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2012.09.09

第59回 野村狂言座

RSSリーダーで、
「『のぼうの城』×「戦国無双 Chronicle 2nd」 戦国コラボレーション壁紙完成! 」
というタイトルを見つけて、「すわ、壁紙ダウンロード復活か!?」と喜び勇んで『のぼうの城』のサイトに飛んでみたら……石田三成だけなのですね。
コラボしなくて構わないから、ごくごく普通のでいいから、のぼう様の映ってる壁紙、復活させていただけないかな~。
三成だけじゃ寂しいし、今後増えそうな気はするのですが……。きっと増えますよね。増えますように。うん、増えるに違いない。増えなきゃ嘘だ。増やして下さい、お願いします。

Kyogenzaさて、そんなのぼう様もとい野村萬斎さんを見に、一昨日第59回野村狂言座へ行ってきました。
『藪原検校』は見ていない私、7月に萬斎さんの狂言を見たとはいえ、その時は烏帽子で隠れて頭は見えなかった為、「短髪萬斎さん」を生で見るのは初めてです。どんな感じになっているか興味津々でした。
初恋の人(?)が甲子園球児だった私ですが、実は萬斎さんの短髪は写真やテレビで見る限り、「あまり好きではないかも」と思ってました。
が、生で見たら……あれれ? カッコいい!! 黒紋付ととっても合ってました。
もっともテレビで観たのは髪型というよりも服装(ピンク)がアレだったのかも知れない……

野村狂言座なのに、なぜ黒紋付着てたかというと、解説があったのでした。
ホールではお馴染みの萬斎さんの解説ですが、能楽堂で聞けるのって、セレブしか行けない(嘘)萬斎インセルリアンタワー位じゃないでしょうか? 狂言座で聞ける日が来ようとは。萬斎さんの解説大好きなので、無茶苦茶嬉しかったです。今後も解説付くらしいので、私の中の狂言座の優先順位は跳ね上がりそうです。ただし、解説が付くのはレギュラー化しても、毎回萬斎さんというわけではないのかも。

まずは観劇時の注意がありました。
といっても、よくある「携帯の電源切って下さい」なんて事ではなく、熱中症対策です
エアコンが故障していたので、扇ぐなり、水分補給するなりして、気をつけるよう促されました。
普段は演じてる最中に扇がれると気が散るけれど、今日はOKとの事でした。でも「気が散る」とか言われると、扇げないんですけど。萬斎さんの前では平気なフリしてやるうっ!!
しかし、萬斎さんってば、口では「暑い」とかおっしゃりつつも、涼しい顔をしてるのでした。さすが。

意外だったのは、次回の野村狂言座の宣伝があった事。
今回空席がありました。で、「次回は埋まってほしい」みたいな事をおっしゃっていたのです。
萬斎さんの出る舞台で空席があるなんて、以前は考えられなかったのでは?

ちなみに私、萬斎さんのファンになる前は萬斎さんの事を
「普段は別の世界に暮らしているくせに、気が向いたり餌がなくなったりすると下界に降りてきて人々をたぶらかして去って行く計算高い狐みたい」と思ってました(ごめんなさい)。
まずは『陰陽師』に出て、まんまと大勢の客を能楽堂に引きずり込む事に成功。
そして、少しずつ客が減ってくると、またしても下界に降りて来て、『鞍馬天狗』に出て新たな客を引っ張り込む……みたいな。
最初は「狂言の宣伝の為に鞍馬天狗やってるのでは?」なーんて、穿った見方をしていた私が、しかも新選組のファンなのに、天狗のファンになるとは、狐につままれた気分なのですが、そんな感じで『のぼうの城』でも巧みに新たな客を取り込むのではないかと思います。で、本来なら昨年公開しているから今頃新規ファンが大勢誕生しており、空席なんて考えられないのですが、映画の公開延期のせいで空席を埋めるのが間に合わなかった、という感じかと。
丁度空席が出来そうなタイミングで手を打つ萬斎さんってスゴイと思ってしまうのですが、ただの偶然でしょうか。

では、演目毎の感想を。

秀句傘(しゅうくがらかさ)/石田幸雄・月崎晴夫・中村修一
洒落のわからない大名のお話。
が、私も洒落がわからないし(爆)。
単純なお話ですが、難しいお話でした

縄綯(なわない)/野村万作・竹山悠樹・深田博治
大蔵流で1度見てます。和泉流では2度目です。そのせいか、あるいは暑かったせいでしょうか、猛烈な眠気が……。「あたたかくて」眠くなる事はありますが、「あつくて」眠くなるってあるのかなぁ? とほほ。
ちなみに、初めて見た時、私ってば、

どうして、そんなに賭け好きの主人を慕えるのか? 思わず「義」を尊ぶ誰かさんを連想

なんて感想を書いてましたが、「義を尊ぶ誰かさん」って、『るろうに剣心』ですっかり有名になった(?)斎藤一の事です(笑)。

三人片輪(さんにんがたわ)/野村萬斎・岡聡史・深田博治・高野和憲
有徳人の善意を踏みにじるヒドイ3人組の話なのに……萬斎さんだと憎めない~(いつもの感想)。
「留守番を頼まれたのに酒盛りを始める」というありがちな話ですが、酒盛時の謡と舞が楽しかった 深田さんは「頭にふたつ♪ ぴょんぴょん(嘘)」と『兎』で和ませてくれましたが、萬斎さんは酔っぱらいの博奕打ちの筈なのに、なんかいきなりキリッとカッコ良いヤツ(源平合戦系)舞ってくれちゃってうっとり。

「有徳人」って漢字だけ見ると「徳の有る人」で、なんだかスゴイ立派な人の印象を受けてしまうのですが、貰った語句解説には「お金持ち」と書いてありました。なんか身も蓋もない……。ためしにウィキペディアで調べてみたら、「富裕層に属する人々が神仏からその貪欲さを責められる事を恐れ、あるいは功徳を得るために寺社への喜捨行為を積極的に行った」という説明も載っていて、なるほどと思いました。
岡さん扮する有徳人、素直でとてもイイ人っぽかったなぁ。

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コメント

YAGI節さん

生「短髪」萬斎さんの鑑賞は初めてだったんですね☆
確かに、WOWOWの萬斎さんのお姿(というより、スーツ?)は・・・私もあまり多くはコメントいたしません
でも、黒紋付の萬斎さんは無敵ですね!

エアコン故障についてはTwitterでも話題になっていましたね
演者皆さんはさぞや暑かったかと・・・
それでも涼しげな萬斎さん、想像つきます。

それにしても、のぼう公開後にチケット取りづらくなるのでは・・・と私、心配しております(>_<)

でも萬斎さんを好きな人が増えるのは嬉しいのですけどね(^_^;)悩ましい~

投稿: がま | 2012.09.09 23:33

何だか、面白いですね。(笑)
「普段は別世界に住んでいて、下界に降りてくる。」お話、
可笑しくて笑ってしまいました。
私も同じようなことを考えたことがあります。
何か、萬斎さんって神様みたいに思えてならないというか、
「いつも天上から皆を見ている」という絵本のお話のような
言葉が頭に浮かぶのです。
「のぼうの城」でも映画が公開されたら、萬斎さん大好きな方が
増えるんじゃないかな~と思います。
どんな殿様なのかがとても楽しみです。
映画も楽しみですが、萬斎さん、来年は舞台があるのでしょうか?
すでに私の中では、毎年恒例の様になっております。(笑)
NHKのドラマ、ご覧になりましたか?
私は僅かばかりですが、身体を拭いてもらっているシーンだけを
見ることができました。
あの、『紙と筆を持ってきてください。」と行った時の、決然とした表情が印象に残りました。

投稿: hiro | 2012.09.11 00:02

がまさん

>黒紋付の萬斎さんは無敵ですね!

ホントです。最強です!!

エアコン故障の話は、私も行く前に目にしてはいたのですが、「初日行った方お気の毒」と完全に他人事モードでした。
何の根拠もなく、もう直ってると思ってたんで、自分の呑気っぷりに呆れました
でも、何日も壊れたままだなんて……なんでそうなっちゃうか不思議。

チケット、今回は空席ありましたけど、今でも1日限りの能楽堂公演とかはすぐ売り切れちゃうんですよね。
なので、ホント、のぼう後が心配です~。

hiroさん
ぎゃ、私は「計算高い狐」とか言っちゃいましたが、hiroさんにとっては神様なのですね。失礼しました~。

舞台は『マクベス』の再演が来年ありますよ。

NHKのドラマは録画はしたのですが、ここ数日忙しくてまだ見れてません。
早く観たい~。

投稿: YAGI節 | 2012.09.11 01:28

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