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2018.02.25

平昌五輪旅行記・2

KTXには改札口というのはなかったんですが、入口で持ち物検査がありました。普段は空港から江陵までの直通電車なんて走っていないらしいので、オリンピック期間だけの特別措置なのでしょう。
乗車時に女性の車掌さんにチケットを見せると、韓国語で何か言われました。大きな身ぶりで前の方を指差すので、きっと「あなたの席はずーーーっと向こうよ」的な事を言ったのだと解釈。1号車だったんで。
車掌さんにチケットを見せたのって、これが最初で最後でした。「持ち物検査受けてまでキセルをする人はいないだろう」という判断なのか、他に何かチェック出来るしくみがあるのか……謎です。

1号車はガラガラ。乗客は1人しかいませんでした。私の席はそのたった1人の乗客の隣です。しかも私の席が奥(窓側)なんです。一瞬躊躇。
外国の人って、決められた席ではなく、あいてる所に座ると聞いた事もあります。で、「人が来たらどく」みたいな。
「この人の前を遮って隣に座るのはいかがなものか」と迷いました。「こんなに空いてるのに、わざわざここに座るか。日本人って変な所で几帳面だな」なんて思われたらどうしよう。
様子を伺う私。韓国の人だろうか? でも日本人な気もする。

K01思い切って「日本の方ですか?」と聞いちゃいました。
その人は、韓国に住んでた事もあるけれど今回は日本から来たんだそうです。その答だけでは日本人なのか、韓国人なのかわからなかったけれど、「こちらって、空いてる席に座ったりするものなんですか?」と聞いてみたら、「私もKTXは初めてなので、よくわかりません」と言われました。
「や、空いてるから、別の席に座ろうかとも思ったんですけど、日本で調べた時は満席だったから、きっと途中で混んできたりしますよね~」
などと言い訳をしながら、結局指定の席に座った私でした。そして、やっぱり途中からたくさん乗り込んできて、座れない人もいました。あれが「立ち席」なんですね(「席」じゃないけど)。

そんな感じで探り探りだったんですが、その方(以下Aさんと表記)もフィギュアを観に行くとの事で話が弾み、結局ずーっと喋り続けちゃいました。
私も相当古いフィギュア・ファンだと自覚していたんですが、Aさんはロビン・カズンズ(レークプラシッド五輪金メダリスト)を見ていたとの事で「負けたー」と思いました(^_^;)。というわけで、古い話から新しい話まで、ディープなフィギュア話が出来て楽しかったです。ソチ五輪にも行かれたそうで、その際の印象的な日本人ファンの話(羽生選手が金メダルを取った時の事)は、先日の同国選手の争いという記事に書いたので興味のある方はそちらもどうぞ。

K02 K03
写真:平昌駅を車窓から。

さて、江陵駅に着いてからも、韓国語が堪能なAさんがいらしたんで、心強い事この上ありません(笑)。
「こっちのバス停の方が駅からは近いんですけど本数が少ないらしいから、300メートル歩くけどあちらのバス停の方がいいみたいです」などと、私では絶対に得る事の出来ない情報を教えてくれて本当に助かりました。
バスはオリンピックパークの前で停まるんですが、アイスホッケー会場などフィギュア以外の会場もあるオリンピックパークは広くて、降りてからも結構歩きました。
オリンピックパークの近くに教会があって、そこの信者らしき人がお菓子やオリンピックのガイドブックを配ってました。ありがたくいただいたけれど、韓国といえば……もしや、ひょっとして統一教会???←わかってません

C1 C2

オリンピックのチケットを持っていれば、駅からオリンピック競技場までのバスはなんと無料との事でした。素晴らしい!! 韓国太っ腹! そして、スムーズな運航の為か、はたまた面倒なだけなのか、バスの運転手さんにチケットを見せるように求められた事は一度もなかったのでした。

H03_2 H04

アイスアリーナに着くと、Aさんとは席が全く離れている事がわかり、すぐにお別れする事に。再び一人になった……と思った直後に私を呼ぶ声が聞こえました。売店に並んでいた友人でした。先に日本を発ったきり、連絡が途絶えていた友人です。「野良WIFIを使いたくないと言ってたから連絡も来ないんだろう」と思いつつも心配だったので、会えて本当にほっとしました。っていうか、席で会う筈が、こんな所で会えるとは。
彼女がチョコレートドリンクを買った事は着席してから知りました。「明日、私も買おう」と決意した私でした(笑)。ちなみに野良WIFI使いたくなかったけど、どうしてもLINEやメールが使いたくなって、「もう野良でもいいや」とWIFI使おうと決意したのに、使えなかったんだそうです。なんか、北朝鮮のサイバーテロで、オリンピック会場で一時的にWIFI使えなくなったという噂も見聞きしましたが、そういう事ではなく、単に使い方がよくわからなかったらしい。

無事、席に辿り着けた……と思ったのですが、安心したせいか、空気が変わったせいか、咳が出てしまいました。私の横には結構大きな荷物を持った女性が2人座っていて、着席するのもちょっと大変だったのですが、またその前を通って離席するのは気が重い。しばらく大人しく座っていれば落ち着くかと思ったけれど、咳はひどくなるばかり。ただでさえ遅れたので、もう1人も見逃したくなかったけれど、絶対周囲の迷惑になっているので、泣く泣くシムビコート(喘息の薬)と紙コップを握りしめて離席した私です(涙)。そういえば、前日の夜家を出る時に吸入したきりだから結構な時間が経ってるんですね。
競技中だというのにトイレは長蛇の列。「トイレ使いたいわけじゃなくて、水道さえあればいいんだけどなー」とさまようも、単独の水道は見つけられず。「ああ、もう私はフィギュアを観る事もなく、この地で咳をしながら果てるのか……」と変な妄想をしていたら、空いてるトイレがあったので、そこの洗面所で吸入しました。嘘みたいに元気になりました。シムビコートおそるべし。海外でも安定の抜群の効き目です。本当にありがたい。

その後は楽しく観戦出来ました、やれやれ。競技の感想は以前記事にしたので省略します。

H01 H06

写真右の上に小さく映っているのはワイヤー付きのドローン? いくつも飛んでました。

競技は朝10:00からというとんでもない時間にスタートしたので、結構早い時間に終わりました。他の競技も見れちゃいそうです。
私はまだ見たことのない競技を見てみたくて女子エアリアルの決勝を、友人は葛西選手の出るラージヒルジャンプの予選を見たいという事でどちらにしようか迷っていました。ここは互いに単独行動をする程の強い意思があったわけではなく、「どうせだから、なんか見たいよねー」という軽いノリです。もっとも山の競技は寒そうなので、「この際スピードスケートでもいいんじゃない? 江陵で観られるし」と気弱な事を口にしてしまう私。が、友人はせっかく寒さ対策をしてきたので屋外の競技を観たいと言うのでした。まぁ、私も短距離だったらスピードスケート観たかったけど、その日やっていたのは長距離だったので、本心では屋外競技が良かったんで、同意しました。
エアリアルでもジャンプでも終わるのは深夜なので、先に一旦ホテルにチェックインしておく事にしました。荷物も置きたかったし。

H05江陵ではツインの部屋が取れませんでした。
「ツアーなのに、ダブルの部屋にさせられてしまった」という書き込みをネットで見た事もあるのでツイン部屋の供給は少なかったと思われます。粘って粘って、江陵駅から歩ける距離のベッドが2つある部屋を取れました。ダブルベッドとシングルベッドが置かれている謎の部屋です。オリンピック客を見込んで、急遽ベッドを追加したのかも?
あ、最初はダブルベッドとソファベッドという謎の部屋(Booking.comで取ったとてもきれいな部屋でしたが、ひょっとしたらラブホテルかも???)を取ったんですが、そのホテルの無料キャンセル期限ぎりぎりのタイミングで、より駅に近いホテルを見つけたので乗り換えました。部屋は広かったし、室内はビジネスホテル風でしたが、ちょーっとアヤシイ雰囲気の場所にあったので、アヤシイ用途に使われるホテルなんだろうか???

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コメント

江陵駅についてからも大変だろうなあと思っていたら、最高の道連れができてラッキーでしたね。車中での話はさぞかし濃く深いものだったろうと想像できます(^^)。

ホテルはオリンピックで人が押し寄せることを見越して、最初からエクストラベッドが入れてあるんじゃないですか? 客からのリクエストを受けて出し入れするのは面倒だから。中国からのお客さんは夫婦+子供ひとりというケースが多いのかも。

投稿: shoh | 2018.02.25 21:50

shohさん
ありがとうございます。
そうなんです、「江陵からの案内がわかりにくい」なんていう記事もネットで見たし、「歩こうかな」なんて思ったりもしてましたが、ラッキーでした。

>中国からのお客さんは夫婦+子供ひとりというケースが多いのかも。

あっ、なるほど、一人っ子政策ですか。
といっても、江陵を訪れるのは圧倒的に日本人が多かったんですけどね~。

投稿: YAGI節 | 2018.02.26 23:45

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