ですが、仁左衛門さんが演じた作品の中でも5本の指に入る位好きなのがこの作品。
いや違う、作品が好きというよりも、伊左衛門が好きなのです。
いやいや違う、「仁左衛門さんが演じる伊左衛門」が好きなんです。
遊郭通いで10億の借金だなんて。そんな人、仁左衛門さん以外の人がやったら好きになるワケがない。仁左衛門さんだからこそ、可愛くて許せるんです。
でも、もしかしたら、愛之助さんだったら可愛さでは負けないかも。
しかも舞台上の仁左衛門さんと愛之助さんって、親子と見紛う程のそっくりさんだし。
という事で、愛之助さんの伊左衛門にも期待しつつ臨んだ私でした。
果たして……
確かにかわいさでは負けてない!!
襖をいくつも開け放し小走りに駆けて行く後ろ姿のキュートな事といったら!!
「あんなかわいいシーンあったか」と思いました。
が、イジワル言うシーンが残念な感じだったかな。
「可愛いヤキモチ」ではなくホントにイジワルに見えてしまった……。
「伊左衛門、あれでハッピーエンドはいかがなものか」という印象が強くなってしまいました。
仁左衛門さんなら許せた事が、愛之助さんでは許せなかったという事なのか?
はたまた、ゴシップのせいで、生々しく見えてしまったのか?(爆)
仁左衛門さんの伊左衛門を見てから3年経っているので、正確な比較が出来るわけでもなく、ただ単に私自身の受け止め方が変わったのかも知れない……
という感じで、前回程は伊左衛門に肩入れ出来なかった『廓文章』でした。
ちなみに以前観た仁左衛門さんの『廓文章』には愛之助さんも出ていて、その時には太鼓持の役をやってました。
が、今回の太鼓持は上村吉太朗くんという子役。
3年前に愛之助さんがやった役を子役くんがやるとはーっ!?
調べてみたら、この役を子役がやるのは初めてとの事。
期待されているんですね。
うん、とっても面白くて、「大人がやるよりイイかも」と思ってしまいました。
さらに調べてみると、この吉太朗くん、なんと部屋子(養子)だそうです。
そして、上方で部屋子が誕生したのは愛之助さん以来28年ぶりのことなのだとか。
まさに第二の愛之助さん?
吉太朗くんも、将来伊左衛門役やれるといいね♪
夕霧太夫役は『心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU』でもお馴染みの中村壱太郎さん。
2年前に初めて生で見た時、その若さと美貌に驚いたっけ。
ヒロインを演じた女形では私が見た中で最年少だと思います。
その時は「きれいだけど、若すぎというかちょーっと子供っぽいかも」なんて思いましたが、2年で随分大人っぽくなりました。そしてやっぱりキレイ。「若さは女性にとっては最大の武器か」と思ってしまった(^^;;;;)。
「太夫をやるにはまだ若すぎ」という意見も見かけましたが、イヤホンガイドによると「夕霧は今でいうアイドルみたいな感じだった」との事ですし、亡くなった年齢は一説には22とも言われているそうなので、年齢的には丁度良いかも。
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コメント
今夜はヒストリー、信長編、私も観ました!
あの信長を演じてられた方、イケメンでしたよね~♪
斎藤さんを演じてられた事が有ったんですね!?
全然知りませんでした(^_^;)
で、今更ですが、、、(^_^;)
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
因みに、近藤さんと土方さんが並んだ年賀ハガキ、本当に有り難うございました!
本当に嬉しかったです(*^_^*)
投稿: あさぎ | 2012.01.20 10:24
信長スペシャル見ました。何事に先進的で経済にも明るくスーパーヒーローとは思いますが、反面人を大事にしない。最もその個性が彼の偉大さを生んだのかもしれませんね。
浅草歌舞伎見ていないのですが。この夕霧太夫の浮世絵、桜と菊の豪華な打掛と龍田の帯、多彩な色使いといい品のよさといい、余りに美しく声も出ない程です。
投稿: 早々 | 2012.01.20 22:21
あさぎさん
お忙しそうなのに、コメント頂けて嬉しいです♪
こちらこそ本年もよろしくお願い致します。
新宮さんは劇団め組という歴史劇をよくやる劇団所属の俳優さんで、斎藤役も舞台での話なので、御存知なくて当然だと思います~。
当ブログでは時々話題にしてますが、顔を知らない役者さんの名前って、なかなか印象に残らないですよね。
ちなみに、新宮さんの紹介写真には岡田以蔵に扮している物がよく使われているようなので実は信長役以前でも「斎藤より以蔵推しか」と秘かに凹んでいた私でした(笑)。
早々さん
あの夕霧太夫の絵はAmazonで扱っているパズルの商品画像です。パズルになる程人気なんですね~。
浅草公会堂にあったわけではないのですが、きれいだったので使ってみました(^^;)。
今年は浅草歌舞伎、行かれないのですね。
亀治郎さん、今年で御卒業という噂があるみたいですよ(というか本人が挨拶時にそんな事を言ったとか?)。
ちなみにこの記事は第1部ですが、来週は第2部に行きます。
投稿: YAGI節 | 2012.01.22 03:01