ウィンブルドン決勝戦 壮絶なタイブレークといえば
ステイホームさせる為のサービスなのか、たまたまなのか、
WOWOWオンデマンドで期間限定で『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』を無料配信してくれていたので見てみました。
公開当時は映画館に行こうか迷った位、見たかった作品です。
その昔、私はナムコのテニス・ゲームが大好きで、「まけろう」でよく遊びました。
「まけろう」とは「ジョン・マッケンロー」をもじったキャラです。
ボレーがうまくて、ネット際ですぐボールに向かって頭から飛び込んで(飛びついて?)くれました。熱いプレーで魅せてくれました。
「びょるぐ」という強いキャラもいましたが、彼は飛び込むなんてヤンチャな事はしてくれません。面白みがなくて、ほとんど使いませんでした。
「びょるぐ」は「ビヨン・ボルグ」をモデルにしたキャラです。
あ、私は日本語表記は「ビョルン・ボルグ」だと思っていたのですが、この映画の字幕では「ビヨン・ボルグ」となってました。ちなみにウィキペディアでは「ビョルン」です。
そのゲームには当時私が好きだったステファン・エドベリをモデルにした「えどまえ」もいたんですが、彼も上品なテニスで、テレビゲームで遊ぶキャラとしてはちょっと物足りなかったかな。
ボルグもエドベリもスウェーデン人。この2人のせいで、スウェーデン男性にはスマートな貴公子然としたイメージを持ってしまっている私です。
が!
ボルグがあんなに気性の激しい人だったとは!
なんか少年時代のエピソードがマッケンローと似過ぎていて、どれがどちらのエピソードだったか混同してしまうほどです。
ボルグは冷静でいる事をコーチに誓わされ、懸命に「氷の男」であろうとし続けていたんですね~。
そして意外にも(?)、マッケンローも冷静でありたいと願っていた事があって、精神科に通っていたとの事。
「ボルグのようになりたい」と思っていたという事に、胸を打たれました。
初めてマッケンローがウィンブルドンでボルグと対決した決勝戦を、私はリアルタイムでは見ていません。が、翌日の新聞で、試合結果とその試合でマッケンローが暴言を吐かなかった事を知りました。当時の私は、「さすがのマッケンローもウィンブルドンの決勝では大人しくなっちゃったんだ。緊張しちゃったのかな。借りてきた猫みたいになっちゃったのかも?」みたいな事を思ったような朧気な記憶があります。
でも、映画を見て、マッケンローが冷静であろうと努めていた事がよくわかって、ちょっと感動しちゃいました。当時の私に「それ、誤解だから」と教えてあげたい。
そして、その試合のマッケンローのマナーが良かったと新聞に書いてあった事は覚えているのに、勝者がどちらかは忘れていたので、「どちらが勝つんだろう?」と結構ハラハラドキドキして楽しめちゃいました。さすがに観終わる前には「ボルグが勝った気がする」と思い出せましたけどね(苦笑)。
当時の私には、その凄さを新聞から読み取る事が出来なかったのですが、その試合でのマッケンローは何度も追い詰められて、何度も跳ね返したみたいです。たとえば、ボルグにマッチポイントを握られたタイブレーク。18-16でもぎ取っちゃったのです。2009年の時点では「全英(ウィンブルドン)決勝史上最長のタイブレーク」という記述をネットで見つけました。現在でも最長の記録のままなのかまでは、調べ切れませんでした。ま、長い事に変わりはないです(汗)。
ちなみに、全英決勝史上「最長の試合」という事になると、昨年のノバク・ジョコビッチvsロジャー・フェデラー戦みたいです。
その試合についてはここで以前語りましたが、あれも本当に凄かった。なんと、第1セットと第3セットと最終セットがタイブレークでした。
最終セットは他のセットとルールが異なるし、ルール改正もあったりとかで、ボルグの時代とは比べがたく……どう書いたらいいかフクザツな気分ですが……なんというか……劇的ではありました。
かつてはライバルだったボルグとマッケンロー。
後には親友になったそうです。映画にはそれを連想させるシーンもあって、とても良かった。
実は似たもの同士の2人だから、わかりあえるかもしれませんね。「ライバルが親友になる」という話は創作でも大好きなんですが、実話なのが嬉しい。
それにしても、映画のボルグは本物そっくりでした。すごいっ!
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