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2011.01.28

新春名作狂言の会 2011

今年も新春名作狂言の会、行ってきました♪

昨年は道に迷った話を延々と書いたっけ(恥)。
今回は伊勢丹に用がありましたが(詳しくは別記事で改めて)、伊勢丹から新宿文化センターまでのルートを地図サイトで事前に念入りチェック。
おかげでスムーズに辿り着けました。
実際に街を歩いているような素晴らしいシステムで予習が出来て、これについても1記事書きたくなっちゃったのですが、それもまた改めて。

Kyo1 Kyo2

では感想行ってみます。

◆レクチャートーク/茂山千三郎・野村萬斎
最初に千三郎さんがお一人で登場して『附子』の解説をし、
途中二人のトークがあり、
最後は萬斎さんがお一人で『花折』の解説を……という2年前のパターンが定番だと思うのですが、千三郎さんってば、「あまりにも有名過ぎる『附子』について、今さら何を話したら良いのやら」という感じになり、演目の話はほとんどしないという昨年と同じパターンになってしまいました。
後を引き取った萬斎さんがしっかり『附子』の解説もするというのも昨年通り。
「いい加減な千三郎さん(楽しかったのでOK)と真面目な萬斎さん」という対照的なコンビです(笑)。

千三郎さんは、その日に乗ったタクシーの運転手にカチンと来たという話をされていました。
以下のようなニュアンスの会話が交わされたのだとか。

千三郎さん「そこの『どんづまり』を右へ」
運転手「もっと早くおっしゃって下さい」

私はてっきり、「もっと早く」の部分でカチンと来たのだと思いました。
が、なんと「おっしゃって下さい」の方に反応したらしいです。
うそー?
なんでー???
丁寧語じゃん。
お客様だから敬意を払っているんだと思うんですけど???

なんでも、「おっしゃって下さい(「言って下さい」だったかも?)」なんて言葉は、先生が使うような言葉なので、上から目線の言葉に聞こえるのだとか。命令調に感じるのだそうです。
「標準語は冷たく聞こえる」という話は聞いた事があるけれど、命令調に聞こえるとは初耳だった~。カルチャーショック
それって、千三郎さんだけですか? 京都の人は皆さんそうなのですか?
私、初対面の人には絶対敬語なんですけど、命令口調に聞こえるのかな?
よく創作物に出てくる沖田総司の口調は丁寧でとても好きなのですが、京都の人には偉そうに映っているのでしょうか?
萬斎さんと話していても命令されているように(「注意されているように」だったかも)感じる事がたまにあるという千三郎さんのビックリ発言でした。
冗談っぽくおっしゃってるのですが、どこまで本気なのか、東京人の私にはよくわからない~。
そして早速↑「おっしゃる」とか書いてる私。意識してません。自然に出て来ます。読み返して「うわ、『おっしゃってる』とか書いてるよ~」と気づいた次第

同じ小舞を同時に舞って、和泉流と大蔵流の違いを楽しむというお楽しみ趣向は今年も健在で、今回は「兎」を見せてくれました。
謡っぽく始まり語りっぽく終わるのが○○流で、逆に語りっぽく始まり謡っぽく終わるのが△△流。どっちがどっちか既に忘れました、ホントすみません。

◆附子(ぶす)/茂山千五郎・茂山千三郎・茂山七五三
千作さんご出演予定でしたが、千三郎さん曰く「なにぶん高齢なもので……」との事で、ご欠席。代わりに茂山七五三さんが来てくれました♪
きゃー、先生~(笑)。
あ、NHK教育テレビ『日本の伝統芸能』の「狂言入門」の去年の講師が七五三さんだったんです(その前が故千之丞さん……)。愛嬌があって、優し気で、素敵な先生ぶりでした。
生で観るのは初めてなので、嬉しかったです(千作さんがいらっしゃらないのは残念ではありますが、ご無理はされないで欲しい!)。

記事にはしそびれたのですが、先月『まちがいの狂言』のレクチャートークを聴きに行きました。同じ日にやっていた素人の方の狂言発表会(指導は深田博治さん)を観て来たのですが、ちびっ子2人が『附子』をやっていました。子供が砂糖を取り合うのは可愛かったけれど、大人2人が砂糖を取り合うのは、おバ……いえ、楽しいですよね~(笑)。
ちびっ子2人のうち1人はフタに取って食べてましたが、それは大蔵流と和泉流の違いなのかな? 大人の(笑)和泉流も観たことあるのですが、忘れました……

ちょっとした事をするのに、さも大事を成すかのように大仰に謡を唸り出すのが面白い!! それこそミュージカル的という感じでしょうか。

◆花折(はなおり)/野村萬斎・野村万作ほか
桜の大道具(という程大きくないけれど)が出てきました!!
狂言の舞台で、花を観たのは初めてかも?
『萩大名』で「萩がキレイ~」とか言っても実際には舞台上にはなーんにもなかったですよね。ちょこっととはいえ、造花とはいえ、花が置いてあるのはなんだか嬉しかったです。「狂言の舞台にピンク色があるなんて~」と明るい気分になりました。
もっとも、萬斎さん扮する新米僧侶くんがタイトル通り折ってしまうのですが。思わず「やめて~」と手を伸ばしそうになる程のめり込んでしまった私です(笑)。
お酒に目が眩み、調子に乗ってどんちゃん騒ぎをするダメ僧侶、最後はふらっふらで退場するのですが、憎めず、萬斎さんがやるとやっぱりキュートなのですよね、ふふふ

今回はかなり後ろの席ではありましたが、中央でした。萬斎さんが舞う時には見つめられてるような錯覚を覚えてシアワセでした←ばか

という感じで今年も楽しかったです。

『でくのぼう日記』に載っていた「ch FILES」を貰おうと、帰りにHMVルミネエスト新宿店に寄るも、ありませんでした。残念。
っていうか、タイムズスクエア店がなくなっていた事を今さら知って、そちらの方が残念ですが。
HMV、もう23区内には新宿・池袋・目黒・豊洲にしかないみたい……。衝撃。

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コメント

HMV、続々と閉店してしまいましたねー。銀座近辺の店(2店舗)を愛用(という程は利用してなかったけど・汗)していたのに、無くなってしまい残念です。タイムズスクエア店も利用したことあるのですが…
渋谷の本店?が閉店したくらいですから、仕方ないのかも知れませんが。

最近はネット配信とかが主流で店舗販売は厳しいんでしょうかね。。
ジャケットとかも重視するタイプなんで、データだけのDLはいまだに興味がありません。

投稿: ちィ | 2011.01.29 23:20

ちィさん
かつてはCDショップ巡りが大好きだったんですが、色々あってすっかりCD買わなくなってしまいました。
たまに買ってもAmazonばかり……。
そんな私が言うのもどうかと思いますが、思い出の場所が次々となくなってしまうのは淋しいです……。

DL販売、曲単位で買えるのはありがたいんですが、i-Podとウォークマンとパソコンがあると、どの規格で買うか悩ましいです~。
以前使ってたパソコンで買った曲聴けなくなっちゃったし、不便だ~。
やっぱりCDで持ってるのが安心ですよね。

投稿: YAGI節 | 2011.02.01 00:27

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