新春名作狂言の会 2014

私の１月といえば、浅草歌舞伎を見る事とサロン・ド(デュ)・ショコラに行く事が恒例となってました。今年はどちらもお休みしましたが、これは外せないっ、今年も新春名作狂言の会は行って来ました。先週の金曜日（1/31）のお話です。

例年はサロン・デュ・ショコラ（伊勢丹）に寄ってから新宿文化センターに行きますが、今年の寄り道先は新宿郵便局。
ここは記念切手が充実しているのです。
今回は特にイイ物が売ってました。
それは「日本の城シリーズ」。
近所の郵便局では売り切れてました。

　　

燦然と鶴ヶ城（若松城）が輝いているのが嬉しい。きゃーきゃー。
「萬斎鞍馬天狗」が活躍した彦根城も同じシートにあしらわれています。わーわー。
あとは、二条城・小田原城・岡山城。
どれも訪れた事のある思い入れのある城です。
一番好きなのは鶴ヶ城ですけどね
嬉しい買い物が出来て、すっかり良い気分で萬斎さんを見に行ったのでした。

◆トーク　野村萬斎×茂山正邦
去年同様、まずは正邦さんがお一人で登場。
茂山千作さんが亡くなった事に触れました。
あまりにも飄々と仰るので、笑いが起きてしまった(^_^;)。
更に茂さんは椎間板ヘルニア、千五郎さんはケガに見舞われてしまったのだとか。不幸の連鎖？　こう書くと暗い話なのに、笑い話に変えていてちょっと感動しました。
何でも笑い飛ばせたら良いですね～。

茂山家が演じる『宗論』の解説が終わると萬斎さんが登場。
恒例「同じ小舞を同時に舞って、和泉流と大蔵流の違いを見る」というお楽しみコーナーに続いたのでした。
今回は『柳の下』。
衆道がテーマだそうです。
萬斎さん曰く「ロリータホモセクシャル」。
なんとなく「ホモセクシャル＝衆道」だと思っていたので勉強(？)になりました。
年齢もポイントなのですね。
そういえば、惣三郎（『新選組血風録』『御法度』）も前髪（元服前）の少年だった。

「柳の下のお稚児さま」と謡われています。
「稚児」をウィキペディアで検索したら普通の「乳児・幼児」の意味の他に、二番目にずばり「男色の対象とされる若年の男性の意」と書かれてた～。
昨年観た狂言『老武者』には稚児を若者達が見に行くシーンがあって、「ん？」と思ったけれど、あれもなんだか衆道チックだったかも？
でも、萬斎さん、ロリータって女の子の事では……？
いや、意味は伝わったからいいんですけど(^_^;)。

同じ曲なのに、舞は和泉流と大蔵流で随分違ってました。
そして去年同様和泉流は立って、大蔵流は座ってスタートしたのでした。
でもトータルの動きは大蔵流の方が派手でした。

萬斎さんの黒紋付袴姿、久しぶりに見た気がします。
やっぱりステキだな～。そしてやっぱり動きがキレイだな～。

◆宗論（しゅうろん）／茂山七五三・茂山正邦・茂山茂
４年前に萬斎さんが浄土僧役をやっているのを前から２列目で観て、大好きになった曲。すごく楽しかったので、長時間の演目だとはまるで意識していなかったのですが、今回やたら「長い」とおっしゃっていて、「へぇ、そうなんだ」と認識した次第(^_^;)。
４年前の当ブログの感想を読み返してみたら「はんにゃ」のコントと比較していて時代を感じました。今じゃ「はんにゃ」のコントなんて観られないですよね～。
年末年始観まくったお笑い番組にも「はんにゃ」出てなかったよ。
バラエティでは観るけれど、コントはもうやらないのかな。
これ、そっくりそのまま現代語訳（というか金田さんっぽい言葉）に直して、「はんにゃ」の２人が演じても面白いと思う。

◆止動方角（しどうほうがく）／野村萬斎・石田幸雄・野村万作
午年に相応しく馬が出て来る曲。
萬斎さん曰く「歌舞伎のリアルな馬と違って残念な馬」との事でしたが、１人であれだけ馬っぽさを出せるのはスゴイと思います。
主人にささやかな(？)抵抗を試みる萬斎さん、キュートでした

あ、そうそう、いつかネタにしようと思いつつ、すっかり書きそびれてましたが、以前当ブログで話題にした『平家物語』の朗読DVD、近所の図書館に入ってました
ホント使える図書館だよ～。嬉し過ぎます。
動画の他にPDFファイルが入っていて、『平家物語』の原文や現代語訳が観られるようになってました。勉強を促す為の物ですね。
萬斎さんの他に万作さん、中村吉右衛門さん、下條アトムさんなど錚錚たるメンバーが参加していました。