斎藤一 新選組最強の剣客
映画『るろうに剣心』の大ヒットの影響で、斎藤一の人気も鰻登り……かどうかはわかりませんが、私の知らぬ間に(^_^;)、また斎藤さんの本が発売されてました。今年の7月に発売されたようですが、既に図書館にありました♪
文庫本なので、大きさ変えての再版かと思いきや、書き下ろしです
著者は相川司さん。
新刊なので、今年新聞で話題になったあの新資料についても書かれています、おお。
あの新資料とは……
春には「(斎藤さんの名前が載った)警視庁時代の名簿が発見された」という風に報じられました。
斎藤さんの名前が新聞に載った事は嬉しかったけれど、「明治時代の名簿が発見されるのが、そんなにスゴイ事なの? っていうか、今迄見つかってなかったの? ふーん」とクールに見守っていた私ですが、夏に「その名簿からは斎藤さんが、警視庁時代にもスパイ活動を行っていた事が読み取れる」みたいな解説が出て来ちゃって、「うわっ、そうなんですか! マジっすか!? その資料の凄さがわかってなくてすみませんでしたあーーーっ!!!!!」と急に前のめりになってしまった私でした。
が、相川さんは、名簿に記載されているのは同姓同名の別人ではないかと推測されていました。
そうか~。
藤田五郎さんが明治の名簿に「斎藤一」なんて、昔の名前で載るのはおかしいですよね。
言われてみれば、確かにそうなんだけど、新聞に書かれている事はついつい信じてしまうダメダメな私……。
歴史上の人物(?)の中では一番好きな人なのに、それでもおかしな事が書かれていて疑問を持たないとは、それ以外の事ではどれ程騙されて(?)いるか、考えただけでゾッとしてしまいます。
っていうか、相川さんの説を鵜呑みにしてしまうのも、ダメかもしれない(汗)。
興味ありまくりだった「谷口四郎兵衛日記」の引用が多かったのも嬉しかったです。
私の大好きな言葉「今落城せんとするを見て、志を捨て去るは誠義にあらず」という言葉の前後はしっかり載っています。「かかる事件になりては止むなし、依って吾輩後顧を思わず、隊名とともにここに死なん」という言葉には涙が出そうになります
欲を言えば……『谷口日記』に記載されている斎藤さんに関する部分全てを原文と現代語訳を付けて載せてくれていたら泣いて喜んだと思います(無理を承知で書いてみた)。
『天極記』の「この時、隊長山口は二十六歳。もっとも勇にして義気好みすべきの士なり」という記述にも痺れた
そして、斎藤さんが馬に乗っていた事や銃を持っていた話も新鮮に感じました。
これも考えてみれば不思議ではないのですが、そういう図を見た事がなく、想像した事もなかったな~。
甲陽鎮撫隊で近藤や土方が馬に乗ってる図はドラマなどでも観たけれど、斎藤さんが馬に乗ってるのは見た事ありませんでした。ま、「馬上の者七人」という記述のある資料から斎藤さんもそのうちの一人だっただろうと相川さんが推測しているだけなんですけど。
銃に関しては母成峠(会津)の戦闘で斎藤さんが発砲した記録があるそうです。意外と早いタイミングで使っていたんですね。
斎藤さんが馬に乗っていようが、銃を持っていようが、そんな事はどうでもいいとばかりに無視している本が殆どだったので、こういう記載が嬉しかったです
と、色々な刊行物も出ている事ですし、そろそろ斎藤一主役のドラマが出来ても良い頃じゃないかな~。でも、『一刀斎夢録』ではなくて、『新選組!』のスピンオフでお願いしたいです。
『新選組!』の放送が終わってから、早いものでもう十年経つようですが、十周年記念とかやって欲しい~。
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