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2016.11.17

ハレルヤ

レナード・コーエンが亡くなりました……

9月にバスティアン・ベイカーという人のライブで"Hallelujah"のカバーを聴きました。
「いい曲だなぁ」と聞き惚れたばかりです。
バスティアン・ベイカーは、「レナード・コーエンが大好き」みたいな事を言っていたっけ……ヒアリングに自信ありませんが(爆)。
その日の事はここに書いてあります。

レナード・コーエン、多くのミュージシャンに愛されている、ミュージシャンズ・ミュージシャンといった存在でしょうか。ミーハーな私には、ちょーっと縁遠い存在でしたが。

連想してしまうのは、ボン・ジョヴィのドキュメンタリー映画『WHEN WE WERE BEAUTIFUL』。以前ここで「こういうの観ちゃうと、音楽を単純に楽しめなくなっちゃうよなぁ」と書いたアレです。

私は明るく元気なボン・ジョヴィが好きです。
私はずっとジョン・ボン・ジョヴィを自分とは真逆の人間だと思ってました。
自分にないポジティブさや明るさ、眩しさを持っていて、悩みなんて無さそうなジョンに憧れていました。
が、当然ですが、悩みのない人間なんていません。ジョンも当然悩んだりしているわけで、時が経つにつれ、そういう事もわかってはきていたんですが、見ないようにしていました(^_^;)。が、無理矢理見せられてしまったのが、『WHEN WE WERE BEAUTIFUL』でした。
いや、私はCD『ザ・サークル』のおまけに付いてたDVDを見たので……見たくなければ見なければいいわけで、「無理矢理」っていうのは嘘ですが、特典DVDなんて、どうしたって見ちゃいますよね。見終わってから「見たくなかったー、見るんじゃなかったー」と思ったけれど……いやいや、やっぱり見るしかなかったのです(苦笑)。

このDVD、意味不明の所がありました。
印象的だったのは、インタビューの

「ボブ・ディランのサインが入ったギターを誕生プレゼントにリッチーがくれた、レナード・コーエンのお気に入りの"Hallelujah"は俺のやつだ。すごいね。この連中が気に入ってくれれば満足だ」
という部分。 なんか旬な人の名前が並んでますが(^^;)、 ちゃんとした日本語になってないような。 これは「ボブ・ディランやレナード・コーエンのような人に認められたい」という意味???

こんな会話もありました。
インタビュアーとジョンのやりとりです。

「昨夜あなたが"Hallelujah"を歌った時5万人が沈黙した」
「静かだったね」
「それはまるで……」
「聴いていたんだよ」
「そう聴いていた」
その後、ジョンが自分が気に入っている自作のバラード("Open All Night")をライブで披露したら全く盛り上がらなかった、という話をしています。 ライブの中で一度盛り下がってしまうと、再び盛り上げるのは大変なのだとか。
「でも、昨晩は"Hallelujah"で観客の心を掴みなおしたじゃないか」
「確かに。自分の歌ではなかったけどね」
この後、「"Hallelujah"はどういう歌なんだろう?」という疑問が私の中に芽生えたのでした。

「"Hallelujah"は皆を聴き入らせるような名曲だ」とか「自分の書いた曲では出来ない事が"Hallelujah"なら出来る」という「"Hallelujah"賛辞」的な解釈も出来るのですが、一方で
「本当にボン・ジョヴィ・ファンが"Hallelujah"に聴き入っていたのか?」という疑問もありまして……。「ひょっとして、ジョンの自作のバラードの時の反応と同じだったのではないか……?」なんて思っちゃったんですー。

少なくとも、日本でのボン・ジョヴィ・ライブだったら、ジョンの作ったバラードの方がウケるに決まってます(このインタビューは海外です)。
「それはまるで……」というインタビュアーの言葉を遮るように「聴いていたんだよ」という言葉を入れた所に、ジョンの葛藤を見たような気がしたのは穿ち過ぎでしょうか?
インタビュアーも「"Hallelujah"の時、お客さん、盛り下がってましたねー」なんて言える筈ないし、思わず「観客の心を掴みなおした」なんて、調子の良い事言っちゃっただけで、本心は……?
って、こんな事を考える私はひねくれてるかな(^^;;;;)。

「自分のファンはバラードを求めていないのではないか、いや、いい曲だったらバラードでも喜んでくれるに違いない(希望的観測)」と迷ってるように見えました。
「自分の歌ではなかったけどね」と言ったすぐ後に「自分の歌でもできるが―」なんて言っちゃってる所からも、迷いが感じられました。

"Hallelujah"だからウケたのか、"Hallelujah"のような名曲でもボン・ジョヴィ・ファンにはウケないのか、そこをどう捉えるかによって、全く違う会話に聞こえちゃいます。

バラードといっても、"Wanted Dead Or Alive"など超人気曲はあるので、ジョンが気にしているのは"Hallelujah"的な「なんか地味目だけど玄人ウケする大人のバラード」という事なのでしょうね。
あんな商業的な成功を収めたのに、ミュージシャンズ・ミュージシャンにもなりたいとしたら、欲張りすぎな気もしますが。

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コメント

こんにちは。
レナード・コーエンのHallelujahは
ジェフ・バックリィもカバーしてましたね。
https://youtu.be/y8AWFf7EAc4

ジェフ・バックリィはThe Smithsの"I know it's over"のカバーも絶品でした。
30歳という若さで急逝されたのは本当に惜しいです。

レオン・ラッセルも亡くなったようですね。
http://wired.jp/2016/11/15/rip-leon-russel/

投稿: cake | 2016.11.18 20:26

YAGI節さん

お久しぶりです。BURRN!12月号のジョンのインタビューを読んだら、やっぱりかなり暗い時期があったみたいですね。リッチーのことやレコード会社との軋轢も関係していたのでしょうが、やはり、ファンに受ける曲が書けなかったのが最大の苦しみだったのではないかと思ってしまいました。

それにしても、そのDVDのセリフは意味不明ですね。字幕がちゃんと訳せてないんじゃないですか?

「Hallelujah」は、上の方も書いていらっしゃいますが、ジェフ・バックリーのヴァージョンがBon Jovi世代には印象が強いんだと思います。静まり返ったのはバックリーの悲劇的な死を思い出し、改めて曲の素晴らしさを噛みしめ、ひょっとしたら「バックリーと比べるとジョン、下手だなあ」なんて思っていたのかもしれません(^^;)。

投稿: shoh | 2016.11.18 23:35

cakeさん
そうなんですよね~、ジェフ・バックリィのヴァージョンの方が
評価が高くて、ちょっぴり妬いてる(?)私です(笑)。

レオン・ラッセルは、恥ずかしながら"A SONG FOR YOU"しか知りません(>_<)。
大昔のCMで聴いたと思います。
商品名はまるで憶えていないのに、曲の印象は無茶苦茶強いです。
特に好きなアーティストでもないのに、こんなに印象に残っているCMソングって
珍しいかも。

shohさん
わーい、お久しぶりです

あのDVD、他にも変な訳だらけです。
shohさんに訳し直してほしい位。

>ファンに受ける曲が書けなかった

うーん……
あのDVDが出た頃(『The Circle』発売時)までは、好きな曲そこそこあったんですが、『What About Now』以降は、極端に減ってます。
自分の情熱が足りなくなったのか、作品のクオリティが下がっているのか……?

>「バックリーと比べるとジョン、下手だなあ」なんて思っていたのかも

うわっ、shohさんらしい鋭い指摘。
その線は想像も出来ませんでした。
んー、そんな可能性もあるかぁ(^^;;;;;;;;)。

投稿: YAGI節 | 2016.11.20 22:08

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