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2022.03.29

Time may change me.

度々お世話になっていたココログ(ニフティ・ブログ)の「お題の記事でポイントGET」ですが、「今回で定期的なお題を出すのは最後となります」との告知がありました。残念。
最終回(?)には参加しようと思いました。
複数のお題が出ていましたが、「『時間』について」というテーマを選ぶ事にしました。

「時間」という言葉から、私が真っ先に連想するのは『モモと時間どろぼう』。
ですが、これについて書き始めたらとんでもなく長くなりそうなので割愛して……

次に連想したのが、デヴィッド・ボウイの"Changes"。

Time may change me. But I can't trace time.

という歌詞が印象的なのです。

ボウイの代表作『ジギー・スターダスト』が生まれる前の曲。まだ駆け出しの頃の作品で、ボウイにしては珍しく、ちょっと弱気な感じで始まります。
こんな歌詞です。

my time was running wild, a million dead-end streets
Every time I thought I'd got it made. It seemed the taste was not so sweet.

「山ほどの行きどまりの道にぶち当たって、あっという間に時間が過ぎてしまった、
うまく行くと思っていたけれど、あんまり甘くないらしい」
みたいな感じ?

そして最後に

Time may change me. But I can't trace time.

と歌われます。

グーグル先生は「trace」を「痕跡」と訳すくらいだし、まずは名詞の意味を連想しちゃった英語苦手な私は、
"I can't trace time"を「痕跡」「時」「否定」みたいな感じで、「時に跡を残せない」と解釈しました。
つまり、「時は僕を変えるけれど、僕は時(という道)に足跡を残せない」とか「爪跡を残せない」的な意味だと思ってしまいました。「ロック界に大きな足跡を残すあのボウイが、初期にはそんな気弱な事を思っていたとは!」と衝撃を受けると同時に「行きどまりの道にぶち当たって挫折を繰り返したとしても、成功できるんだ!」という希望を感じられる歌だと感じたのでした(誤訳)。

後に動詞の「trace」は、「跡を追う」とか、「たどる」「遡る」などという意味だと知り、「時に足跡を残せない」じゃなくて、「時を遡れない」という意味だと知らされました。
でも「時を遡れない」なんて、当たり前すぎる。タイムマシンでもない限り、誰も時なんて遡れないし、ボウイに限った事ではないじゃん。つまんない。

なのに、「I can't trace time.」と文章で入力してみたら、グーグル先生もしれっと「時間をたどることができません」と訳してきて、がっかりしました。誤訳の「時に足跡を残せない」の方がパーソナルな感じがして良かったのに……。
まぁ、いずれにせよ、「時」と対峙して圧倒されている感じの歌なのかな。「時」は人間の手でコントロールできるものではなく、むしろ支配されるもの……?

いや、ちょっと待って。

「やり直せるとしたら、いつに戻りたい?」
という質問を色々なところで、みかけます。
私は特に戻りたいとは思いません。
なぜなら、戻れたとしても同じ事を繰り返しそうだから。
「あの時、私、ダメだったなぁ」と思う事は色々ありますが、戻ったからといってうまくやれる気がしないのです。「現在の自分」で体だけ若返って過去に戻るなら、手の打ちようもありますが、時を戻すだけでは何も変わらない。自分が変わってなければ、時間だけ自由に出来ても意味がないと思うのです。
時が経って変わる事はあるかもしれないけれど、時が経てば必ず変わるというものではない。つまり「時間(時)」よりも「変化(変わる事)」が重要だと思うのです。

「『時を遡れない』なんて、当たり前すぎる。ボウイに限った事ではないじゃん……」
なんて書きましたが、あの歌のタイトルは最初にも書いた通り"Changes"でした!
ボウイは「時を遡ることはできないけれど、変わることはできる」と言いたかったのかも。
自分が変わりさえすれば、時を遡る以上の事が出来ちゃうのかも。
「時を遡って人生やり直せたとしても、同じ事を繰り返してしまいそうな私」だからこそ、「時を遡らなくても、何通りもの人生を歩んでいるようなボウイ」に惹きつけられるのかもしれない。
時を遡らなくても時間が限られていたとしても、自分が変わりさえすればやれる事は色々ありそうな気がします。何かをするのに「遅すぎる」という事は、私が考えていた以上に少ないのかも。

「変わる事」は簡単ではないけれど、時を遡るよりはずっと現実的な事。そして、「時」は「変わる事」を助けてくれる事もあります。

Time may change me. But I can't trace time.

という歌詞を、
「時は僕を変えるだろう。なのに、僕は時を遡ることはできない」と訳すとネガティブだけれど、
「時は僕を変えてくれるかもしれない。時を遡ることはできないけどさ」と訳すとちょっとポジティブ。

歌詞全体を読むと決意表明の歌のようにも思えるので、「時は僕を変えてくれるかもしれないけれど、時を支配できるわけではないから、時に任せているだけではなく自分が変わる方がいい」と言っているような気もしています。

ちなみにボウイはズバリ「Time」というタイトルの歌も作っているのですが、こちらの歌詞はさっぱり意味不明で理解できないのが残念です。
得体が知れず、つかみどころのないのがまさに「Time」っぽいといえなくもない?(こじつけ)

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