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2008.04.16

新選組と出会った人びと

またしても伊東成郎さんの本に手を出してしまいました。

新選組と出会った人びと もうひとつの幕末維新史『新選組と出会った人びと』というタイトル通り、新選組となんらかの形で関わった人達の事が書かれている本です。取り上げられている人物は60人近く。
数年前の私だったら、「知らない人だらけ」という事になり、名前を覚える事も出来なかったと思うのですが(^^;)、今ならある程度わかるので興味深く読めました♪
それに、興味ない人が出て来ても、一人に割かれている頁がそれ程多くないので、飽きずに済みます(笑)。

一人一人にコピー(?)が付けられているのですが、苦笑してしまうものもありました。
たとえば、
後藤象二郎は「近藤勇の片想い相手」
中岡慎太郎は「土方と同じ花魁を馴染みとする?」
山本覚馬は「佐久間象山の遺児を新選組に入隊させた会津藩士」
後者2人に関しては「他にない?」という気もしますが、「新選組との関係」というと、こういう事になってしまうのですね(^^;)。
しかし、山本覚馬の砲術の師が佐久間象山だったなんて、知らなかった〜。

斎藤一ファンとして興味深かったのは、中井庄五郎の項。
松林伯知という講釈師が斎藤さんに取材をしたと書いてあるのです。
斎藤さんって、取材なんかには一切応じていないようなイメージがあったので、なんか意外でした。しかも、「相手は講釈師?」みたいな。
ちなみに、この方、『新選組十勇士伝』なんていう作品(講釈?)の中で、

「……斎藤肇(はじめ)においては、関孫六の一刀を引き抜き、エイとばかりに土州藩の一人の腰のあたりより斬りて落とした。今一人来るのを面部をめがけて斬り付けました。ついに二人は斎藤肇のために討ち倒され……」

貝印 関孫六 刺身包丁 銀寿 なんて記しているそうなのです。
斎藤さんが関孫六(せきのまごろく)使っていたなんて、初めて聞いたよ???
その辺は講談だから面白くしているのでしょうし、真偽の程はどうでも良いのですが(「斎藤肇」になってるし)、「関孫六」と検索すると包丁が山ほどヒットするのです〜。
すみません、お料理苦手な私は恥ずかしながら知らなかったのですが(汗)、包丁のブランドとしても、とても有名なんですね〜。思わず、『るろうに剣心』の逆刃刀を作った新井赤空の息子が剣を作るのはやめて包丁を作っていたシーンを連想した私です(^^;)。

あとは井上松五郎の項。
松五郎は井上源三郎のお兄さん。日記を残していますが、その日記に大坂・新町の吉田屋で、土方や沖田らと遊興する模様が綴られているそうです。
これは先月迄だったらスルーしてしまった話題ですが、この「吉田屋」って先月見た歌舞伎『廓文章』の舞台になったお店なんです。その時の感想はここにアップしてますが、そこで私、登場人物の夕霧が、元島原の太夫だった事から新選組に思いを馳せていますが、あそこを土方や沖田が訪れている事までは想像出来ませんでした。はぁ、ビックリした(^^;)。

あと、八木為三郎の項も面白かったです。
八木家は壬生狂言執行宗家だったそうです。って、「執行宗家」って何? 仕切る人?
言葉の意味はよくわかりませんが、「八木家あっての壬生狂言」といっても良いのかも? 新選組に大変な助力をし、壬生狂言のサポートもするとは、八木家は京都の、いや日本の宝だ〜(笑)。
あと、以前、テレビ(時代劇専門チャンネル)で斎藤さんの名前の記載されている芳名帳を見た事があるのですが、テレビではそれが誰の葬儀の際の物かを言ってなかったんです。でも、この本の中には「文久三年四月八日に没した女性の葬儀の際の芳名帳」に斎藤さんの名前がある事が記載されてました。いや、結局誰の葬儀かかは相変わらずわからないのですけどね。あと、あれが斎藤さんの自筆なのか否か、すごーく気になるのですが〜(^^;)。

という感じで、斎藤さんに偏った感想になってしまいましたが、他の隊士が好きな方にとってもかなり興味深い内容になっていると思いますよ。
新選組のみならず、幕末全体に興味があるという方にも良いかも。敵味方を問わず色々な幕末志士の事も載っています♪

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