We can be Heroes

待ちに待ったロンドン・オリンピック。
ついに始まりました!!
楽しみにしていたから開幕は嬉しいのですが……寂しさもあります。
始まる前までは「何か奇跡が起こって見に行けるかも」という一抹の希望を持つ事が出来たけれど、さすがにもう無理ですから。
今からこれじゃ、閉会式はどんなに寂しくなっちゃうんだろう。

昨夜はNHKの開幕特番を見終わると、早朝放映の開会式にそなえてすぐ寝床に入りました。21時位でした。が、すぐ起きた(^_^;)。
暑いから眠れなかったのか、興奮して眠れなかったのか、ただ単に時間が早かったから眠れなかったのかはわかりません。クーラーつけて改めて横になっても１時間に１回位目が覚めてしまうのでした。

四年前、北京五輪の閉会式で、イギリスによるロンドン五輪にむけてのパフォーマンスが行われましたが、あれは完璧に私好みでした。華やかで素敵だったなぁ。
ロンドン五輪の開会式でもあんなショーが観られると期待していたのですが……
演出がダニー・ボイルと知った時に一抹の不安を感じました。

オリンピックおたくで毎回開会式も楽しみにしている私ですが、実は北京五輪の開会式はあまり期待していませんでした。当時中国には地味なイメージを持っていて、派手なセレモニーが得意とは思えなかったのです。

が、チャン・イーモウが演出すると聞いた途端に興味が沸きました。
彼が監督していた映画『HERO』や『LOVERS』の映像が息を呑む程美しかったので。「美しい開会式が観られるかも♪」と思わず期待してしまったのでした。
そして、期待通り素晴らしいセレモニーを見せてくれました。
一部では「演出過多」と非難されてはいたけれど、私にとっては「さすがチャン・イーモウ」と感心させられる開会式であり、「演出家って大事なんだなぁ」と思わされた出来事でした。演出家の重要性を思い知ったというべきか。
しかし、あれを機に一気に中国のイメージが派手になったなぁ……。

一方、ダニー・ボイルの映画には「美しい」というイメージはないですよね。
普通の人が見出さない所に美を見出しているのかもしれませんが。
『トレインスポッティング』で汚いトイレが美しく見えてしまうようなシーンがあったような朧気な記憶が。どうも一般人には理解しづらい。
というわけで、「開会式も地味になるのでは……？」と心配になったのですが……予感的中。私が今迄観た開会式の中では一番地味というか渋かったと思います。
007＆女王陛下のヘリとか、美しいロンドンの夜景の中で光るベッカムのボート映像等は派手でしたけれど、会場内での演出はサマランチ会長の元商業化したロサンゼルス大会以降の大会としては地味目だったのではないかと。

派手ならいいってものでもないけれど、四年に一度のお祭りなので普段観られないような凄い物が観たい私。なんとなく物足りない思いで観ていたのですが……
音楽は今迄観た開会式の中で一番好き。
つまり良くも悪くもダニー・ボイルという印象でした。
ちなみに『トレインスポッティング』も、もっとも苦手な要素ともっとも好きな要素が混在している評価が難しい作品なのでした。

今回一番興奮したのは……

もちろんデヴィッド・ボウイ!!
あれだけUKロックがかかるのだから、いつかは鳴るだろうとは思ったけれど、結構いい所で来ましたね。
まずは"Starman"。ボウイの映像が一瞬映りました。
それに合わせて宇宙飛行士みたいなのが飛び上がってたっ!!
ジギーというかアラジン・セインみたいな人いたしっ!!
稲妻メイクの巨大なお面が出て来たしっ!!
ジギーはリアルタイムでは知らないけれど、「当時はかなりのインパクトだったんだろうなぁ」と改めて思わされました。
ロンドンを代表するキャラクターなのでしょうね。ダニエル・ラドクリフが「ハリー・ポッター」であるように、当時のボウイは「ボウイ」じゃなくて「ジギー」だったんでしょうか？　ああ、タイムマシンにでも乗って、当時のロンドンに身を置いて、どんな感じだったか見てみたい～。
そして、アナウンサーは全くジギーには触れてくれなかった……

入場行進でもボウイ!!
「この日一番の歓声ですね」と言われていたけれど、イギリス選手団が入場するまさにその時に"Heroes"がかかりました!!
胸が熱くなりました。一時期「何かイベントっていうとすぐ"Heroes"だよね。ボウイには他にもいい曲たくさんあるのに。もう"Heroes"にはうんざり」
な～んて思った事もあるけれど、今朝の"Heroes"は誇らしく聴きました。いや、全く関係のない私が誇らしくなるのもおかしな話ですけど、"Heroes"ホントに名曲ですよね。
あ、当サイトに常に貼ってあるサイドバーのボウイの写真はアルバム"Heroes"のジャケットです。Amazonに繋がっているので興味のある方はぜひ（笑）。
"Starman"と"Heroes"同じ人が作ってるなんて、スゴイスゴイ

という感じで、なんだかんだいいつつ、結局は大興奮の開会式でした。