ルパン三世 カリオストロの城
『ルパン三世 カリオストロの城』のテレビ放送を観ました。
「一番好きな映画」というわけではないけれど、「一番多く観ている映画」だと思います。
なんてったって、テレビで放送されてる回数が尋常ではないから。
今ウィキペディアで確認したら、なんと15回も放送されてました(驚)。
昨年放送したばかりだよ(笑)。
DVD(録画)を持っているのに、テレビで放送される事に気付くとなんか「ラッキー」と思ってしまう。つい観てしまうのです。
「昔大好きだったけど、今観たら絶対ガッカリするから見ない」という映画もありますが、これは何度観ても好きで、何度観ても飽きません。
宮崎駿監督作品の中では1、2位を争う程好き(争っているのは『ハウルの動く城』)。
どこが好きなのかなぁ。
まず舞台がいいですね。ヨーロッパ。
架空の国カリオストロ公国は、それはそれは美しい国です(やっている事は汚い)。
モデルは、リヒテンシュタイン説、イタリア説、フランス説などがあるようです。小国である点はリヒテンシュタイン、街並みはイタリア、お城はフランスという感じなのかな。この中ではリヒテンシュタインだけ行った事がないので、行ってみたい~。
そして、アクション!!
実写で出来ない事をやれるのがアニメの魅力だと思うのですが、この映画のアクション・シーンはまさにそれを思い知らせてくれます。この映画を見ると「アニメって素晴らしい」と心底思う。
たとえば水中シーン。
ルパン、泳ぎ上手すぎるよ!! あんな動き出来るスタントマンはいませんよね。
そして、落下シーン。
ワイヤーケーブルの使い方上手すぎるよ!! あんな動き出来るスタントもいません。
落下するクラリスを見て慌てて飛び込んで追いついてしまうという荒技は、もはや重力を無視している。
「身体には傷を付けずに、着ている服だけを斬る」という、石川五ェ門並の技術を持つ名人もいないだろうなぁ。
スパゲッティをあんな風に巻き取る人もいない!(笑)
人間の動きのみならず、車の動きもすごい。カーアクション最高です。スピード感といい、走法といい、バトルといい、面白すぎる。
これらがあまりにも非現実的だと白けてしまうのですが、匙加減が絶妙なんですよね。引きこまれます。爽快になれます。
名言がある所もいいですね。
「泥棒はまだできないけど、きっと覚えます」
「ルパンを追っててとんでもない物を見つけてしまった。どうしよう(棒読み)」
「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」
など。
あ、銭形警部の発言が2つも。
その銭形とルパンが、休戦するところも好き。
銭形から近藤勇を連想してしまう新選組ファンな私ですが、まるで近藤と鞍馬天狗のようではないですか!……そんな想像してるのは、私だけか。すみません。
えっと、ライバルが魅力的だと作品全体が面白くなるという事です。
が、「さすが昭和一桁生まれ」と言われていた銭形は、2016年の現在ではもうとっくに定年ですね。しゅん……
銭形以外のキャラクターも素晴らしい。
もちろん、ルパンがイイ!!
あのルパンはあくまで宮崎アニメの登場人物であり、もはやルパンではないらしいですけど、私にとっては別人で構いません。このルパンが好き。この「ルパンと呼ばれてるおじさま」が好き。
五ェ門も好きなんですが、出番が少ないのが残念。
女性陣2人が対照的なのも面白い。クラリスと峰不二子、どちらも魅力的ですね。「なれるとしたらどちらになりたいか」、見る度に考えてる気がします。
子供の頃は、圧倒的にクラリスになりたかったです。
でも、年を取るにつれ、「不二子ちゃんもいいなぁ」と。
ルックスは完璧な上に仕事が出来て、意外と優しいところもあります。
ただ、ルパンの不二子ちゃんへの接し方がクラリスと違いすぎるんですよね。
不二子ちゃんの扱いはぞんざい。クラリスの事は、まるで傷付けちゃいけない宝石みたいに注意深く、大事に大事に扱う。あんな特別な扱いをしてもらえるのはクラリスだけなんでしょうね。まぁ、不二子ちゃんとは気心も知れてるし、一目置いてるというのもわかるんだけど、「クラリスの宝扱い、いいなー」と憧れてしまう(^_^;)。
もっとも、所詮短い間だから宝扱いしてもらえるわけで、クラリスが本当に泥棒になってルパンについていったら、そのうち「仲間扱い」になっちゃいますよね。いや、仲間はとても大事ですが……なんていうのかなー、日常なんですよね。あそこで別れるからいつまでも輝き続けるというか、非日常、夢であり続けるというのはありますよね。「クラリスは夢、不二子ちゃんは現実」みたいな感じ?
いや、映画を見ている者にとっては不二子ちゃんも夢ですけど(笑)。
という感じで、「ちょっと見ちゃおう」が結局最後まで見てしまった『カリオストロの城』でした。
来週もルパン作品放送するそうですが、そちらは全く気にならない私は、やっぱりルパン・ファンではなくて、「宮崎作品ファン」という事になるのでしょうか。
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