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2006.08.15

新選組多摩党の虚実

新選組好きの多摩地区在住者としては気になるタイトルだったので、『新選組多摩党の虚実―土方歳三・日野宿・佐藤彦五郎』という本を読んでみました。
いや〜、今迄読んだ新選組本の中でも、読むのに苦労する部類に入る本でした。私にはマニアック過ぎた……。

新選組多摩党の虚実近藤や沖田が日野に出稽古に来ていた事は多くの新選組ファンが御存知だと思いますが、それは土方のいとこであり義兄でもある佐藤彦五郎が天然理心流に入門したからであり、出稽古用の道場を設けたからです。彦五郎が剣術を習おうと考えたのは、「祖母を斬られて治安維持の必要性を痛感したから」という所までも、ある程度有名な話。しかし、その祖母殺害事件の実態についてはよく知らないという方がほとんどではないでしょうか? そういう私も単純に、「佐藤家は不幸な事件の被害者」と思っていました。しかし、実は恨みを買うような事があった可能性が高いそうです。
えーっ、それじゃあ、治安維持じゃなくて、自己防衛!?
この本にはその辺りの経緯が記してありました。

驚くような事が色々書かれていて、最初は「えぇっ!?」と引き込まれたのですが……途中でお腹一杯になってしまいました(^^;)。表面的には新選組と関係無い事(全く関係ない訳じゃないのかもしれないけど……)が多くて、興味を持ち続けるのが難しかったです。話自体はつまらない物ではないのですが、『新選組多摩党の虚実』というよりも『日野宿の虚実』というタイトルの方が相応しいような感じなのです。
ボリュームある割には土方の話がほとんど出てこないので、タイトルにつられて読んだ土方ファンはがっかりしちゃうのでは?

ただ、日野宿本陣を見学した(過去記事はここ)自分にとっては興味深い部分もかなりありました。
日野宿本陣を案内して下さった方が、奥歯に物が挟まったような言い方をされる部分があって「あれ?」と思ったのですが、その理由がちょっとだけわかったような……。
……迂闊に「本陣」という言葉を使ってはいけないのかな?(汗)

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