清須会議

三谷幸喜さんの小説『清須会議』読みました。

織田信長の死後、信長の跡継ぎを決める大事な会議があったわけですが、その会議の為の根回しから、会議終了までのお話です。
発売当初から興味はあったのですが、図書館で予約し順番を待っていたら読むのは今になりました。

感想は……
面白かった!!
あっという間に読めちゃった。
こんなにサクサク読み進められる小説は珍しいです。
……と思ったけれど、これ、小説といえるのかな？
戯曲っぽかったです。
舞台観ているような気分で読めてしまいました。

「現代語訳」と書いてあるだけあって（笑）、歴史小説につきものの難しい言葉は一切なし。
大人向けの作品でこんなに易しい歴史小説があるのかと驚いてしまう程。
もっとも、その時代特有の雰囲気などは全く感じられないので、正当派の歴史小説ファンには好まれないかも知れません。
たとえば、冒頭織田信長のモノローグなのですが、信長感は皆無
なんだか、三谷さんがカツラをかぶって信長の格好をして台詞を喋っている姿を連想してしまったのでした……
というわけで、真の歴史ファンにはお薦めし辛いのですが、「歴史小説なんてつまんなそうで読んだ事ない」という人にはオススメ出来そうです。
歴史物と思わず「人間ドラマ」と思った方が良いのかも。戦国時代ですが戦闘シーンとか一切ないですし。
ちなみに私、戦国時代は「そこそこ好き」という中途半端な感じ。そして三谷さんは大好き。そんな私はこの作品、とっても楽しめました。

読んでいる最中に丁度映画化の発表がされたので、途中からはそのキャストを連想しながら読みました。
豊臣秀吉役が大泉洋さんなんですね～。似合うかも。
柴田勝家が役所広司さんというのは微妙。勝家って、もっとごついイメージですよね。
ただし、小説に描かれていたお市とのあれこれを想像すると、役所さんの勝家はすごく面白くなりそうな予感がします♪
あとはひょっとしたら出番があまり多くないのかも知れないのですが、織田信雄役の妻夫木聡さんが楽しみ。バカ息子役、似合いそうだな～（当然ですが、妻夫木さんご自身がバカっぽいという意味ではないですよ）。
主役ではないけれど、とても重要と思われる丹羽長秀役は小日向文世さん。
ここは想像が難しい。小日向さんなので、きっと素晴らしい演技を見せてくれるとは思うのですが、どんな感じになるのか？
そして我らが丹波もとい佐藤浩市さんもご出演♪　池田恒興役です。『のぼうの城』の丹波とは真逆の、カッコ悪いというか、ズルい感じの役となりそうです。

という事で、映画も楽しみになった『清須会議』でした。
しかし、映画になると知っていたら、原作読まなかったのに～(←ネタバレ苦手派)。