Space Oddity
この曲に出会う迄、私にとってのボウイは「やや興味がある」という存在でしかありませんでした。当時流行っていた"BLUE JEAN"は結構気に入っていたのですが、70年代はもとより60年代の彼の事などはまるで知らなかったのです。それで他の曲も聴いてみたいと思い、レンタルショップに足を運びました。
初めて"SPACE ODDITY"を聴いた時、「いい曲だなぁ」と思ったんですが、歌詞を読んでまたびっくり。舞台が宇宙なんですから。洋楽ファンになってまだ日の浅かった私は、ポップ・ミュージシャン(と当時は彼の事をそう思っていた)が宇宙の歌を歌うという事にすっかり驚いてしまったのです。「宇宙から地球を思う」という視点も実に面白いと感じたし、「宇宙船の故障の為、地球に戻る事が出来なくなってしまった宇宙飛行士が、一人宇宙空間に取り残されてしまう」というのも、またなんと衝撃的なシチュエーションでしょう。
「この人、すごい」と思うと同時に、「こんな曲が売れる国というのもすごい」と感じました。当時、日本でそんな事をテーマにした歌謡曲がヒットするとは私には思えなかったので。そしてボウイへの興味が増しただけではなく、「ひょっとして、欧米にはこんな人が沢山いるんだろうか?」という具合に洋楽への関心も強くなりました。
なので"ASHES TO ASHES"を聴いた時のショックときたら半端ではありませんでした。
その宇宙飛行士(トム少佐)がジャンキーだったというではありませんかーっ!!!!!
トム少佐、妻思いの素敵な悲運の少佐でいいじゃん……
なんでわざわざジャンキーにしたかな……。
10年以上経ってから、そんなオチを付ける所がまた凄い。
一筋縄ではいかない、ボウイのボウイたる所以というべきか。
表面上に見えている事だけが全てではないんですよね。
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