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2013.03.02

柳家花緑さん講演会

「芸は人なり」という柳家花緑さんの講演会に行って来ました。
花緑さんの事、あまり詳しく知らないのですが、無料だったので。
こんなんで、すみません。

「調布文化会館たづくり」で行われたイベントです。
ここでは時々こういうありがたいイベントをやってくれます。
以前ここで行われた茂山千五郎さんの講演会に行った事はここにも書いた通り。
ん? そういえば茂山家の狂言は調布で時々やっているのに、私が野村萬斎さんのファンになって以降、萬斎さんは調布にいらした事ないなぁ。
近隣の府中・三鷹・武蔵野・立川などにはいらしているのに、なぜ調布はスルーなのか、不思議です。
東京では数多いとは思えない茂山家のテリトリーだから遠慮してるのかしらん?(違うと思う)
話が逸れました。

NHK-DVD「超時空二人会」花緑さんの講演会、無茶苦茶面白かったです!!
何でもない話を面白く語るのもお上手だし、驚くようなお話もあったし、泣けるお話もありました。
何でもない話は花緑さんが語るからこそ面白いわけで、ここに載せても面白さは全く伝わらないと思うので省略して、驚いた話を。って、私は驚いたけど、落語ファンの方にとっては常識なのかな。

なんと、咄家さんって同業者の落語を客席で聴いちゃイケナイんだそうです。
たとえば「勉強したいから」と先輩の落語を客席で聞くのも、縁を切られちゃう程のタブーなのだとか。
「キャリアがほぼ同じで、仲も良い同士が前もって許可を取って聴く」というのは稀にあるけれど、ことわりもなく客席で聴く事はありえないんだそうです。
同業者の噺を聞きたい場合は袖から聴くんだそうです。

泣けた話は、祖父である柳家小さんさんの思い出話。
いや、実際は泣かなかったんですけどね、泣きそうでした。
涙出る……と思った所でオチがあって、笑ってしまったのでした。
その緩急の付け方は素晴らしい。聴いてて気持ち良くなりました。

落語研究会 五代目柳家小さん大全 下 [DVD]前もって寄せられていた質問に答えるというコーナーもありました。
笑ってしまったのは「花緑さんも人間国宝を狙っているのですか?」という質問。
これ、萬斎さんも聞かれてそうな質問だなぁ(笑)。
花緑さんは「逆に聞きたいんですが、狙って取れるものなんですか?」とおっしゃってました。
今落語界での重鎮といえば、
落語協会会長である柳家小三治さんと
落語芸術協会会長である桂歌丸さんとの事で……
思わず、「は? そんな紛らわしい名前の協会が2つあるんですか?」と「???」となってしまった素人の私ですが、お二方どちらも人間国宝ではないそうで……
いかに落語で人間国宝になるのが大変なのかという事なのでしょうけど、言い換えれば「人間国宝だったお祖父様はどんだけスゴイ人だったか」って事になりますよね。
言葉の端々にお祖父様を尊敬している様がうかがえる花緑さんでした。
しかし、それを思うと、歌舞伎や狂言って人間国宝が多いですね~。

他にも面白いお話が色々聞けて、それだけでも満足なのに、なんと最後には落語もやってくれました。どんだけお得なイベントなんだ!!
披露してくれたのは『つる』。
最初は「げ、それ、知ってるよ。どうせなら聴いた事ない物聴きたかったな~」なんて思ったんですが、聴いてるうちに面白くなってきちゃって、楽しめました♪
以前聴いたのは歌丸さんの『つる』なんですが、一部異なってました。
なんでも花録さんの『つる』は小さんさんが「床屋に戻った方が面白いよね」みたいな事をおっしゃってアレンジした物なのだとか。

花緑さんって『にほんごであそぼ』に出てた事もあったんですね。知らなかった。
見たかったな~。
知らなかったといえば、小林十市さんと兄弟という事も知りませんでした、お恥ずかしい
「兄が日本を代表するバレエダンサーで……」みたいな事をおっしゃって、でも名前は出さなかったので「その筋では有名でも、多分私は知らないよ」なんて思いつつ帰宅して調べたら、小林十市さんで「うわっ、本当に日本を代表する人だったよ」と驚いたのでした。ひゃ~。

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