至高の華
今日『至高の華』というイベントを見て来ました。
その開催を知った時、「へぇ、パルコ劇場で能や狂言やるんだぁ」と興味は持ちましたが、チケット代がちょっとお高目だし、既に3月の別の狂言公演のチケットを入手していたので、こちらは行く気は無かったのですが、招待券がオークションで安く出ていたので、買ってしまいました。チケットは今朝速達で到着。ギリギリでした〜。2枚セットだったので友人を誘いましたが、間に合わなかったらどうしようかとドキドキでした。
まずは、能楽師・梅若六郎さんのトーク。
演目についての説明と、ご自身の活動について語っていました。
『大会(だいえ)』という演目なのですが、これは2つの面を被るという、ちょっと珍しい演目で、「1つの面を被るだけでも視界が狭まるのに、2つ被るとほとんど何も見えない」なんて事をおっしゃってました。
今月末には上賀茂神社で舞うそうですが、なんとマイヤ・プリセツカヤとの共演で、『ボレロ』を踊るなんておっしゃってました。一体どんな『ボレロ』なんだ!? 思わず笑ってしまう観客(含・私)。「笑わないで下さい」と苦笑する梅若さんでした。
マイヤ・プリセツカヤは10年位前に『瀕死の白鳥』を生で見た事があります。あの時もかなりのお年だと思ったけれど、まだ頑張っていらっしゃるんですね〜。もう80歳超えてます。森光子さんより年上です。
それでは演目毎の感想行ってみます。
◆狂言 蝸牛(かぎゅう)
面白かった!!
FUJIWARAの「ポクチンダンス」ってご存知ですか? 最初に原西さんが踊り、止めようとした藤本さんがつられて踊り、周囲にいた人達もどんどんつられて踊るというアレ。
まさにあんな感じで、山伏に扮する野村萬斎さんにつられ乗せられ、太郎冠者や主が楽しく踊っちゃってました。
狂言は、お笑いの原点とでもいうべきか。お笑い芸人さんのヒントになりそうな要素が色々詰まっているのかも知れませんね、『ややこしや』といい。
『蝸牛』も『にほんごであそぼ』で使われたらしいんですが、それはまだ目にしてません。どんな風にやったんだろう。うう〜、見たい〜。
しかし、萬斎さん、イタズラ好きでちょっぴりイジワルなこの役は超お似合い(^^;)。動きや表情もとっても楽しかったです♪
◆能 大会(だいえ)
う〜ん、能はやっぱり難しい。
私には何言ってるんだか、さっぱりわからないんです。
最初に説明してくれたから筋はわかるのですが、意味はわからず、ただ音を聴き能面を楽しむしかない私でした。
能面を見るのは好きなのですが、同じ面ばかりを見てると徐々に飽きてくるもので(爆)、睡魔が襲ってきました。「うぅ、寝ちゃうかも……」と思った所で、
間狂言(あいきょうげん)になって、萬斎さんが再登場♪
今度は萬斎さんも面を被っています。なんと萬斎さん、天狗役です。「天狗様が天狗役かぁ」となんだか嬉しい私。鞍馬天狗ではなく、木の葉天狗だって。
狂言になると、そこそこ言葉はわかるし、愛しの(笑)萬斎さんなので一気に目が覚めました
ただ、ちょっとわからなかったのが「おびんずる様」という言葉。
これ、天狗達が仏様に化ける話で、「どの仏に化けようか?」と相談するシーンがあるのです。で、「地蔵に化けよう」とか「仁王に化けよう」とか色々言い合うのですが、最後「おびんずる様に化けよう」という事になります。が、私には「おびんずる様」がわからなかったという次第。
今調べたら、通称「撫で仏」との事でした。実は、結構メジャーな仏様? うう、知らなかった〜(恥)。萬斎さんが撫で仏なら、撫でまくる(ばか)。
天狗達の親分みたいなのが、梅若さんでした。
最後に早変わりがあって、ビジュアル的には楽しかったこのお能ですが、やっぱり言葉が私にはネックみたいです……。
「おびんずる様」の他に今日新たに知ったのは「べしみ」。
「べしみ」という言葉で連想するのは『るろうに剣心』の御庭番衆です(爆)。
御庭番衆には「般若」とか「ひょっとこ」などがいるので、「面の名前かな」と漠然と思ってはいたのですが、梅若さんが、天狗のお面の事を「べしみ」とおっしゃっていたので、今調べてみたら、「口をぐっと結んだ表情の鬼神面」となってました。天狗や鬼の面として使うらしい。ちなみに「式尉(しきじょう)」は翁だそうですよ。
……って、無茶苦茶初心者な感想で失礼致しました〜。
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