サイケデリック・ペイン
ミュージカルが好きです。
なのに、残念ながら日本製のミュージカルでまだ「これ」という作品に出会えてません。
好きなミュージカルは欧米産の物ばかりです。
ストレートプレイだと内容が気になるのですが、ミュージカルは音楽さえ私の好みであれば、他の部分は割とどうでもいいと思っています。
つまり、私にとってミュージカルで一番大事なのは作曲家という事になります。
が、基本的に邦楽にあまり興味がないので、私が気に入る日本製のミュージカルというのは難しいのかも知れない。
でもそれって、ちょっと寂しい。
「日本のアーティストの中では一番好き」という事もあるのですが、実は趣味がビックリする程私と似ているんです。
もう10年以上も前の話になりますが、雑紙の企画で布袋さんがお気に入りのアルバム100枚を選んで紹介するという物がありました。共感しまくりでした。
今迄こんなに私と音楽の趣味が似ている人と会った事がありません。
リアルの友人では範囲が狭いのでいなくて当然ですが、パソコン通信やインターネットのオンやオフで出会った多くの音楽ファンの中にもいませんでした。
そんな布袋さんが作るミュージカルであれば楽しめるかも知れないと考えました。
とはいえ、ロッカーがミュージカルなんて……やらないよね。
いや、布袋さんって案外そういう事キライじゃなさそうな気が、むしろ好きな気もするよ。
映画音楽やるんだから、ミュージカルやってもおかしくないのでは?
やってほしいなぁ……
等と、色々妄想していたのでした。
まさか実現するとは!!
「布袋さんのファンで、ミュージカルが好き」という人は少数派かも?
「布袋さんにはカッコいいロック・ナンバーをライブで演奏して欲しい」と思っている人が多そうですよね。ミュージカル・ナンバーを求めてる人ってあまりいないのでは?
となると、私は布袋さんの大ファンというわけではないのですが、ひょっとしたら、日本で一番布袋さんのミュージカルを待ち望んでいた人間かもしれない。
……なわけないか。すみません、町内で一番にしときます(笑)。
というわけで、布袋さん書き下ろしナンバーが楽しめる『サイケデリック・ペイン』見て来ました。
私の中ではミュージカルですが、「ロック・オペラ」だそうです。
ロック・ミュージカルではダメなんでしょうか? 違いがよくわかりません。
ここからネタバレあります。
開演時間の7~8分前に会場のサンシャイン劇場に到着したのですが、その時かかっていた曲がなんと"All The Young Dudes"、続いての曲が"Suffragette City"だったかな。更に"Ziggy Stardust"。ボウイ祭です。こんな事ならもっと早く会場入りすれば良かった~。
"Ziggy Stardust"は中途半端な所でぶちっと切れたので、「開演か」と思ったら、T・レックス の"Metal Guru"に切り替わり。その時は「あれ、まだか」と思ったんですが、ここから始まってると思っても良かったのかな。幕が上がっての1曲目は同じくT・レックスの"Telegram Sam"だったんで。
店で流れるBGMという設定でしたが、布袋さんのカバー♪ 優しく柔らかい感じの"Telegram Sam"でした。布袋さんって、ごついイメージがありますが、優しく歌うのも良い感じなんですよね~。
その店の名前は『Epitaph』で、思わず「これも布袋さんの趣味か」と苦笑してしまったのですが、今思えばストーリーとも関連があるんですね。失礼しました。
他にもニヤリとしてしまったシーンはあって、たとえば、綾野剛さん演じるギタリスト・カイトの部屋には電光の飾りがあったんですが、そこで光っていたのがAC/DCとKISSのロゴと、ストーンズのベロマークと、そしてそしてボウイ(アラジン・セイン時代の顔をマークっぽくした感じ)!!
あと、助手役の菅原永二さんが着ていた服って、ボウイのアレ(写真右)を意識してるっぽかったんですけどっ!!
という感じで、ヘンな所に反応して喜んでいた私でした。
内容は……なんか、ツッコミどころ色々ありました……
CGの天使は「うわっ、ちょっとこういうのは苦手」と思ったりもしました。
「俺のギターはハンマー」なんて言われた日には思わず失笑……
居心地悪かった事が度々……。
が、やっぱり、音楽が良かったです。
「サイケデリック・ペイン」というのは主人公が所属するバンド名なんですが、そのライブシーンが良かった♪
私は一回限りですが、これリピートしたら絶対楽しいと思う。
「お待ちかねの○○(曲のタイトル)!!」みたいな事を言うシーンがあります。
初見だと「はぁ、そうですか……」みたいなテンションになってしまうんですが、リピーターだったら「きゃー、待ってました!!」となると思います。
っていうか、実際、ラストにアンコールでやられて「きゃー、待ってました!!」ってなりました。
私がいた二階席は立っちゃダメらしいんで大人しく見てましたが、一階前方の皆さんは立ち上がって楽しそうに揺れてました(私の席からは一階後方の様子は見えませんでした)。
主役の福士誠治さん、歌上手かった~。
綾野剛さんの歌は特別上手いとは思わなかったけれど、雰囲気があってとても良かったし、「サイケデリック・ペイン」、いいバンドでした
ホントは別の曲が気に入ったんですが、WEBで見られるのはこれだけだった……
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