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2006.08.17

ダンス・オブ・ヴァンパイア

友人に誘われて、ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』を見てきました。
ホラー映画は苦手であまり見ないのですが(『ハンガー』はボウイが出たので見ましたが、途中気持ち悪くなりました)、舞台なら映画程はリアリティが無いので「ヴァンパイアが出て来ても大丈夫かな」と思いました。

vam今回は、山口祐一郎さんと市村正親さんの共演(どちらも『オペラ座の怪人』のファントム役経験者ですね♪)というのに魅かれ、詳しい事は全く知らずに行ったのですが……驚く事だらけでした。

まず、劇場にビックリ。
ロビーのあちこちにコウモリが飛んでました〜。
おもちゃですけど、楽しい♪

そして音楽にビックリ。
途中、大音量ギターが聞けました。
「うわ、これはかなりヘヴィなロックかも」と思ったら、歌が入った途端に「懐かしのポップス」っぽくなりましたが(^^;)。

耳を疑ったのが、"Tonight is What it Means to be Young"が歌われた事。
洋楽ファンなら、このタイトルで「へ〜、あの曲がミュージカルに?」と反応されるでしょう。邦題『今夜は青春』。
一般的には『今夜はエンジェル』と言った方がわかりやすいかも知れません。椎名恵さんがカバーして、ドラマ『ヤヌスの鏡』の主題歌になりました……って、これを知っている事で年がバレる(汗)。
このミュージカルの音楽を担当しているのがジム・スタイマンで(ウィーン・ミュージカルなのに?)、彼の既存の曲があちこちに使われていたのです。
当然『今夜はエンジェル』とは異なる歌詞で歌われていたのですが、どうも私の頭の中には「誰でも天使のように〜」なんていう歌詞が浮かんで、集中出来なくなってしまいました。「麻倉未稀さんだっけ? いや、それは『ヒーロー』か」とか。大映ドラマを次々と連想したりして。気が散って仕方ありませんでした(爆)。

yamaguchi山口さんは、やっぱり美声でした。(ロビーにはこんな飾りが→)
「無茶苦茶上手い」という感じとはちょっと違うんですが、あの声と醸し出す雰囲気には引き込まれます。
途中のソロでは、全く共感出来ないような歌詞の歌を歌っていたのに、横で踊っていたダンサーの動きとの相乗効果で魔法にかけられたように感動してしまいました。ああやって、心を揺さぶって血を吸うのか(爆)。

市村さんは、芸達者。
歌を聴かせるシーンはあまり多くはありませんでしたが、動きで魅了してくれました。面白かった〜。

吉野圭吾さんも印象的でした。
かなり昔に音楽座の『とってもゴースト』で見たきり。
しかも、出番の多い役ではなかったのに名前も顔も覚えてしまったので存在感のある人だとは思ったのですが、東宝のミュージカルでこんな大きな役をやるような役者さんになっていたんですね〜(『レ・ミゼラブル』にも出たらしいし)。感慨深いです。そして、あまりの変貌ぶり(ホモセクシャル役)にビックリ(笑)。

剱持たまきさんは、「途中のダンスシーンでの身のこなしが無茶苦茶美しかった…」と思ったのですが、ダンスシーンは吹き替えという説も。(最後列で見ていたのでよくわかりませんでした)

ロマン・ポランスキーの吸血鬼この作品、原作はロマン・ポランスキー監督の映画『吸血鬼』らしいのですが、ラストは映画と同じなのかな?
この先ネタバレなので、御存知ない方で、これから舞台を見に行く予定の方は決して読まないでくださいね。別のヴァンパイア映画のネタバレもありますので、気を付けて下さい。
なんと、このミュージカルでは最後に……

ヴァンパイアが勝っちゃいました。驚きました。そんなのあり!?
普通、正義が勝つでしょう。吸血鬼が勝っちゃって、PTAは黙ってますか???(笑)
でも、そういえばタイトルからしてヴァンパイア側が楽しそうなので、別に意外な結末でもないのか。「ヴァンパイアが勝利のダンスを踊る」という作品ですね。

そういえば、トム・クルーズにつられて見た『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』でも、最後に笑ってたのはヴァンパイアだったっけ。ヴァンパイア物では勧善懲悪とはいかないもんなんでしょうか。
という訳で、「欲望バンザイ」的なミュージカルでした(^^;;;;)。
皆でヴァンパイアになれば怖くない?

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