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2016.11.27

追いかけたいの!(道成寺)

某古いドラマからタイトル取りましたが、すみません、今日は能のお話です。

旧歌舞伎座が壊される時、「歌舞伎座さよなら公演記念企画」として「好きな歌舞伎20選の投票がありました。
1位は『勧進帳』、2位が『義経千本桜』。そして3位が『京鹿子娘道成寺』でした。

『京鹿子娘道成寺』の元は能の『道成寺』です。

能楽師の皆さんにとっても、『道成寺』はとても大事な曲らしく、これが出来てはじめて一人前なのだとか。いわゆる「披(ひら)き」と呼ばれる物。狂言でいえば『花子』みたいな物でしょうか(あれも歌舞伎になってますね)。

そんな重要な曲『道成寺』を鑑賞したいと思っていたら、丁度良いイベントがありました。「満次郎の会 第八回東京公演です。『無明怨炎 弐』と名付けられていました。既に大阪でやっている為、今回は「弐」だそうです。

Do1メインは辰巳満次郎さんがシテの能『道成寺』。野村萬斎さんご出演です(きゃーきゃー)。
その他に満次郎さんの解説あり、道成寺の院主さんの絵解きあり、『京鹿子娘道成寺』の長唄あり……という盛りだくさんな内容です。

こんな凝ったプログラム構成は珍しいと思います。
「プロデューサーさん、偉い!」と思いましたが、満次郎さんご自身のような気がする。

「満次郎の会」は3年前にも行きました。
その際はお土産の紅白大福を配っていてビックリしたっけ(しかもとってもかわいらしい包装)。当時の事はここに書いてます。
今回はなんと満次郎さんが入口で入場者のお出迎えをしていて、またビックリ。前回も書きましたが、「お・も・て・な・し」を感じさせて下さる方です。

問題は私の眠気。
本当に申し訳ないのですが、私はまだまだ能楽の楽しみ方がちゃんとわかっておらず、大抵眠くなってしまいます(泣)。
先日は『恋する能楽』という本を読んだし、能の講座に行った事もあるし、少しは努力しているんだけどなぁ。
今回は16:30開演なのに、終演が20:00頃というので、その長さにちょーっと怯みました。しかも前夜たっぷり寝たのに、開演前から異様に眠い。
どうなる事かハラハラしてましたが、冒頭の満次郎さんの解説は面白く、ちょっと目が冴えました。どうやら客が眠気を感じる事は把握されているようで、それをネタにしている部分もありました(苦笑)。だからこそ、趣向を凝らしたプログラムを用意して下さるのかな。ありがたや。

続いての絵解き(『道成寺縁起絵巻』を観ながら解説を聴く)がまた楽しい!!
本来だったら道成寺でしか聴けないお話なのに、満次郎さんが口説いて院主さんを連れて来て下さったそうで。
「絵とお話」というスタイルは紙芝居を彷彿とさせますが、「紙芝居より絵巻の方が便利」みたいな事をおっしゃってました。設置する台があって、その上で時々くるっと回すだけでよいので確かに便利。「素晴らしい!」とちょっと感動しました。

美貌の青年・安珍が、熊野参詣に行く途中で清姫と出会う。
一目惚れした清姫は、女だてらに夜這いをかけて迫るも、「帰りにまたきっと寄るから、今は勘弁」みたいになだめ(?)られる。
が、安珍は約束を破って帰りに寄らず、逃げる。
清姫、怒り狂って追いかける。

というお話。

Do2 Do3

「出来ない事を約束するな!」

って感じで、確かに頭に来ます。
もっとも、迫って断られた時点で、私はもうイヤですけどねー。
って、そもそも私は迫りませんけど。迫った事ないですけど。
清姫は、追っちゃうんですねー。

「こんなに追いかけられた事のある男性いますか? 大阪ではお一人いらしたんですが」なんて言って笑わせる院主さん。
「こんなに追いかけたい程魅力的な男性はそうそういない」との女性の声もあるそうです。また、「一回しか会ってないから魅力的に見えるけれど、何度も会ったら粗が見える筈」という声もあったそうでウケました。
古典には時々、「一度しか会ってないのに思い詰める」という話がありますよね。会わない方が思いが募るのかなぁ??? 妄想で勝手に理想化しちゃうんでしょうね。
って、私は一目惚れした事もありませんが。
された事は、ある……かも(笑)。

そして、いよいよメインイベントの能です。
普通に笛や太鼓や地謡の皆さんが入られた後、おもむろに鐘の入場です!!
「道成寺」といえば鐘。もう大事な役者さんのような扱いです。
歌舞伎では最初から設置されてますが、能は鐘の入場&設置を客に見せるんですねー。
鐘は4人で運んでましたが、その中に深田博治さんと中村修一さんがいるではないですかっ。他のお二方も名前は忘れてしまったのですが(ごめんなさい)、萬斎さんの狂言でよくお見かけする皆さんでした。鐘を運んで設置(&片づけ)するのは狂言師のお仕事なんですね。深田さんと中村さんは狂言では大事な役をやっているのに、「こういう事もやるのかぁ」とちょっとビックリ。パンフレットにはお二方の名前は載っていませんでした。
普通の(能以外の)舞台では、大道具の設置なんて急いで要領よくやるものですけど、お鐘様(?)の設置はまるで違います。演し物の一部です。ゆっくりと丁寧に、もったいつけて(?)やってました。中村さんの美しい動きにはちょっと見とれてしまった。こういうのも能の醍醐味かもしれません。

ちなみに、歌舞伎版『京鹿子娘道成寺』は8年前、所化役の片岡愛之助さん目当てで見に行きました。能でこれにあたるのが、ちょーっと違うけど能力役の野村萬斎さん。そして、今回院主さんに楽しませて頂いた私は、道成寺で働く人に引かれるらしいです(違)。

うーん、能そのものの事は書けないなぁ。
私にはやっぱり難しかったです……(恥)。

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